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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
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第86話 なぜ勾玉に?

しかし、御心のままにとか言われたけど・・・。

俺の目標はメインの体を手にする事だった。

強引にでもメインの体へ魂を飛ばすことは出来る。

MPをマイナスにして魂をメインに移す。

時間制限は最大で23時間だ。

しかし、意識を失ってとか・・・大丈夫なのだろうか。


やはり、そう言う事をしないで魂をメインに持ってきたい。

俺はふとサブの体、キョークを見る。その横には俺を守る様に

雪丸が居る。・・・雪丸。


いいのか?あっさりサブの体を捨てて。眷属たちも

捨てることになるんだ・・・。

今まで出会った人達にメインの体で接して、俺キョーク!って

言えばいいのか?・・・なんか、違う気がしてきた。


やはり、黄龍だ。黄龍の能力、魂の転移。

これが自在に出来るのであれば・・・。


黄龍を探そう。


俺がふと、漏らしたその言葉に魔族たちが反応する。


「御意に!」


「しかし、所在が分からないんだ。この俺の魔力探知を使っても。」


マカーブルがあごに手をやり何かを考えている。

俺の魂を1発で引き当てたマカーブルが解らないと言う。


確か、黄龍は最後に「この世を見てみる」と言った。

ならば、必ずこの世界のどこかにいるはずだ。という事は探せる!


あ、あの。もしよければ黄龍を探すのを・・・。

そこまで言うとマカーブルが笑う。


「命令してくださいませ!黄龍を探せ!と!」

と笑いながら俺に言ってくれた。俺はマカーブルに頼むと一言。


「王は色々とやる事があるでしょう。まずは書庫に行かれるが良い。

 そこには様々な文献がございます。

 まぁ、ワタクシがお話しても良いのですがね!」ヴァスキはそう言うと

腰に手をやり、凄く威張った感じで笑う。


「魔王領の街も回らなければなりませんな!」

バルバトスはヴァスキを制止するように威張った感じで笑う。


「いやいや、まずは魔王城をお造りにならないと!

 城は前王と同時に消滅しましたからな!」

さらにグルルが他を制止し威張った感じで笑う。


残り4時間でできるか!あ、既に後3時間・・・。

取りあえず俺は魔族と、魔王領について聞くことにした。

ジヴァニアとヴァンは土偶について・・・熱く語っていた。


★★★★ドワーフの里★★★★

ユキ視点


「こんなもんかな?」

ステラは鏡に魔力を流し終え、「ふぅ」と息を吐き

少し満足げに声を漏らした。

どうやら思った感じのものが出来たらしい。


私はリホを探すかその鏡を持って海の村に行くか尋ねたら

「海の村」と即答された。


おいおい!リホを探すんじゃなかったのか!と思ったら。


「大丈夫。多分、目的地は同じだから。」


なんでそう思えるのか不思議だったが。まぁそれが神族というモノなのだろう。

あ、そういえば私、勾玉持っていた。コレを鏡に映してみては?と

ステラに伝える。ステラは急に真顔になり、「やってみる」と。


ステラは何か呪文?いや、よく神社の神主が言う様な言葉を使って

何かを唱えている。それが終わり勾玉を鏡に映すと・・・。

風景の様なモノが映し出される。ステラが眉間にしわを寄せると・・・。

おお!

おお!ズームアップした!さらに眉間にしわが!するとどうだ!

さらに!ズームアップ!

・・・ここは、どこだ?ちょっとズームアップしすぎ!


滝?


あ、キュウちゃんを見失った場所の近くの滝だ。

海の村への道中にある!私はそれをステラに伝える。

私達はドワーフの鍛冶師に金貨5枚を渡し滝へと向かった。


『イソタケル』の体は滝にある!


