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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
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第68話 議会に参加する事に。

翌朝、俺とミツルはユキさんとステラさんに別れを告げ

初期の村へと向かう。ユキさん達はこのまま海沿いを北上し

ながら勾玉を探すとの事。まだ俺達が知らない洞窟やボス級の

魔獣が居るかもしれない、とユキさんは凄くワクワクしているらしい。

・・・仮面越しではわからんが。


「しっかし、驚いたな、アマテラスとかイザナギとかさ」


大昔の神話に出てくるモノ達が俺達と共に

この世界にやってきている。うん、どうも実感がわかない。

やっぱそんなにすごいのかな?と俺が聞いたら


「そりゃあお前、よく考えてみろ、今までゲームとかに出てくる

 そんな奴らってラスボス級だぞ?アマテラスだってレベル196とか

 言ってたし。」


そりゃあわかってるよ。強いとか弱いとかじゃなくてさ、

人として凄いのかなぁと思ってるんだよ。


「まぁ色々な伝承があるからなぁ。まぁ盛ってるとは思うが。

 実際、スサノオがヤマタノオロチを倒したなんて

 俺も倒しちまったしなぁ。ゆくゆくは俺達もこの世界の

 昔話に出てくるんじゃねえか?はっはっは」


いまいちピンとこない。まぁアレだ。立場が違うと思いたい。

彼女たちはこの世界の国に携わる人たちだ。俺達と立場が違う。

そもそも、国の運営とか無理に決まってるじゃねえか。


「ってか、お前、村長じゃん。あんまり変わらないんじゃね?」


ミツルが聞いてきたので俺はラーメンと餃子つくっただけだぞ?と

言ったら笑われた。


「結局さ、そこに住んでいる人がついて行きたいとか、この人の下なら

 大丈夫とか、国のトップなんてトップが決めるんじゃなくて

 そこに住んでいる人が決めるって事だな。トップになりたい人は

 選ばれるように努力をしないといけない。王国がダメになったのは

 そこなんじゃないか?」


ミツルはたまにいいことを言う。・・・大人だ。


そんなこんなで俺達は村へと帰ってきた。うん、やっぱり宿屋の前で

大勢の人だかり。こんどはなんだ!


「また手紙が来たのよ。村長あてだから、はいどうぞ。」


まじかよ。俺は開封して読んでみると前回と同じ内容。

さて、どうしようか。俺の判断でこの村が大きく変わる。

な、なんかドキドキしてきた。


「どっちにしろ相手側には嫌われるんだ。サクッと決めて

 いいんじゃないか?」


ミツルよ、お前はいいんだ。気が楽で。

しかし、そうだな。どっちにしろそうなるんだ。ならば、俺は

俺の独断と偏見で決めてやる。


俺は村の皆に俺の考えを伝える。

皇国の皇王は凄く人望があって住民たちに慕われている。

多分、皇国につけば色々な恩恵があるだろう。

王国はもうガタガタだ。というかもう国の体をなしていない。

しかし、これからとても良くなる可能性がある。

村や街の代表が話し合って色々なことを決めていく。


見て来た村の事を話す。活気のない村と活気のある村。

こんな状態だけど、活気にあふれる村がある。


俺は皆に皇国にはつかない、と話す。


「村長が決めるんだ、それでいい!」

「そうだな、キョークが言うんじゃあ仕方がない」

「実は俺、皇国の王ってあんまり好きじゃないんだよな」


とかとか、方々で声が上がる。

みんな俺に賛同してくれた、・・・いいのか!そんな単純で!


「じゃあ今夜は宴会ね!村長、肉取ってきておくれよ」

女将が笑いながら言ってきた。


仕方ねえな!酒の準備はしておいてね!後、餃子と!

