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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
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第64話 かつ丼の女性再び

神話の中の話。

俺だって勿論、スサノオやらアマテラスの名前ぐらいは

知っている。しかし、背景やらそんなのなんかあまり理解できていない。

それが突然にこの世界に・・・。なんなんだ。

リホさんが言うには黄龍が魂をこの世界に転移させた時に

大昔の、そう、スサノオやらアマテラスの魂までも転移させた

可能性がある、と。


ゲームの世界ではスサノオは只の中ボスだった。

・・・あれ?って事はスサノオの魂がスサノオの体に入ったって事か?

それって復活じゃん。しかし、俺達は倒した・・・。

じゃあ何故、ヤマタノオロチを倒した後に現れたのだ・・・。

幻影だった?本体は別の所にいるのか?ゲーム感覚で考えるな!俺。


スサノオは俺達に「依頼」をしたんだ。

勾玉は既に一つはある。まぁ褒美に貰ったようなものだが。

黄龍は既に復活をしてこの世界に居る。


もし仮に、勾玉を集めたとすると、神族が復活するのだろうか。

黄龍までも求められるとなると、明らかに魂の転写。

じゃあ体がどこかにあるという事か!


いかん!ちんぷんかんぷんだ!


取りあえず、俺達はリホさんが作った「すきやき」を

囲みながら楽しい夕食を終えた・・・。


そして翌朝・・・。というよりも、疲れて昼近くまで寝てしまった。


★★★★皇国のどこか★★★★


「お嬢様?今日も行かれるのですか?本当に太りますよ!」

従者が呆れたように口にする。


「仕方ないじゃない。おいしいんだから。もう毎日でも食べたいくらいよ。

 あのかつ丼はこの世の全てよ!」


二人は屋敷を出る準備をしているが・・・。


「しかし、お父様達は本当にこの世界が自分達の世界と思っているのかしら。

 呆れてものが言えないわ。この世界には様々な種族が居る。

 自分たち以外を「もののけ」としか見ていない。

 お父様達がやろうとする先には争いしかないと言うのに。

 そしてそれが、正しい事って思っているからたちが悪いわ」


「お、お嬢様、それまでにしておかないと・・・。どこに耳があるか

 わかりませんよ?」

従者が慌てて口を押えるが・・・。


「いいじゃない。聞かせればいいのよ。ほんとバッカみたい。

 使命があって生き返ったとでも言うのかしら。こんなもの、只の

 誰かのいたずらなのに。昔の自分と今の自分は違うと言うのに。

 私なんて、ほら。第二の人生を謳歌しているのに。

 あんな窮屈な生活なんてオサラバよ!さ!かつ丼食べに行くわよ!」



「ちょ、お嬢様!待ってください!」


★★★★皇国 リホの食事処★★★★


俺はあくびをしながらあいさつをする。


「あら、結構な早起きさんだこと。どうする?

 朝ご飯にする?それとも昼ご飯?」

リホさんは笑いながらいたずらっぽく言ってきた。


「俺は昼ご飯でいいよ」とミツル。

「私も昼ご飯ね。あーでも、朝ご飯の卵焼き美味しかったから

 朝ごはんでもいいかな」

普通に喋っているユキさん・・・。


俺はチキン南蛮出来る?と聞いたらできると言ったので

それを所望した!すると、扉が開いた。客さんだ・・・。

商売繁盛、いいじゃないか!


と思ったら、どこかで見た女性。・・・と女性。


「あら、いらっしゃい。今日もかつ丼でいいの?」

リホさんが聞くと、その女性はウンウンと頷き席に着いた。


「そういえば、キョーク。この勾玉見て?うっすら透けて見えるでしょ?

 さらによく見るとね、ほら。中で何かが動いている。コレがもしかして

 魂なのかな」


ユキさんが俺の顔の前に、というか目の前に勾玉を突き出した来た。


その時。


「ね、ねえ。あなた達、それをどこで手に入れたの?

