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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
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第96話 黄龍の居場所

急いでイブさんの元へ向かう。今回の護衛は

リャナさんと、リルさんだ。

まぁリャナンシーとリリスなんですが。


道中、ニュクスについて聞いてみると、リャナさんは

「何を考えているのかよく分かりません。まぁ楽しい事が

 好きなんでしょうが。」


楽しい事?まぁそれは人それぞれ・・・いや、人ではないか。


「初めて会った時」


そう言うリルさんは話を続ける。


「初めて会った時、私達は戦闘も辞さない覚悟でした。

 それほどに、彼女、いや彼女達は戦の匂いがしたのです。

 魔族ではない何者か。それがニュクス達です。」


俺は、最初に出会った時の事を詳しく知りたいと言うと

リルさんは頷き話してくれた。


「すごい地揺れがしたんです。光と共に。我々は部隊を組みその場所へ

 向かいました。そこに居たのがニュクス達です。何故、どうやって

 ここへ来たのかは分かりません。彼女たちもよく分からなかったのか

 凄く慌てていたのを覚えています。」


リリス達は伝承にあった異世界からの転移ととらえたそうだ。

それに明らかに異形のモノ、そう魔族の様であったので

友好的に接した。


あれ?そんな伝承あったんだ。まぁいいや。


魔王の計らいによりニュクス達は住む場所を貰った。それに

食事もだ。だからなのか、ニュクス達は魔王に対して首を下げる。

場所を貰い、そして食に困らぬように狩場も貰った。

そうしてニュクス達は住む場所を区画で囲み、1つの街とした。


そして何かが起こった場合、まぁほとんどが亜人の国への人族進行。

それにすぐに対処をする。所謂、先陣を切って亜人たちを守る役目。

その時の魔王は大いに喜び、ニュクス達を迎え入れた。幹部の様な

扱いとして。


しかし、魔族の中にはいぶかしむ者もお少なくはなく。自分たちと

経路の違うニュクス達と距離を置く者もいた。


その名前は・・・マカーブル。

その時にマカーブルは言ったそうだ。


「同族嫌悪だよ」・・・と。


マカーブルは『死』を操る。そいつが同族と言った。

ならばニュクスも『死』を操るという事だ。


俺はあまり知識はない。ニュクスは女神と何かで読んだことがある。

くっそ、スマホさえあれば!


表面上は仲良くはしているが、マカーブルは今でもニュクスに対して

本心を出していないそうだ。

因みにリャナさんとリルさんは?と聞くと。


「残念ながらマカーブルと同じですね。」と

二人共の答え。


そうこうしているうちにニュクス、イブさんの街へと着いた。


「こ、これは魔王様!今すぐにニュクス様をお呼びしてきます!」

門番が慌てて走っていく。少したってイブさんが、それはもう

満面の笑みで俺を迎えてくれた。


俺は勾玉の事を話す。すると、イブさんは


「それについて少しわかったことがあります。」


「これは、魂がこの勾玉に『封印』されている事に間違いありません。

 それはもう、強力な封印です!どうしましょうか!?」


どうもこうも、現在では『神族』が封印されていることは間違いない。

ならば、解析のみを行い、封印解除はしないようにと伝えた。


「解除したいんですが、これがなかなか厄介なんです!

 これを掛けた、封印魔法かけたモノはどんな奴なのか見てみたいほどに!」


なんかすごくイブさんが興奮している。

そんなモノなんだろうな、どれだけ貪欲なんだ?未知なる物に。


俺は聞く。この封印は神族や人族に解けるモノなのだろうか?と。


「まぁ無理でしょうね。非常に高度な術式です。ほれぼれするほどに!

 もしもこの封印を解いたモノが居たとすれば、多分それは

 私達の脅威となるでしょうね。まぁ居ないでしょうが。」


その答えにリャナさんが食いつく。

「それは私達?それともあなた達?」


「魔族全体ですよ。私達も含めて。」


少し緊張感があるやり取りだった。

俺は聞く。イブさんなら解除できるかどうかを。


「出来ます。まぁもう少し時間は欲しいですけども。」


その答えを発したイブさんは素男氏妖艶な感じがした。

俺は解析を進めてくれとお願いをして、今日はこの街に

滞在をすると伝える。・・・・と!


