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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
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第77話 脳筋パーティの行き先

「おお!ステラ姉じゃねえか!こんな所で会うなんて

 奇遇じゃねえか!・・・なんてな。」

スサノオは刀の様なモノを肩の乗せてそう言いながら歩いてくる。


「残念だったな、天羽乃斬アマノハハキリは俺が貰った。

 ご丁寧に岩みたいなのに刺さっていてさ。あれだ、選ばれしモノって

 やつ?剣に。それ俺だったみたいよ?はっはっは。」


そりゃそうだ、元々はスサノオの剣だ。抜けて当たり前だろう。


「ってかさ、このお嬢さんにいい加減、俺の首筋に

 剣を当てているのを止めさせてくれないかな。」


私はユキに剣を仕舞うように言うと、ユキは大きくこちらに撥ね

戻ってきた。すごい速さでスサノオの首を狩ろうとしたユキ。

多分、人族最強だろう。・・・本当に人族ならば。

スサノオもスサノオだ。殺されないとわかってて普通に立って・・・。


「あぁ、そうだ。俺、どうしても納得できない事があるんだよ、姉貴。

 そいつが持っている天叢雲剣は俺のだと思うんだが?」


私はその時代にあったモノとユキが持っているモノが同じという確証はない

と、言うと・・・。なんと、ユキが。


「あら、じゃあ貸してあげるから鞘から抜いてごらんなさい。

 私も見たいわ、スサノオが天叢雲剣を構えている所。ふふ。」


そう言うとユキはスサノオに剣を片手で差し出す。


「お!?マジか!そのままもらっちゃうかもしれないぞ?

 俺強いし。」


そう言うとスサノオが天叢雲剣に手を掛けると同時にユキが

剣から手を離す・・・。すると。


剣はそのままドスンと地面へと落ちた。スサノオは持ったままだったので

肩が・・・なんか・・・ヒョローンとしている。


「うそだろ!?これは俺の剣だ!なんなんだ!この重さは!地面に

 引っ付いてやがる!」


そのスサノオの言葉にユキは・・・仮面で見えないが笑ってるな・・・。


「あら?どうしたの?貴方のものなんでしょ?早く構えて見せてよ。

 あれれ?なんで持てないの?ってか何その肩。ビョローンってなってる。

 ウケるんだけど。ほら、早く構えなよ?スサノオ・・・様?」


「くそが!こんな偽物なんて俺には不要だ!」

スサノオがいきり立っている。


「あら?やるの?ここで?オロチの洞窟のアレって貴方の

 影武者みたいなモノよね?言うけど私は強いわよ?」


スサノオは肩を押さえながら

「てめえ、今度会ったらぶっ殺してやる」と言うのが精いっぱい・・・。


「あら、今やるんじゃないの?早く来なよ。可哀そうだから私は

 草薙の剣は使わないであげる。ほら!早く来いよ!」


そう言うと凄い勢いでスサノオに近づき、顔面に蹴りを入れた。

そうくるか・・・ユキ。


「やらないんだったらさっさと父さんの所へ帰れ。

 そして伝えろ。ユキがこう言っていた、と。」


少し間をおいて


「てめえ、よくも国王殺しをなすりつけやがったな。

 絶対、ぶっ殺してやる。」


・・・ユキ、こえええええ!


「言っとけ!クソガキが!こっちの様はすんだんだよ。

 この剣さえあれば勾玉から魂を抜けるはずだ!ここにも

 2つあったぜ?勾玉。てめえに渡したのはな、単純に

 復活させる術を持ってる可能性があったからだ。黄龍もいらねえ。

 今度会ったらぶっ殺してやる!」


スサノオはそう言うと、何か石の様なモノを頭の上に放り投げる。

すると魔方陣の様なモノが現れ、その中に消えていった。


「ねえ、ステラ?アレ何?もしかして転移魔法?欲しいんだけど。」


ユキは剣を仕舞いながら私に言ってきたので、アレは霊術を石に込めたモノ

と教えてあげた。すると「出来るの!?ステラも!?」

と凄い勢いで聞いてきたので、出来ない事はないけど・・・。

・・・取りあえず、出来ないと伝えた。何故ならば、私は補助の魔法は

自分から見ても落第点だ。


だからこそ、タギリ達が必要なのだ。


「ねえ、もしかして、ステラって攻撃系の霊術使いなの?イチキも?」


そうとも聞いてきたので、私はガチの攻撃系よ?イチキは・・・。

ガチの剣士よ?と教えてあげた。


「そうか・・・。脳筋パーティだったのね、私達。」


今頃!?