私達は急ぎ滝へと向かう。

道中、野獣と出合うがステラも強い。勿論イチキさんも。

まぁ脳筋パーティだし・・・。


しかし、体を見つけたとして魂を写すことが出来るのか聞いたら。

たぶんできないとの答え。


「移すことが出来る可能性があった天羽乃斬は既に父上の所にある。

 ならば、一旦体を封印して相手に渡らないようにしなければ!」


私は黄龍の話をする。魂の転写が出来る存在。


「黄龍って何モノなんだろう・・・。私の知ってる人かな。」


私はステラが言った言葉を聞き逃さなかった。何モノって言った。

そして・・・『人』と。その事を聞くと


「まぁ私の考察に過ぎないから。ダメね、私。ついつい

 同族の誰かと思ってしまう。魂を操れる、というかそういった

 霊術を使えるモノは少ないの。神族であればよ?母様を除いて

 二人だけ。オオヤマツミとオオクニヌシ。

 そのどちらかが黄龍に魂を写したと考えてしまったわ。」


サンテミリオンの話によると隕石が落ちる時に『神』が

システムにアクセスしてきたと言った。そして多くの居場所のない魂を

この世界に移した・・・と。なるほど。


その場合、自身もこの世界に入ったと考えるのは自然だ。

その魂の先が人間の体や魔族の体、亜人の体でも。そして

黄龍を代表する分類できないモノでも。


実際、私には黄龍が誰なのかは関係がない。まぁステラには

あるのだろうが。

皇王が神族で人族の為の世界を作ろうとしている。これが現実。

それは人族以外を排除するという事につながっている。これが現実。

ステラはそれを止めようとしている。これが現実。


よくよく考えると大規模な家族の喧嘩だ。

それに巻き込まれるこの世界の生きとし生けるモノは大迷惑だ。

私がステラに協力するのは必然だ。


そんなこんなで私達は滝につき、辺りを捜索する。


「滝の後ろに人が通れるくらいの穴があります」

イチキが私達を呼び、私達3人はその穴へと入っていく。


体があった。


あれ?まって?この体ってなんでこんなことになってるの?

私の疑問にステラがキョトンとしている。


私が言いたいのは「何故に準備されているのか」という事だ。

体があるんだからステラやリスボアのように魂を体に移せば

いいのではないか?何故、回りくどく勾玉に入れるのだろうか。という疑問。


「なるほど。そう言えばそうね。私や父上はそのまま体に。でも

 母様やイソタケルのように体は有るのに勾玉に。」


私は思いついた言葉をステラに言う。


封印。


「体にその魂を持っていくと『何か問題がある』から勾玉に?

 じゃあその問題って何なんだろう。と、とりあえず体は魔方陣で

 封印するわ。その事も考えてみましょう」


そう言うとタギリ達のように魔方陣を描き他者が触れないようにしたステラ。


私達はその場所を離れ海の村へと向かう。

道中、ステラの『かつ丼が食べたい』という言葉を何度も聞きながら。


★★★★リリスの塔★★★★


この魔王領には2つの街と村が3つほどある。初めて知った!

実際ゲームには街も村も出てきてなかった。実装前でデータだけあった?


その街や村は八芒星の魔族が主として管理しているらしい。

マカーブルの管理する村は・・・アンデッド系の魔族が中心。


ヴァスキの管理する街は亜人・・・ではなく亜魔族とでも言うのだろうか。

蛇族というらしいが、その魔族が中心。絵を見せてもらったら

ゲームでよく登場していたナーガっぽい感じだった。


バルバトスは一番人族に近い姿かたちをしているが、なんか貴族っぽい。

管理している村はやはり人族に近い者達が多いらしい。


グルルの管理する村は魔人の上位種の鳥族が多く住み、移動や運搬を

請け負っている。・・・飛行型の眷属じゃねえか!

欲しい。といったら「お好きなモノを」と言われた。やったぜ!


リリス・・・もとい、リルさんは勿論この塔を管理している。

この塔は魔王の別荘のようなもので魔族会議によく使われる。


ニュクス・・・じゃない、イブさんの管理する街は軍事都市の様な

モノだった。そもそも、ニュクス自体が魔族に分類されていない。

本人は魔族がいいと言ってるだけで「食客」のような扱いだった。

しかし、実力があるので八芒星の中に入っている。

俺の知っている知識ならば、ニュクスは『女神』だ。これは面白い。


そしてリャナさん、リャナンシーの管理する街は妖魔族と言われるモノ達が

住んでいる。因みにどんな感じのモノ達?と聞いたらジヴァニアを指さした。



「あんな感じ」と。


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