表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
45/108

第45話 皇王

冷蔵庫とは?とリャナさんが聞いてきたので説明してあげた。

リャナさんはホウホウと聞きながら考えている。

「常に微弱な冷却魔法を応用すればできるかもしれない」と。


出来る?と聞いたら「うーん」と思案する。

ちょっと考えてみると言ったので、俺も考えるとリホさんに伝えた。

そして俺達はリホハウスへと戻ると・・・。

俺の部屋がっ!ミツルの部屋になっていた!


「男同士仲良くやろうぜ」


ミツルはそう言うと大笑いしている。・・・こいつ。


食堂で俺達は今後の行動を話し合った。

リホさんは勿論、食堂を続けていく。ミツルはもう少し

食堂のお手伝いをすると言ってきた。あれ?そういえばアルラは?

と聞くと買い出しに行ってるそうだ。もうそろそろ帰ってくると

リホさんが言ったら


「ただいまですー。こっちに居たんですね。あ!リャナさ・・・ん!

 おかえりなさい!」


そう言うとお店の掃除をしてくると出て行った。

うん、元気そうでなによりだ。


話の続きをする。

俺達はこの後に皇国の仙山に行くことを伝えた。

ついでに白虎の話とロンの話もした。


「あ、あの山を登るのか?あの糞イベの」


ミツルよ、俺も同意だ。俺は頂上まで階段になっている事も

伝えると、「さらに糞イベ」と言われた。どうやらプレイヤーの認識は

一緒だった。


翌朝、俺は皇国の街をもっと見たいと伝え一人で街に繰り出した。

まぁジヴァニアはいるが。

雪丸はリホハウスでロンと遊んでいる。ロンは雪丸の体を

這いまわっているが雪丸は気にせずに寝ていた。


たまにはこんな休日もいいじゃないか!


ジヴァニアが屋台のあれやこれやを食べたいと言ってくるので

その都度、買って二人で食べる。他にも日用品店を回ったりする。


「そういえばさ、あの白仮面。皇国の化け物だったのよね。

 やっぱお城とこにいるのかなぁ」


突然にジヴァニアは言い出した。ふむ。皇国の最終兵器かもしれないな。

でも、妖精が居たって事はプレイヤーだ。多分、皇国で最後を

向かえたんだろう。今頃何をしているんだろうな。・・・ふむ。

観光がてらに城でも見に行くか!とジヴァニアに言ったら喜びながら

「いくいく」と言ってきた。


街中の配置は同じっぽいので俺達は城に向かった。

そしたらなんと!城の中を見学できるらしい!