俺とミツルはイノシシとフランゴを狩りに森へと出かけた。


「思い切った判断だな。俺はてっきり皇国につくと思ったよ。

 ここの住民にとっては皇国の方がよかったのかもしれんが

 長い目で見れば、これからの国に賭けるのもいいかもな」


ミツルはイノシシを狩りながらそう言うと

「しっかし、まさか秘剣オロチでニワトリとか倒すとは

 思わんかったぞ!はっはっは!」


とも言った。


その夜は大宴会になった。他にも色々取れたので

皆で分ける様にして貰った。・・・単純に取りすぎた。


「1週間後の集まりはお願いするぞ。この村の代表なんだからさ。

 まぁどっちに転んでも悪くはんねえさ。」


解体屋が乾杯しながら俺に行ってくる。

え?一週間後?まじ?あれ?そんなこと書いてあったっけ。

読み返したら・・・書いてあった。


俺はいつになったらレベル上げ出来るんだよ!

また予定変更じゃねえか!


俺とミツルは話し合い、それまではこの村に滞在する事に決めた。

ミツルはミツルでこの村楽しいから付き合ってくれると言ってくれた。


俺達は数日、それはもうパシリか!ってほど村の人達の

要望やらを聞き、ミツルとリャナさんの力も借りて解決していく。

そして夜は宴会。大丈夫か?この村。

そう言えば確かに人が増えている。まぁそれでも200人くらい

だろうか。うーん、宴会と言うよりも祭りだな。これは。


そんなこんなで俺達は王国の首都へと向かう。

俺はミツルに、本当は行きたくないんじゃないかと聞いたら

そんな事はないと言われた。実際、俺の方が行きたくないんだが。

・・・どうしてこうなった。まじでわからん。


「しかし、お前ってあの村での人望は凄いな。なんでそうなった?」


ミツルが聞いてきたので俺もよくわからんと答えた。

リャナさんは「成るべくしてなった」と言った。・・・よくわからん。


そして首都に入り南の宿屋へと向かった。おお、開いてるし。

俺達は食事をする為に街へと繰り出した。

人通りが多い。まぁ以前ほどではないが、すれ違う人の顔が

笑顔の人がいた。勿論、暗く沈んでいる人もいたが。


アノ時と比べたら全然違う。なんだかんだで、この国も

良くなってきているんだろうなぁと言ったら。


「皇国になるって事で喜んでいるのか、皇国になるって事で

 沈んでいるのか。はたまた、現状でいいって事で喜んでいるのか。

 ・・・どうなんだろうな。」


ミツルの一言に俺はハッとした。

そうなんだ、自分の生活がと、云々ではなくそう言う事で

顔に出ているのかもしれない。


そう言えば貴族達だって逃げたりやりたい放題やったり。

だから住民が蜂起したのだ。その住民たちはアルザスを中心に

大半が皇国になる事を望んでいるのかもしれない。


俺は、俺の単純な気持ちでその議会の決に参加していいのだろうか。


「付けられています」


リャナさんがボソッと言ってきた。


俺達は気にせずに居酒屋っぽい所に入る。うわ、結構人がいる。

その付けてきたであろう人物も店に入ってくる。ふむ。二人か。

どっちの手のものなんだろう。ってか、付けてきて何をするんだ?

前情報が欲しいとか?


よくよく耳を澄ませてみると議会の事で持ちきりだった。

どっちについた方がいいとか・・・。実際には大半が

皇国になった方がいいとの会話で盛り上がっていた。


ふむ。・・・どっちがいいんだろうなぁ。


「おいおい、まだ悩んでいるのか?答えは決まったんだろ。

 だったらそれでいいじゃねえか。どっちになろうが俺達は

 それに従うだけだろうに。少数派に回ったからと言って

 吊るされることはねえよ。それこそ、議会ってのは賛成があって、

 反対がある。だからこそいいんじゃねえか。まぁでも、ここで

 どっちにするかは言うんじゃねえぞ。」


やっぱりミツルは大人だ。よかった!居てくれて!

そしてミツルは目線だけを付けてきた奴に向けた。


俺達は他愛のない話で盛り上がってそのまま宿屋へと帰る。

まぁ問題ないだろう。脅迫とかないだろうし。


宿屋に帰って部屋に戻ると・・・。あったよ!脅迫文!

それも2通!皇国派に回れと貴族派に回れの・・・。


これはあれだ。逆効果を狙ってのヤツか?

そうとしか受け取れない内容。


「お前の村がどうなってもいいのか?」


・・・だそうだ。


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