表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
53/108

第53話 吸血族の里へ

犬人族の里に行く道中でレベルが上がった。

今までも上がっていたがステータスアップをしなくても

問題なかったので放置していた分も上げる。


レベル78 HP766 SP182 MP162

攻撃力100

防御53

素早さ70

賢さ50

耐性46

運55

となっていた。これにジヴァニアの加護ステータス2倍がある。十分だ。

まぁ装備と実質なステータスが結構違うがしかたがない。


ダンも実際は冒険者だ。レベルは50だ。しかし、この辺りの魔獣に対しては

戦力不足だろう。


「す、すまねえな、大将。この辺りの間魔獣はつええわ」


問題ない、俺とリャナさん、そして雪丸とロンで十分だ。

というか、ロンは人懐っこいのか。ダンの体を這っている。


俺達は2日かけて犬人族の里へと入る。ここでも門番に止められるが

リャナさんのおかげで相変わらず、すんなりと入れる。


「エ、エルフの長から聞いておりましたよ、リャナ様・・・いや、リャナさん。」


大丈夫、もうバレてるから・・・。あぁ、ダンには言ってないか。

俺は長に聞く。魚を出す店を!俺達は案内されるがまま店に入る。

先に調理場を借りて米を炊く。


出された料理は焼き魚。・・・いい。それでもいいが俺はこれじゃないのだ。

俺はここで、生魚の料理を出すと聞いいたのだが、と問うと。


長はめっちゃ驚いた。


「わかってるじゃないか!流石リャナさんと共に居る方だ!

 出すよ!?本当に出すよ!」


長は超喜んで厨房の料理人へ指示をした。


そして出された料理はカルパッチョの様なモノだった。

いいよ?全然いいよ?しかし、完全な刺身が食べたいのだ!醬油も

持ってきていると言うのに!

俺は長に刺身の特徴を伝えお願いした。

長は更に喜ぶ!「わかってるじゃないか!」と!


米も炊けてる。

俺は出された刺身を醤油に着けて、ご飯に一旦乗せて食べる。

・・・いいじゃないか!俺はこの魚について聞くと

この里で養殖をしている魚らしい。鮭に似ている。

これはこれでいいが、海の幸はないのだろうか。あるわけないか。


この世界で海は最果てだ。唯一接しているのは魔王領だ。


俺は十分に刺身に耐えられる鮭っぽい魚の取引を申し出る。

・・・ちょっとまて!ならばイクラもあるはずだ!当たり前だ!