俺達は「城内見学ツアー」に参加することにした。


ここで問題発生。警護の兵士がジヴァニアに気づいてしまった。

そりゃそうだ、俺の肩に乗っていたし・・・。


「ほう、妖精の使い魔なのか、珍しいな。まぁ使い魔自体が

 珍しいが。久しぶりに見たな。勇者様と同じなんだな、すごいじゃないか」


そう兵士は言うとジヴァニアをジロジロと見る。

「大事にしろよ」


そう言うと笑いながら俺達をツアーに戻してくれた。

よかったよかった、と思ったがシレっと伝令をどこかに飛ばしたのを

俺は見逃さなかった。


うーむ。目を付けられた。


あれ?でも昨日の女性二人はリホさんの所で見ているはずだ。

ジヴァニアもミネルヴァもファルツもいたし。

驚いていなかったな。そういえばツアーに参加している人全員驚いていない。使い魔、または眷属として認識しているって事か。


ん?勇者?ユキさんは勇者って事になっているのか・・・。


順調に城内ツアーは進んでいく。が、警護の兵士が最初よりも

増えている・・・。そりゃそうだ。


「ねえねえ!あの建物は何?」

ジヴァニアが聞いてきたので俺は闘技場と答えてやった。


「ほう、良く知っているな。確かにあれは闘技場だ。

 皇国の英雄様が初めて御姿を見せた場所だ」


後ろから兵士が語り掛けてきた。

なるほど、ユキさんは最後の時に闘技場に居たんだな。

そこを選ぶとはやっぱりPvPに思い入れがあったのだろう。

そして俺達はちょっと豪華な部屋へ着く。


「ここは謁見の間です。ここで皇王が諸外国の方々や貴族の方と

 面会をいたします。勿論、その他にも皇国に利する功績があった者に

 勲章を与えたりする場所です」


ガイドの方が微笑みながら説明しているが時たまジヴァニアを

チラ見している。


「今現在、皇王と皇太女様は休暇を取られていて城にはご不在です。

 もしおられたら挨拶をしてくれたかもしれませんね」


そうガイドが笑いながら言うと「さすが皇王様だ」と他の参加者から声がする。

ふむ、慕われているんだな、と思ってしまう。他にも


「皇王様はイケメン」だとか、

「皇太女様はお綺麗」だとか、

「皇妃さまは本当に残念だ」だとか、声がした。


ん?残念?俺は隣の人にその事を聞いたら

「病で亡くなられた、本当に残念だった」と涙ぐみながら言われた。

本当にここの皇族は慕われているんだなぁと感じた。


後は訓練所とか見せてもらった。そして入り口に戻り解散となったが

俺だけ、やはり呼び止められた。そりゃそうだ。


「もしお時間があるならばお付き合い願いたいのだが」


兵士が俺にそう言ってきたので、俺は「もし断ったら?」と

聞いたらなんと!


「次にお時間のある時で結構ですので・・・」と

とっても丁寧に言われてしまった。・・・普通ならここで

戦闘とか乱闘とかになる場面なんじゃないのか?と思ったが。

仕方ないので明日にまた来ます。と答えるとそれで問題ないと

言われた。凄く物腰が低い!これは多分ユキさんが何かやらかしたから

なのかもしれない!と思っちゃったりした。


まぁでも敵視しないだけでもありがたい。


リホハウスに帰りその事を話すと一番心配していたのがリャナさん。

明日は必ずついて行くと少しお怒りに。なんで?


「確かに妖精を連れて街を歩いていても気兼ねなく挨拶とか

 してくれているわ。ここに来るお客様もミネルヴァを

 可愛がってくれてるわ」


「俺は王国に居る時は酷かったもんだ。まぁ力ずくで

 口を封じたがな」


因みに今日のご飯は・・・おおおおお!

机の真ん中に大きな鍋。すき焼きだ!うぉおおお!

と、豆腐も入っている!この世界に来て初めて見た!聞いたら

リホさんの手作り豆腐らしい。

俺達は鍋を囲む。卵も割っちゃう。ああぁ、幸せの味だ。

ワギューを生卵に絡ませ口に頬張る。旨し。左手にはご飯。

ワギューを使った料理は牛丼、すき焼きを考えているそうだ。

クロブーはかつ丼、とんかつ、生姜焼きっぽいの。などなど。


俺は酢豚をリクエスト。


まぁ明日はリャナさんと雪丸を連れていく事を伝える。


そして翌日、城へと到着。あんまり気が進まないけども。

門番に「昨日呼ばれまして・・・」と言ったら

話が届いているらしく、案内人が来るので待っててほしいと言われた。


少したって案内人がやってきて俺達をちょっと豪華な部屋へと

連れて行く。そこでも少し待たされる。が、ドアが開き、


「やあ、すまないね。待たせちゃって。色々と忙しくて。

 私は・・・」


その声と共にやってきた者。それは、

第4代皇王 リスボア だった。


「早速だが、君もユキと同じ世界からやって来た者なんだろう?

 妖精を連れている。私が知りうる限り君で4人目だ。」


なるほど、俺やリホさんやミツルの事は既に調査済みって事か。


「いやぁ、初めてユキと会ったときは驚愕したよ。恐ろしいほどの

 強さだった。」


いや、皇王様、あれは特別です。


「しかしだからと言ってむやみに暴力に訴えようとせずに、

 冒険者となって依頼などを行っている。本当に不思議だ。」


ならば、仲よくするに限る。というのが皇王の考えらしい。

妖精に関しても伝説の使い魔として流布したらしい。


「本来ならば国同士で結ぶものなんだが、この国と同盟を

 結んでくれないか。ユキとも結んでいる。私はね、この国を

 潰したくないんだよ。この国の人達が好きだ。私はこの国を

 守るためにはなんだってする。」


無理な依頼もしない。それはお互いにだ。とも伝えられる。

俺は皇王にそれを利用して暴虐無人なことを俺がするかもよ?と

いったら、「それはない」と言われた。


俺達、妖精使いは理性が非常に高い。驚くほどに。品性が違う。

・・・らしい。


なんかプレイヤーを凄くかってらっしゃる・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