「いや、だって、アマテラスってどちらかって言うと

 癒し系?みたいな感じで伝わっているわよ?後世に。」


なにがあった!後世!


まあ実際、攻撃系と言っても組み合わせ次第で色々と出来る事を

教えてあげた。雨も降らせるし、雪も降らせる。太陽の光を注せる事だって

可能だ。


因みに神族が使う霊術は妖術とは違う。

この世界で言う、補助魔法が妖術となる。使える者も限られる。

因みに私の弟、ツクヨミがそうだ。


あの石を持っていたのは、父の従者、ヒルコが作ったものだろう。


「ところで、スサノオが持っていた剣。アレってただの武器じゃないの?」

ユキがそう聞いてきたので多分だが、と前置きをして。


あの剣は多分、封印を解ける剣。そう、勾玉の中に魂が入っているのが

何かの妖術や魔術の類ならば・・・魂を解放する事が出来るだろう。


その話を聞きながらユキは、さらに私に質問をしてきた。


「私考えたのよ、なぜ勾玉に封印されているのか。

 だっておかしいじゃない。魂が入る器、所謂・・・体ね?

 それが無いから一時的に勾玉に入れてある、と言うのと矛盾してない?

 何か問題があるから勾玉に入れてるんじゃないかな。

 その魂を体に宿らせたら『マズイ』何かが・・・。」


なるほど、確かにそうだ。実際、タギリ達の体は有った。

勾玉に魂があるかはわからない。魂自体が無いかもしれない。

しかし、母様は・・・ある。体も魂も。

・・・なぜ、分けられたのだろう。・・・断定はできないが

ツクヨミの魂があった場合、母様と同じだ。体は・・・城にある。


まぁここで考えっても確証のある事は導き出せない。

・・・これは黄龍に聞いた方が速いだろう。

黄龍は今どこにいるのだろうか、そして何をしているのだろうか。


「ステラ様、とりあえずお腹がすいたので山おりましょう」


イチキが笑いながら言ってきた。流石私の従者!わかってるじゃない!


「ねえ、次は何処に行くの?」

ユキが尋ねてきたので・・・リホを探す。と答えた。


「皇国に居るんじゃないの?」


ユキ、多分リホは脱出している。明らかに存在が危ういのに。

キョークは馬鹿だけど利口だ。リホを迎えに行ってるかもしれない。


それは無いか・・・。キョークの村が焼かれて住民が皆殺しに有ったのは

道中の村で聞いた。それに『反逆の罪』をなすりつけられて事も。

・・・多分、あのミツルと言う男が行ったかもしれない。


キョークと合流を考える?キョークが向かう先は亜人の国しかない。

ならばリホは・・・そこだ。


「もしかしたら魔王領へ行っているかもしれない、キョークは。

 一気にメインの体を手に入れるために。因みに彼のメインは

 私よりレベルが低いが私よりも・・・強い。相性の様なモノで

 私と戦った場合は《《彼女》》は負けるけどね・・・。

 ただの相性。」


ユキがそう言うのならば、そうなんだろう。え?彼女!?


「あら、言ってなかったっけ、キョークのメインは女型よ?

 中身男の外見は女。MMORPGではアルアルね。」


因みに・・・聞いてみた。どんな感じの女子なのかを!


「髪の毛は桃色と白が混じったような2色。

 顔つきは綺麗系ね。可愛い・・・くはない。綺麗・・かな。

 私よりも背が高いわね。細くもなく太くもなく。

 体型は私と同じ感じかな?でも暁の鎧でわからないと思うわ。」


因みにユキはどんな顔してんのよ。と聞いたら。


「可もなく不可もなくよ。普通の顔。・・・じゃあ向かうのは

 亜人の国でいいのね?そういえばなんか、勾玉探す便利な道具って

 ないの?それか同じ神族なんだから、ひかれあう?みたいな事

 ないの?まじであなた超凄い人ってなってるんだからさ。」


あるわけないじゃない!そんな便利な・・・便利。

いや、待って・・・。探す事が・・・出来るかもしれない。


あくまでも・・・可能性だけど。

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