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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
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第47話 誰が村長だって!?

「この仙山を上って来るとは物好きが居たもんだ」


玄武は戦おうともせず、構えもしていなかった。

まずはリャナさんを見て少し驚いていたが、もっと驚いたのは

俺の体を這っているロンを見た時だった。


「なるほど、お前たちは白虎の所へ行ってきたのか。そして、

 託されたのだな。・・・ならば白虎は既にこの世にはおらぬのか」


その問いに俺は頷いた。白虎から貰った卵をかえしたら、この龍が

産まれた事も話した。


「はっはっは、そりゃそうだ。・・・ふむ。白虎がなぁ。

 よっぽどお前の事を気に入ったのだろう。ならばワシが戦う理由は

 ない。・・・ワシも白虎の所へ行くとするか。

 この球をそのロンに与えてくれ。さすれば、さらにお前の

 力となるだろう。・・・その龍の事をよろしく頼む。

 我らの希望なのだ」


そういうと玄武は小さな球を俺に渡した。俺はその球を

ロンに食わせる。すると淡い光を発し!そして・・・角が生えた。

しかし、大きさは変わらない・・・。

俺はステータスを覗き込んだ。


角龍 レベル1 SP200

能力 

戦闘スキル 雷 ビリビリ 炎ブレス


なんと、名前が変わった。これは面白い。という事は、残りの

朱雀と青龍の所に行けばさらに変わるのか?と玄武に振り向きながら

質問したが・・・すでに玄武はいなかった。


もしかしたら自分の生命、活力を玉にしてロンに食わせたのかも

しれないと思った。・・・ロンはそれほどまでの存在なのか?

進化する龍。あぁ、なるほど。白虎、玄武、朱雀、青龍。

この4体の力を合わせて『黄龍』になるのかもしれない。

うすうすは感じていたが。

そして黄龍はこいつらの希望となるのかもしれない。・・希望?

彼らの希望とは何なのだろう。自分の命を差し出しても

黄龍を誕生させる。・・・何が起こるのだろう。


次は朱雀の所だ。その事を朱雀に聞いてみよう。

俺は転移門を使い麓に戻った。


「このまま朱雀の所へいきます?」


リャナさんは疲れを知らないのか!戦闘では疲れてはいない!

階段なのだよ!ああ!そうだった!リャナンシーは浮いてるもんな!

ずるいぞ!そりゃあズルい!


俺達はそれぞれ眷属に乗り次の仙山、朱雀の居る初期の村の南に向かう。

せっかくなので初期の村で1日過ごすことにした。

なんだかんだで俺はあの村を気に入っているのだ。


2日かけて初期の村へと到着。随分と雪丸の足が速くなっている。

そういえば体も一回り、さらに大きくなってないか?

俺はステータスを確認したら!


シルバーウルフ レベル8

能力 移動速度超向上 警戒 乗用 

戦闘スキル 餓狼 威風堂々 慈愛


おお!移動速度に『超』が付いている!

・・・ん?戦闘スキルの慈愛ってなんだ?俺は目を閉じ

ゲームの時の様々なスキルを思い出す。が、思い当たらん。

まぁその内、わかるだろう。


村に入るとめっちゃ驚いた!凄く復興している!


「お!キョークの旦那!待ってたぜ!」


方々から聞こえる『旦那』と言う声。

俺はいつから『旦那』扱いされているんだ・・・。


「お、久し振りじゃねえか!やっときやがったな!」

そう言うのは日用雑貨屋の親父。


「親父も元気そうじゃねえか!」


俺はてめえの親父じゃねえ!と笑いながら叩かれた。

そう言えばダンの親父って誰だろう。

俺はダンについて聞くと


「俺の息子がどうしたって?」


そう言うのは薬草屋の親父だった。

俺はエルフの里で米を作ってもらっている事を伝え、

もしかしたらこの村に米造りに帰って来るかもと伝えると。


「おお!俺の息子がキョークさんに使えているのか!こりゃ

 鼻が高いわい!」


そういうとガハハハと笑っている。


「しかし俺は米はあんまり好きじゃないんだよなぁ、あのべちょっと

 した感じがなぁ・・・」


と言ったので、日用雑貨屋の親父に釜を、そして丸太の輪切りを

準備してもらった。米の炊き方はリャナさんが覚えている!

