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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
91/108

第91話 ニュクス達

★★★★魔王領★★★★

「私、あそこ苦手なのよねぇ。」

「実はさ、俺もなんだよ。」


あれ?魔族の中でもそんなのあるんだ・・・。あ、そうか。

ニュクスは女神だ。その街の住人自体がもしかしたら魔族では

ない感じなのか?・・・と俺は思っている。


「そうなんですよ。町の住民は全員魔族ではないです。あ、全員は

 大げさでしたが。ほぼ全てニュクスと同族です。」


リルさんはため息をつきながらそう言うと

「まぁだから軍事の街なんですけどね。」とも言う。


「私達は有翼族とも呼んでいます。まぁ分類上は魔族となっていますが」


リュウもため息をつきながらそう言うと

「そりゃあもう、門番からして凄いですよ」とも言う。


有翼族!頭に思い浮かぶのは!あれだ!天使だ!これはもう

待ったなしの展開だ!

・・・あれ?でも待って?魂の転移じゃないよね?だって

黄龍がやったのは多分、日本だけだし。

因みにヨーロッパの方には隕石は落ちない事になっていた。

所謂、ニュクスは確か、ギリシャ神話だった気がする。

あ、思い出してきた。ゲームの初期の初期は確か居た?いや、

伝承での・・・ことだったか?。ゲーム開始時に流れるロールで

『神々』とか出てきた気がする。・・・俺は流し読みだったが。


これってもしかしたら、ミツル・・・も流し読みの気がする。

ユキさんとかリホさんはキチンと読んでいる気がする。うん。


しかし、シナリオに絡むことはなかった。そもそも、シナリオが薄い

ゲームだったしな!あれ?そういえばシナリオってどんなだったっけ。


魔王討伐はイベントだった。

ヴァージョンごとに敵が居た。でもそれは魔族ではなかった気がする。

お使いクエストは多かったのは覚えてる。

白虎などもイベントだった。

あれ?最後のボスはなんだったっけ。思い出した!5年ほど前に

シナリオは止まっている!シナリオが無い分、過疎化が進んだんだ。

今思うが、逆にイベントは結構面白かった。鬼畜で糞だったが。

もうほとんど、新規は無視して古参ユーザーの為にやってるような。


そう思うと、リホさんはよくもこのゲームを始めたな・・・。


その時のラスボスは・・・ギガンデスだ!

マジで忘れてた!

突然に西洋風のボスが現れたんだ。もしかしたら背景として

登場してたのかもしれない・・・天使たちが。ギリシャ神話に出てくる

モノ達が。・・・流し読みしていたしな!俺!


門の所まで来ると、ニュクス、いや、イブさんが居た。めっちゃ

微笑んでいる。

その後ろには天使、いや有翼族が列をなしている。


「魔王様に!」


イブさんの掛け声とともに後ろのモノ達が槍を掲げる。

まじで・・・やめて。


「紹介したいものが居ります。どうぞこちらへ」


イブさんに連れられるままに、ある建物に入る。うん。

明らかに西洋風の・・・写真で見た事があるギリシャチックなヤツ。


あれ?そもそもニュクスっていつ出てくるんだ?ギリシャ神話。

ゼウスとかアテナとか、ヘルメスとか言う奴と比べてどうなんだろう。

まぁ聞いてみるか。


「あら、お詳しいのね。私は始原ですよ?何故ここに居るのかは

 知りませんが。因みに私の父はカオスと言う名でありますよ?」


カオス!よく聞くよ!そうか!神話上のモノだったんだね!

・・・混沌って意味よね?その娘かよ!ニュクスは!

あぁ、なんとなくわかる。


「右からアイテール、ヘーメラーです。」


あ、どうも、初めまして。名前は存じ上げております。

有名ですし!


