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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
80/108

第80話 埴輪と土偶

あ、思い出した。

ここに出現する魔獣は・・・そう、今目の前にいる埴輪だ。

わらわらと出現してくる。1回に20匹ほど。

一気に殲滅しないと・・・増える。

1体の大きさは50センチほど。

1匹残っても20現れる。まぁ3匹残っても20匹なんだが。


・・・しかし、良くできている。教科書で見たのと同じだ。

ふと、イブさんとリャナさんを見たら・・・凄く気持ち悪いって感じの

顔をしていた。


「いやなのよねぇ、あの目と口。ポカーンと開いている目。

 ポカーンと開いている口。無表情だし。気持ち悪いったら・・・。」


イブさんはすでに魔法詠唱に入っている。

リャナさんは魔法効果向上の補助を掛けている。


「クドラクってこういうのを作るの好きよねぇ」

そう言うと範囲攻撃魔法を放った・・・が。2匹残った。

そして20匹が現れた。残り22匹!


そして一時したら・・・46匹に増えていた!


俺はジヴァニアに1発の範囲魔法を放つ様に伝えその後に

イブさんに魔法を放つ様に言った。イブさんの魔法が埴輪の

HPぎりぎりの効果だという事だ。だから振れ幅で2~3匹残ってしまう。

その前にジヴァニアの魔法で振れ幅を潰せばいいだけだ。


埴輪の群れを全滅させた。


少し歩くと。目の前に・・・埴輪が居た。くそが!

ジヴァニアにあと何回打てるか聞いたら3回と言われた。


十分だ。


この群れも同じやり方で撃破した。そして・・・次も。

・・・・その次も。そしてジヴァニアは雪丸の毛の中にお休みになった。


どんだけの来るんだよ!


目の前に・・・埴輪が20匹いる。ふむ同時魔法でどうだろうか。

イブさんとリャナさんがほぼ同時に範囲魔法を唱え放つ!そして!


何故か目の前には26匹の埴輪が居た。


・・・どうやらほんの少し!ほんの少し同時ではなかったのだろう!

「クドラク絶対殴ってやる!」イブさんがお怒りだ・・・。


さて、どうしたものか。

ゲームのイベントの時は俺も範囲魔法で殲滅した。

という事は俺の魔法はイブさんよりも火力が上って事なのか?

いや、この世界は平均的に敵が強い。魔族もレベル40前後高くなっている。

一概には言えないか。


「もうこの際です!クドラク!いるんでしょ!こいつらを止めて!」


は?


するとどうだ!埴輪がその場所で動かなくなった!


「どうやら出番の様ですね!私の!」


その声と同時に・・・クドラク!

クドラクが現れ、何やら詠唱をし魔方陣を埴輪たちの足元に描いた。


「これは私が作ったモノ。何だって言う事を聞きます。

 言う事を聞くと言うよりも命令の書き換えですがね」


作った?命令の書き換え?これって魔獣じゃないのか?


「ええ、これは、そうですねぇ。いわば私の人形の様なモノです。

 それに命令を植え付けて動かしているのですよ?ひひひ。」


所謂、ドールマスターみたいなものか?そんな職業なかったぞ?


「クドラクはいつもこんな物ばっかり作ってるんです。

 夢は自分で考え作ったモノが意思を持って動くモノを作るらしいです。」


ほお。言い換えればAIロボットみたいなものを作りたいって事か。

どうやら敵意は無いようだったのでおれは構えを解いた。


「命令と言っても複雑ではありません。侵入して来た者を攻撃しろ。

 それだけです。いろいろと試したんですけどね。人族が、とか。

 失敗したんですよね。」


そう言いながら埴輪を丁寧に魔方陣の中に放り込んでいく。

異次元ポケットの様なモノ?俺のポシェットと同じようなモノか。


「人族と言っても形は様々です。それを全て記憶させるのは不可能だったんです。

 だから最終的に『この洞窟に侵入して来たモノ』をとしたのです。

 しかぁし!それでは次に現れる埴輪を攻撃する可能性!いや!実際攻撃して

 しまったのですよ!だから私は考えたのです!個体番号を付けて

 それ以外を!という風に!しかぁし!こいつらの記憶媒体の容量的に

 9ー999までしかダメだったんですよ!」


ん?9-999?


