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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
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第67話 海にて②

★★同刻 ほんの少し離れた場所にて★★

ステラ視点


「ス、ステラ様!そろそろ休憩しませんか?」


「何言ってるのよ!今が絶好のタイミングなのよ!漕いで漕いで!

 そして漕ぐのよ!」


まったくもう!今、引き潮だから今のうちじゃないといけないの!

滿汐になっちゃったら父様に先を越されちゃうかもしれない。


「人って、変わるもんなんですね。昔はあれほど人民に慕われ、

 敬わられ、そして自身もそれに比例するかのような行動と言動。

 ちょっとこの世界に生まれ変わったぐらいでこうも変わるもんですね!

 アマテラス様の時が、超懐かしいんですけど!?」


大きなお世話よ!ほら!漕いで!


そして小舟は岩山のような場所へと着く。岩山にはぽっかりと

入り口の様な場所があり、小舟はそこを進んでいく。


「ここから歩きですね」


私達は船を降りて少し斜面になった場所を進んでいく。

これは潮が満ちてきたら閉じ込められちゃうな。急がないと。

そうこうしながら私達は少し開けた場所、部屋の様な所へ入る。


あった。やはりあった。こういう所は向うの世界と変わらない。

棺の様なモノの中には、探していた・・・。そう。

タギツとタキリの体。残念ながら魂が体に宿ったのはイチキのみだった。

多分、勾玉に入っているはずだ。神族の特徴とも言えるのかな。

多分、魂と釣り合いの取れる体が無かったのだろう。まぁ『保留』

みたいなもの?わかんないけど。


私はその棺に封印を行う。この世界には魔力と言うモノがある。

しかし、私達が使うのは霊力だ。


この封印は私が死ぬか、私が解除しない限り解けないはずだ。

これで父様の手に渡る事はないはずだ。いくら魂が向こうの手に

渡ったとしても。


「やばいです!潮が満ちだしてきてますよ!」


ひいいい!閉じ込められる!いそいで船に戻るが!

ギリギリでの脱出。


「問題は魂ですね。どこにあるんですかね・・・。」


イチキが心配している通り、魂がどこにあるかわからない。

思い切って母様を生き返らすか?いやいやいや!そりゃあダメだ。

確かにあの人ならば全ての神族の居場所、所謂、魂の場所がわかるだろう。

自分の母ながら、あの人はとんでもない。


母様の魂、勾玉と体は父様がすでに持っている。

魂を写す術を私達は持たない。情報によると黄龍が出来る。

黄龍は、あのキョークが育て、そして放った。

今は何処にいるのか・・・。


まぁいいや。取りあえず次はツクヨミの魂だ。

体は父様が握っている。ツクヨミの事だ、私より先に父様に

話を聞いたら、アイツの事だ。断れないだろう。

私が後で言っても「あーでも、とか、無理だってば」とか

優柔不断な事を言って父様に従うだろう。

なんとしても先に魂を押さえなければ。


さもないと、ツクヨミの霊力によって何が起こるかわからない。


とりあえずこの村を拠点にして色々と調べてみるか、この大陸の事を。

・・・ん?なんだアノ明かりは。

こんな所で野営をしている馬鹿がいるのか?・・・。

心当たりがなくもないが・・・。


「ありゃあ、キョークさん達ですね・・・。」


うん、イチキの言う通りだ・・・。

なんか、冷めた。もうアイツの所に行って飯にあり付こう・・・。


★★キョークの所★★


何だあの船。こっちにくる・・・ってかステラさんじゃねえか。


「ちょっと!用事も終わったんで何か食べさせて?」


そういうといきなり焼いていた魚をムシャムシャと食いやがった!

ユキさんとミツルは笑いながらどんどん魚を渡している。

どんだけ食うんだよ!ってかイチキさんも!


「本題に入るわ、私の手伝いをしてくれないかしら。」


いきなりの一言。話を聞くと、どうしても皇王を止めたいらしい。

しかし・・・、俺には、レベル上げとメインの体と言う目標がある。

もう少し話を聞きたいと思っていると・・・。なんと突然。


「私が一緒に行こうか?」


普通に喋っているユキさんがいきなり乗っかった。


「あら、皇国の化け物が仲間になってくれるのはマジで

 助かるんだけど・・・いいの?」


俺も驚いた。

ミツルも驚いている。


「キョーク、あなたのメインの体を手にするお手伝いをしたいけど、

 それよりも私はあの皇王がどうしても気になるの。

 もし私の力で、その変な気持ちが解消できるのであれば

 私はステラと一緒に行きたい」


ユキさんって何を考えているかわからない所があった。

人見知りで感情も考えも言わない感じだったのに。


いいじゃないか!