「まさか、魔王に名前を知ってもらえているとは光栄です」


2人が同じ様に挨拶をする。片膝は・・・つかない。

「様をつけなさい」とニュクスさん。


いやいや、いいですよ。それほど偉くないので。というと。

イブさんは少しため息を吐く。


「そこからですか。えぇ、わかりました。説明しましょう。

 私が魔王様の八芒星に名を連ねているのは理由があるのです。

 私の父、カオスの魂を写しているモノ。それが魔王であると

 結論をしたからです。」


カオス、混沌よ?ここの魔王様って平和主義なのよ?と言うと。


「それは誰しも平和を望みますよ。失礼ながら魔王様、いえキョーク様の

 知識は人族の知識でございます。多分、コスモスのモノ達の方を

 よくご存じだと思います。例えば、ゼウス。そしてアテナ。所謂、

 オリュンポスの面々ですね。」


「私に言わせれば、そのモノ達は私や父に遠く及ばない。

 だからミネルヴァなんて妖精になってしまっている。まぁ!?

 私に言わせれば!?ですけど!?」


あぁ、なんだろう。敵対心が透けて見える。しかし、でも。

元をたどってそして、遡れば子孫よね?アテナも。

あぁ、わかった・・・。ニュクスさん達の時代のモノより、名前が

通っているのが気に食わないんだ・・・。


あれだ・・・。中国、三国志の劉備や曹操の方が劉邦や項羽よりも

知名度が高いのと同じだ・・・。


もしかしたらこの世界にゼウスとかいるんだろうか。と聞いたら・・・。

「あら、あのミツルの妖精、ファルツって名乗ってますがあれ、ゼウスですよ?

 偽名とか使って、嫌ですわ。」


まじかよ!


じゃ、じゃあ!こいつは!?


「何よコイツって!ジヴァニアって呼びなさいよ!」

「それが・・・。多分、私達と同族ではないですね。誰だろう。」


ふむ。わからなくなった・・・この世界の事が。ちょっと整理しよう!

どういったモノ達がいるのか混乱して来たよ!

もうなんでもぶっ込まれているな!この世界!


イブさんの話では気が付いたらこの世界に居たとの事。

この街の住民全てが・・・。イブさんの話では大昔、俺が話した

向こうの世界での出来事と似たようなことが起きたのかもしれないとの

事だった。そう、この街の全員が同時期に「ここは?」と思ったらしい。

その後、魔族との交流。魔族には敵対心が無かったので、友好的に

話が出来たらしい。そして魔王の存在を知る事になり、書庫で書物を

読むようになり、そして魔王がカオスの魂を持っているのでは?と行き着いた。


何故ならば、書物には「初めに魔王あり」と記載されていたらしい。

ならばだ、カオスそのものが魔王にあるのが自然では?というと


「魂を写していると思いますが、もし父が存在するならば、この世界

 そのモノだと思います。魔王と言う存在を置くことで具現化しているだけで

 中身の魂が誰であろうと問題ではないのです。」


そんなものなんだろうか。まぁそんなモノなんだろうな。

単純に考えてカオス、混沌の敵は秩序、コスモスなのでは?と聞くと


「それはないですよ?父からコスモスが出来たのですから」


ほ、ほう。


「世界は変わるモノです。そもそも父が誕生したころ、そして私が居た頃は

 なーんもなかったんですから。秩序もへったくれもないですよ。

 子孫が多くなり、人と言う生き物が出来た時に秩序が出来たのですからね。

 そもそも私の時には人なんていませんでしたし。私に言わせれば

 なんであんな中途半端な生き物が出来たのかが疑問です」


そこまで言うか・・・。内心、人間をよく思っていない事だけはわかった。

後ろの二人も頷いているし・・・。

リルさんもリュウもだが・・・。


単純に分けよう!

『神族』日本の。そして人族がAグループ。

『神族』ギリシャの。そして魔族と亜人達がBグループ。

その他、魔獣とか。


やはり魔王のツイとなるのが・・・いる。確か『親王』。

そいつは・・・・誰だ。居ないはずはない。

こんな時にスマホがあれば!検索するのに!


「黄龍って誰なの?」


突然のジヴァニアの言葉。そりゃあ黄龍は黄龍だろう。というと。

なにか難しい顔で悩んでいる。「うーん、うーん。」と。


「あの時、名前を言った様な言わなかったような。なんか?

 なんとかなんとかのカヌシなんとかって呪文は有った気がする」


おい、今頃言うな。


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