「宴です!宴ですよ!?今日は!クロト!準備をお願い。

 リリス達も大いに飲んでね!私も準備をしますわ!」


そういいながら俺達を豪華な館へと連れて行った。

あぁ写真で見た事ある建物だ。これが迎賓館って奴か!

あぁ、魔王になってよかった!すごい好待遇!


俺はイブさんに黄龍についてもダメもとで聞く。

魂の転移が出来る存在。どこにいるかわからないか?と。

イブさんは首を横に振る。そりゃそうだ。

マカーブル達でさえ、手こずっているらしいからな。


ん?リャナさんとリルさんがヒソヒソと話をしている。真顔で。

なんだ?まぁいいや。


一時のちに食事が出てくる。あぁこれアレだ!地中海料理って奴!

貝とか何処で取れるんだよ!それにこれアレだ!パスタとか!

「こ、これは旨いですね!ぜひレシピを教えて欲しいものだわ。」

さすがリルさん。食に関してはどん欲だ。


それにサラダが旨い!


俺達は堪能した!このご馳走を!なんと!ワインも!

俺はワインの味なんてわからないが、これは旨い!

俺が飲んでいた酒は、おもに発泡酒だ。いや、違うな。

その他雑酒と書いてある奴だ。ワインってこんなにも旨いんだな。

この原料は何処で?と聞くと亜人の国から取り寄せていると言われた。


ブドウ泥棒の事を思い出した・・・。青龍。


「そういえば、青龍?ニューロンでしたっけ。姿が見えないようですが。」


イブさんの問いに俺は首を振る。「探し物をしてもらいに少しお暇している。」

と伝える。


「それは黄龍ですか?」


その問いに俺は首を縦に振る。マジでいないんだ。まぁあいつ飛べるから

天高くに居たらどうしようもないけどね、共苦笑いな俺。

ならば、同じ龍族?と言っていいのかどうか知らんが、青龍なら

居場所がわかるかと思い言って貰っている。と。


「それは正論ですわ。同族ならば所在が分かるやもしれませんね。

 あらやだ。もうこんな時間。キョーク様、今日はごゆるりと

 お休みなさいませ。」


イブさんの言葉にうなずき、俺はベッドに入る。すでにリャナさんと

リルさんは休んでいる。そして俺も。眠りに・・・付く。


ニュクスは館を出て、クロトたちと合流をする。


「少し厄介なのでは?青龍ならもしかすると探し当てるのでは。」

クロトの問いニュクスは微笑む。そして

「どうでしょうね。探し当てられたら大したものだわ。」


「いいのですか?ニュクス様」

そのラケシスの問いにニュクスは笑う。


「もしも、探し当てたら面白いじゃないの!あぁ!楽しい!

 キョーク様は私の思い通りに動いてらっしゃる。ならば、私は

 それに答えないといけないのよ!?」


その一言に、アトロポスは顔に手をやりため息を漏らす。


「さあ!キョーク様!私が捕らえている黄龍を是非に!そう!

 是非に探し当ててくださいませ!」


それから数時間後、リリスとリャナンシーはベッドから出る。


「マカーブルの話によると、黄龍はこの街に居る。

 ならば探すまで。よろしい?リャナンシー。」


「勿論。それはそうと、キョーク様に知らせます?」


「いえ、私達だけでまずは動きましょう。要らぬ心配をかけては

 ならないですし。それに、私達には頼もしい助っ人も居ますしね」

リリスはそう言うと肩に乗っている助っ人の頭を指で撫でる。


「任しなさーい!私が居れば百人力よ!いえ違うわね!

 百妖精力よ!」


その肩に乗っているモノ、妖精のジヴァニアは満面の笑みで答えた。


・・・なぜジヴァニアが強力な助っ人なのかは後で知る事になる。


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