多分、向こうの世界では俺と同じような生活だったはずだ。

そんな人が自分から、そう!俺と同じ様にやっと

自分の力を信じで行動しようとしているんだ。止める事なんて

出来るわけがない。


「まぁ俺よりもいいか。じゃあ俺は今まで通り、キョークの

 サポートをする。秘剣の礼もしないといけないしな」


ミツル!いい男じゃねえか!ありがたい。


俺はステラさんを気に入っている、綺麗だからってわけじゃない。

まぁ?綺麗で好みっちゃあ好みだけども?

なんだろう、この人の為なら何かしてあげたいという気持ちになってくるのだ。

皇王の時にはそれが無かった。

これが本当のカリスマなのかもしれない。


そして、このままでは失礼だって事でステラさんは衝撃的なことを

話し出した。内容はこうだ。


皇王は配下にスサノオが居る。・・・まじか!なんで!?


それよりも怖いのは妃である人物がリスボアよりも

怖い存在である事。しかし今は体と魂が分かれており

復活するには魂の統合、所謂、転写が必要である事。


もしも、その妃が復活したなら確実に人心を掌握しこの世界は

人族が幅を利かせるであろうと。そして亜人たちは「もののけ」として

討伐対象になるであろうと。


私も、皇王も妃も、そしてスサノオも向こうの世界から

やって来た。その他にも感じられるだけでも相当数が。


多分だが、肉体を持ってこの世界に来たのは6~7人のはずだと。

そして、以前の記憶を持ったままで、この世界に来ている事も話した。

それは多分、魂のレベルに関係するのではと思っているらしい。

・・・それって向こうの世界のレベル?と聞いたら・・・。


多分。との事。因みにステラの今のレベルを聞いてみたら・・・。


「196」


と言われた・・・。まじかよ!

因みにイチキさんはステラさんの眷属扱いだそうだ。

・・・人間が眷属になっているのか!と驚いた。実際は『眷属』ではなく

『使徒』と呼ぶらしい。


因みに、この村に来た理由は後二人、使徒としての人物が、

その人物の体が眠っているからだそうだ。因みに魂は

見つかっていないらしい。


だから、今後はその二人と、もう一人の弟の魂を探し、

仲間にしたいとの事。


因みにその弟の名前は?と聞いたら・・・。聞いた事のある

名前が飛び出した。


「ツクヨミ」


俺もミツルもユキさんも驚いて声が出ない。

そこにユキさんがステラに聞いた。


「じゃ、じゃあ!ちょっと待ってステラ!あなたって

 向こうでは・・・。向こうの世界ではもしかして・・・。

 そして皇王と、妃の名前って!もしかして!」


その問いにステラは口を開こうとした所にイチキが

待つ様に行った。が、お構いなしにステラは言う。


「私の、向こうの世界の名前はアマテラス。そして父の名前は

 イザナギ、そして母の名前はイザナミ。

 もうわかったでしょ?私達は神族なのよ。でもね、私は

 争いを好まない。それだけは信じて欲しい。」


まじかよ!超大物じゃん!俺はそんな人を『かつ丼娘』とか

呼んじゃったりしちゃってたんだ!まじやべえ!殺される!


「ふふふ。キョーク、私ダメ見たい。どうしよう。凄くワクワクしている。

 こんな感情、まだ持ってたんだ。私はアマテラス、いえ、ステラと

 行動を共にしたいと再度思ったわ、いいわよね?」


うんうん、それは俺が決める事ではない。ユキさんが遣りたいように

すればいいんだ!


俺とミツル、そしてリャナさんは俺のメインの体を求め

レベル上げと同時に魔王領へと入る事に。


そしてステラとユキさん、そしてイチキさんは魂の入った

勾玉を探しにこの世界を調査をする事になった。


実際、ユキさんは勾玉を一つ持っている。

その事を考えればやはりステラと共に行動をした方がいいのだろう。


そして俺達は他愛のない、神話についての話をステラにした。

すてらは大笑いしながら「私達ってすごいのね!」と・・・



感動してくれた。

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