俺はストレージに入っている米を取り出し炊く!


そして俺とリャナさんはせっせとおにぎりを作る。

勿論、中身、具材も仕込んでやった!はっはっは。

そして俺達はおにぎりパーティーを開催。


「ナニコレ!うまいじゃないの!」

宿屋の女将が舌鼓。


「おおお!この塩加減がたまらん!」

日用雑貨屋の親父が舌鼓。


「うおおお!中から肉が!こりゃあうめえ!」

解体屋の親父が舌鼓。


「ふむ。これはすごいな。料理でこれほど違ってくるのか。」

全員が舌鼓。


俺は生卵を掛けて醤油を垂らして食うのも旨いと力説。

全員舌鼓。


あいもかわらずこの村に来たらの飲めや食えやの大騒ぎに

なってしまう。しかし!いいじゃないか!


「なぁキョーク、お前にお願いがあるんだが・・・。」


おにぎりを食べながら村長が俺に話しかけてくる。

そして一言。


「この村の村長になってくれんか」


え?


いやいや、俺には無理だって!冒険者だし!ここに居ねえし!

どうやら村長は足腰にガタが着てほぼ寝たきりになってるらしい。

周りを見ると全員がうんうんと頷いている。


いやwそりゃダメでしょうに!

俺は全力で断るが・・・


「この村のどこが気に入らないんだい!」と

女将が突っ込んでくる・・・。酔っぱらってやがる!

いきなりの話だったので答えは仙山に行って帰ってきてからと言うと


「問題ないよ。お前が嫌と言っても全員がお前の事、村長って

 決めてるしな!」


日用雑貨屋も解体屋も薬草屋も乾杯をしながら声を合わせて

言いやがった・・・。


隣を見るとリャナさんは笑ってる。・・・飲んでやがる!

どうせ強制だ。俺はダンを俺の補佐とする方向でいいかと言ったら

それでいいと全員が乾杯をしながら答えてくれた。


・・・ダン。お前には相談していないが、強制だ。がんばれ・・・。

俺達は宿屋に泊まり爆睡した。飲みすぎた!


翌朝ちょっと遅めに起きてご飯を食べる。

黒パンとフルーツサラダ。


リャナさんは米の炊き方を女将に教えていた。

女将はちょっと最初だけ一緒に炊こうとリャナさんにお願いしていた。

リャナさんもウンウンと頷きながら・・・炊いていた。


米を炊くのは種族の壁を超えるもんなんだな、と思ったが

今はリャナさんは人間の姿か。・・・まあ問題ない。


そして俺達は、いいかげん南の仙山へと向かう。

3時間ほど走ると仙山へと着いた。

順調に階段を上がっていく。もしかしたら体力付いたかもしれん!

20個目の扉の前で俺達はおにぎりを食べる。

中にピリッとした葉っぱの漬け物の様なモノが入っていた。

あぁ!うまい!野沢菜の様だ!


リャナさんと笑いながら一緒に食べる。

あぁ、こういうの・・・いいな。


そして俺達は問題なく29個目の扉を開け魔獣を討伐する。

そして最後の扉う開ける。


そこに居たのは勿論、朱雀。


うを!いきなり炎の・・・ブレスか!?俺達に吐いてきた!

コイツはやる気満々じゃねえか!


「お前の体を這っているのは角龍。ならば、白虎と玄武は

 もうこの世にいないのだな。ならば、この私を倒して

 見事、玉を奪い取ってみろ!」


流石炎を吐くだけあって朱雀は熱い!いろいろと・・・。


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