イクラに関しては長は少し渋るが、それでも金額を提示すると納得してくれた。

実際には食用なので養殖に使わない分でいいとも言った。


ダンは俺が食べているのを怪訝そうに見ていたが試しに食べると

刺身とご飯の組み合わせを気に入ってくれた。どうやら人生初の

生魚だったらしい。


要件がすんなり終わったので宿屋に帰って、今後の事を話し合う。


「いかかでしょうか?ここから1日ほどで吸血族の里に行けるのですが。

 貴重な胡椒とか、そういった香辛料と言いますか、そう言ったモノが

 ふんだんにある里です。足を延ばしてみませんか?」


リャナさんが提案してきたので俺は二つ返事でオッケイをする。

無論、ダンも一緒だ。ダンは結構長くなると農場が心配と言ったが

マキナがいるし問題ないと伝える。


翌朝、俺達は長の所で結構な量の魚を買い付けストレージに入れる。

最後に握手をして別れようとした時・・・。


「そういえば・・・。皇国の化け物の話なんですが。

 実はこの国に入ったとの情報がありまして。少し心配になってるんですよ。

 この国も壊滅させられるのではないかと・・・。どうやって対処したら

 いいのでしょうか。リャナさんならご存知かと思いまして」


俺よりリャナさんに聞く所が亜人の国らしい。

何処の里に入ったかまでは知らないらしく、もしかしたら噂程度かも

とは言われた。俺は問題ないと伝えるが信用はされてないと思い、

彼女はリャナさんと知り合いと伝える。


「おお!流石強い者は強い者を知るんですね!」


少し安心した感じだったので、他に情報を聞いてみると何かを探している

感じらしかった。ぶっちゃげ本物かどうかはわからないが、あんな仮面を

付けているのはユキさんくらいだろう。


そういえば、この辺りで仙山とかないのかと聞いたらやはり

白虎が居た仙山しか知らなかった。そして・・・。


俺達は今度は吸血族の里へと向かった。道中にリャナさんが吸血族に

ついて教えてくれた。俺はヴァンパイアを想像していたが全く違った。


夜に活動と言うよりも、「お寝坊さん」レベルらしい。

血を吸うのが好きだが、主食ではなく俺達が酒を飲む感覚らしい。

ニンニクが大好物・・・らしい。栽培をするほどに。

そして、魔族寄りでありこの国で何かがあった場合は情報を魔族に送り

魔族が来るまでは前衛で踏ん張るらしい。

完全に魔族を信用しており非常事態時には指揮に従うらしい。

戦闘能力は魔族を除けばこの大陸で一番強い種族であるらしい。

そして情報収集については魔族よりも高いらしい。

そして、多分。俺が何者かも知っている可能性がある、いや知っている

らしい。勿論、旅の目的も。・・・すげえな、吸血族。


そして・・・。リャナさんがリャナンシーと確実にバレており。

多分、敬礼をされる・・・らしい。


リャナさんと呼んでくれないだろう・・・。と心配していた。

うーん、ダンを連れてきたことは失敗だったかな。

しかし、いつまでもリャナさんの正体を隠すことはできないだろう。

タイミングを見てダンには伝えよう。・・・わかってくれるはずだ、コイツは。


夜営をしながら俺はダンに魔族について聞く。すると・・・。


「もしかしてリャナさんの事か?」


焼き魚を食べながら普通に当たり前のように俺に返してきた。

知ってたのか!と聞くとマキナに聞いたらしい。マキナは最初から

わかっていたらしく。

知らなかったことは魔族がこんなに物静かで優しい事だったとの事。

最初に知ったときは奴隷の扱いになるかと思ったがそんな事はなかったと

今は思っているほどに。


「俺はさ、大将。一回死んでさ、エルフの里で働いてさ、思い知ったよ。

 種族でどうのこうの言ってるのは人間だけだって事。王国は勿論、

 実際、皇国の軍部は人間以外を敵としている。なぜ敵としているかは

 俺にはわからない。でも俺も実際、なんとなくそうだって事で

 思っていた。」


俺は本当に出会いに恵まれている。こんないい奴が一緒に居るのだから。

・・・絶対にコイツを村長にしよう、あの村の。


そして俺達は吸血族の里へと入る。勿論、門番に止められるが・・・。

門番が、敬礼をしていた。情報通り!

一時して結構いい身なりをした吸血族がやってくる。


「これはリャナンシー様!突然のご訪問痛み入ります!と言うのは

 アレですが、リャナ様と言う名前で旅をされているのは知っておりました。

 なるほど!この方ですか!」


そう言うとその吸血族は何と、敬礼ではなく俺に対して片膝をつき、

胸に腕をやり面を下げている。


「お初にお目にかかります。私はこの里を任されているボルドーと

 申します。お見知りおきを」


おいおいおいおい!リャナさんと一緒にいるだけで、すっごい挨拶

されてしまった!俺は普通に接してくれと慌てて言う。ボルドーは一旦、

リャナさんを見る。リャナさんが頷くと立ち上がり

俺達をボルドーの住んでいる建物に案内をした。


リャナさんってマジで魔族の中では凄い立場だったのだろう。

というか、リャナさんに好意的なのか。ならば、他の魔族に対して

吸血族は虐げられているのではないだろうか。


俺は他の魔族がリャナさんを探しに来たり、暴れたりしていないかを

聞くと、ボルドーはキョトンとして「何故に?」と言ってきた。


「あ、あくまでも個人的問題でして・・・。」


何故かリャナさんは慌てて俺に言い訳をしてきた。


「バルバトス様と何かあったのですか?あぁわかりました。また

 魔法と体術で・・・・」


そこまで言いかけた所でリャナさんの顔を見てボルドーは言うのを止めた。

リャナさんの表情が・・・マジだった。


「そ、そういえば。皇国の化け物について少々、お話がありまして」


ボルドーは真顔になりリャナさんにそう言うと・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