「ええ!良く気付きましたね!9グループの999匹です。

 それ以上は現れません。そもそも、そんなにたくさん作ってませんし。

 あ、でも趣味なので。ちなみに1体作るのに7分です。

 土はこの洞窟のモノを使っています。ここの土はですね!」


すまん、長くなる?ボス部屋に行きたいんだけども・・・。


「こ、これは失礼!つい話し込んでしまいました!

 さ、こちらです。この奥がボス部屋です。因みにボスは!」


あ、知ってる。・・・土偶だろ?


「おお、さすがですな!」


なんだ?何か凄く丁寧?丁重な言い方をされてるんだが。

もしかして、クドラクはリャナさんかイブさんの配下なのか?

後でゆっくりと聞こう。


そして俺達はボス部屋へと入る。

・・・なぜかクドラクも付いて来た。


このボス、土偶は強い。魔法攻撃がほぼ聞かない。

挙句に硬い。数で押すか、ユキさんや俺のメインが持っている武器で

倒すしかないのだ。

敵の攻撃はというと、目から・・・ビームの様な光線を発する。

因みに光線を発しながら首が360度回るのだ。


さて困った。・・・と考えていると。

「あんたどうにかしなさいよ!キョークさんが困ってるじゃないの!」

イブさんがクドラクに怒鳴りつけている・・・。


「おいおいおいおい、そんなことしたらボスを倒す醍醐味ってのが

 無くなるじゃねーか!まぁでもアレだな。そうだ、弱点を付けようかな。」


そう言うとクドラクは土偶の所に行き、背中に何か魔方陣を付けた。

その魔方陣は一時して消える。・・・というか土偶もクドラクが

作ったのかよ!


「おお!やはりお分かりになりますか!これはですね!

 今は命令で動いているんですが!なんと!中に入って操作が出来るんですよ!」


ロボットじゃねえか!


「そのロボット?なるモノはわかりませんが・・・。」


す、すまん、喜びの余り興奮してしまった。


「おお!興味があると!?ならば!乗ってみますか!?

 いや!ぜひ乗っていただきたい!さぁこちらへ!」


な、なんか。何かが違ってきだしている。これはここに

飛行型の眷属を取りに来たんだが・・・。ま、まあ?いいかな?


案内されて背中から中に入る。椅子の様なモノがあり右と左に

棒のようなものが付いていた。結構中は広い。


「その棒の様なモノを握るのです。するとですね!

 考えるだけで動くんですよ!まぁやってみてください!」


俺は言われるがままにやってみる。考えるだけ?所謂、意思を伝達って

事なのか?俺はとりあえず少し歩いてみることにした。すると!

なんと!土偶が歩き出した!


これはすごい!・・・が、何か体から抜けていく感じがした。

あ、これはアレだ。魔力が使われている。


「そうなんです。動かすには魔力が必要なのですよ!

 なので推奨はレベル150以上で賢さを集中してあげているモノ向けです。


だめじゃん、俺。

俺は椅子から降りて外に出る。そしてステータスを確認すると

MPが8減っていた。たしか歩いたのは4歩だ・・・。ってことは

1歩につき2減っている。まぁ俺はジヴァニアの効果で減るのも

2倍になってるから普通だったら1歩がMP1って事か。


という事は?何かの行動をするのにMP1かよ。

燃費いいのか悪いのかわからんな・・・。


「そしてこれは!ゆくゆくは飛ぶようになるのです!」


まじか!飛ぶのかよ!


「・・・ゆくゆくです」


ゆくゆくっていつだよ!ワクワク感が止まらない!


「ゆくゆくは・・・ゆくゆくです。ええ。」


・・・なるほど。うん、わかった。



「ととととりあえず、歩いて走って魔力攻撃して硬い。

 ここまでは出来たのです!さぁ!討伐せしモノよ!

 この土偶をもっていくがいい!」



はぁ!?

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