 もしよかったら私にも見せてくれないかな」

かつ丼を頼んだ女性がいきなり俺達のテーブルにやってきて

俺の隣に座った・・・。


俺とユキさんは顔を見合わせるが、・・・。

まぁ宝石のように見えるのだろう。俺は「売れないな」と

いいながら机の上に置いた。


勾玉をジッと見て・・・。更に顔を近づけてじっと見る。

そしてため息をつく。売れないと言われたので残念に思っているのだろうか。


「て、手に取って見ていい?取らないから。触らせて?」


その一言にユキさんは頷きく。


その女性は勾玉を手に取り、ギュっと握りしめた。

あれ?どこかで見た風景。・・あぁそうだ。青龍がやってたな!


「あ、ありがとう。いい『宝石』ね。どこかで売ってたら

 買っちゃおうかな、なんちゃって」


その女性は勾玉をユキさんに返しお礼を言う。


「ごめんなさい、リホ。急用を思い出したの。

 お持ち帰りできるかな?今回だけ!おねがい!」


その女性は顔の前で両手を合わせ、リホにお願いしていた。

へぇ、この世界でもそんなしぐさするんだな。


かつ丼を片手にお店を出て行った女性・・・。

どんだけかつ丼が好きなんだよ。


因みにあの人の名前は?とリホさんに聞いたら「ステラ」との事。

そうこうしているうちにおれのチキン南蛮がきた!

俺は頬張る!このタルタルソースうめええ!


★★★★皇国のどこか★★★★

ステラ視点


「お嬢様、あの勾玉は・・・。」

そうだよねぇ・・・。わかるよねぇ・・・。


あの勾玉は魂の保管に使われている。

有ろうことか!あの勾玉にはイソタケルの魂が入っていた。


私は疑問に思っていた。私と父上、そしてひとりの弟は

動かせる体を手にしているが、母上ともうひとりの弟は無い・・・。

それにあそこで見た勾玉にはイソタケルの魂があった。


いや、間違っていた。母上は体はあるのだ。しかし、魂は・・・

勾玉の中だ。

そう思うと、私達の方がおかしい事になっているのか?


父上の話では数個の勾玉がこの世界にあるらしい。

まぁ、父上ならそんな事は簡単にわかるだろうな。

あーやだやだ。なんか変なことに巻き込まれそう・・・。

折角、第二の人生を謳歌していると言うのに。・・・はぁ。


「お嬢様、ため息はつかないでください。しわが増えるらしいですよ?」


大きなお世話だ!ってか、お前も体あったんだよね!


「そりゃあもう、この通り元気な体ですよ?何故か私の方が

 体が大きいのは謎ですけどね、あ、体だけじゃないですね、ぷぷぷ」


くっそ!


お父様の所に乗り込んで現状を聞いてみる?いやいや、

なんか手伝わされそうだ。基本的に今の父は好きではない。

弟もだ。あーもう!もう一人の弟がいてくれたらよかったのに。


そういえば、あそこにいた5人中4人は妖精使いか。

なぜか魔族が居たけども。面白さで言うと・・・。うん。

それにあの龍は・・・青龍か。青龍を連れている男・・・か。

それにあの勾玉を持っていた女性は、天叢雲剣を持っていた。

あ、この世界では草薙の剣か。


よし決めた。リホ達となかよくしよう!そうしよう!


「ちょ!いいのですか!?お父上に叱られますよ!?

 というか、叱られるだけでは済まないと思うのですが!?」


私はね、本当に今の父上とあの弟は気に食わないのよ。

あ、勿論『今の』ね?このままだと本当に人族をたきつけて

争いを起こすに決まっている。


そうなる前に止めるのよ!この世界にある残りの勾玉は

全部私が回収してやるわ!

でないと、父上に同調するに決まってるじゃない!

考えただけでもぞっとするわ。


取りあえずイソタケルはあの妖精使いに持たせておいて。

そうね、私は思う一人の弟の・・・。そう。

まず、ツクヨミの魂が入っている勾玉を探す!


「ど、どこを探すのですか?見当はついてらっしゃるんです?」


そんなもん、兄弟愛で探すに決まってるじゃない!

支度よ!旅支度!大丈夫!静かで暗い所を探せば絶対あるわ!

あの子、月の神って言われていたのよ?


「そ、その言い方はちょっと・・・。

 ツクヨミ様が『引きこもり』みたいじゃないですか。

 いくらあなたが太陽神と呼ばれていたからと言って・・・。」


そんな昔ばなしはいいの!さぁ準備をして!


「はいはい、アマテラス様」


今の私はサテラなの!言いなおしなさい!

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