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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
104/108

第104話 ユキ、運命の出会い

え?これ読むの?なんかカンペあるんだけども。

「まぁ魔王様のお披露目と威厳の発信ですからね。

 何度か読んで覚えておいてください。」


覚えておいて下さいって、おい、マカーブル・・・。

「じゃあ転移しますよ?MPは行きかえり分大丈夫ですよね?」


ま、まぁさっき上級魔法使ったけど残りは800ほどあるので

十分でしょう。それよりも時間が後5時間だけど?

そして俺『達』は転移魔法陣へと乗る。


俺を中心に左右両脇に

リリス、リャナンシー、マカーブル、ヴァスキ、そしてグルル。

バルバトスはリリスの塔へ居残り。何かあってはいけないとの事。


転移先は?と聞いたら皇国の城門前らしい。おい!

「大丈夫です。一旦リホハウスにつきそこから準備した

 小型のワイバーンに乗ってもらいます。やっぱりこういうのは

 上空からに限りますよ。クックック」


そして城門前。


「結構声が響きますから気を付けてください。それに転移した事で

 多分、皇国の神族にはバレましたので。」


おい!戦いになるんじゃねえのか!?

ほらみろ!既に数十人いるし!ってかアレって?見覚えが・・・。

あの如何にもって衣装はイザナギじゃねえか!それもすごそうな!

えーい、もういい!とおもったらマカーブルの前説。


「聞け!皇国の者どもよ!我らの王、ヴェヌス様のお言葉である!」

すんげえ声響いてるんだけども?これ魔法?

「ささ、どうぞどうぞ」と今度は小声。えーいもういい。

俺は必至で覚えた台詞を「それなりの威厳」で演説する。


聞け!皇国のモノ達よ、我は魔王ヴェヌスだ。

我が目覚めたからには魔王領、そして亜人の国への進行はゆるさん。

領内の小競り合いも許さん。盗みさえもだ!

しかしながら、そのような愚行さえしなければ、こちらから

この国へ進行する事はない。

心して聞け!人族モノ達よ。我は魔王ヴェヌス。

先ほども我領内にてこの皇国の皇太子とその一行が愚行を行った。

その結果、皇太子たちは既に敗走している。


ゆめゆめ忘れるな!我は魔王ヴェヌス。

この大地に平和と共存を志すモノだ!ではさらばだっ!



そして俺達はその場から転移魔法でリリスの塔へと帰る。


「な、なあ。ヴェヌスヴェヌスと連呼したけど、名前は聞いてもらったが

 顔とか見えたのかな。今回は演説よりも俺の顔を見せる為だった様な。」


「ご心配されなくても大丈夫ですよ。相当数のビラをぶちまけましたからね。

 人族の建物すべてに張れる量です。ふふふ。はいどうぞ、これです」

リルさんが微笑みながら俺に渡したモノ。


な、なんか歌劇団のポスターの様な感じに仕上がっていた。

「こ、これ魔王と言うよりも、なんか・・・あれだな」


全員がニヤニヤしている。

「いやぁ、吾輩の部屋にも貼ってありますぞ!魔王様のコレ!」

おい、グルル!


「魔王領のモノ達にも好評で既に多くの建物に張ってありますよ」

おい、リャナさんや!


しかし、とりあえず俺が魔王ヴェヌスで、こんな感じの奴ってのは

伝わったかもしれない。第一段階は成功って事で。・・・成功なのか?


★★★★皇国 皇王の部屋★★★★

「何の意味があって突然に現れこんなものばら撒いたんだ?

 しかし、この女性が今度の魔王って初めて知ったよ。綺麗だし。」

皇王リスボアは一枚のポスター・・・いやビラを机に置いた。


「いきなり来て、なんか喋ってとっとと帰っていきましたからね。

 それにビラをまき散らし。ツクヨミ、お前はどう見る?」

ヒルコの一言に。


「その前に危惧する事は簡単にこの国に現れることが出来るって事でしょう。

 ザルですね、この国の防御は。まぁうすうす感じていましたが。

 そこから直しましょう。まぁ母様がもうじき目を覚ましますので

 その問題はすぐに解決するでしょう。」


「おお!ついにか!」

リスボアであるイザナギは高揚する。


「あすの昼には問題なく復活できます。さて、先ほどの質問ですが

 単に顔を見せたいと。それだけでしょう。意味はあるのでしょうが。

 よくわかりません。『これが魔王の顔と名前』をこの国の者に

 知らせたい、と。知っておいてもらわなければならない問題が

 向こうにはあるのでしょう。」


「ふむ、名前と顔を。ね。。しっかし、なんだこれ、綺麗だな。絶世の美女だ。

 それになんだこの衣装。魔王と言うよりちょっとした勇者じゃないか。

 これヘタしたら人気でちゃうんじゃないか?」

イザナギはじっくりと顔を緩めながら見ている。


「母上に怒られますよ?もう助けませんからね。じゃ私は

 母上の所へと戻ります。」

ツクヨミはそう言うと部屋を出る。


「平和と共存ね。これは人気出るね、今度の魔王。」

リスボアはポスターを丁寧に丸め引き出しに入れて鍵をした。


★★★★皇国への道中★★★★


明日の昼頃には皇国へと帰れるか。


「はいどうぞ、かつ丼よ」


おお!疲れた体にこの一杯!さすがリホ!

この丼はお上品にチマチマと食うモノではない!

そう、かき込む!かき込む!それこそがマナーだ!


「うめえな!これ!おかわり!」

スサノオはすでに2杯目!?負けてられない!

私も残りを一気にかき込みどんぶりをリホに渡す!


「実はな、こういうのもあるんだぜ?牛丼だ。」

ミツルのその一言にスサノオは目を光らせる!

「それもくれ!」

スサノオはかつ丼と牛丼を交互にかき込む!

「こ、個人的には。こっちだな!牛丼だ!あ、しかし!

 このかつ丼のトロトロの卵は捨てがたい!」


「こういう技もあるんだぜ?」ミツルは半熟卵を牛丼に乗せる!

そして黄身の部分を箸で割る!そしてかき込む!


「い、いいのでしょうか。こんなゆるい感じで・・・。」

クシナダヒメはあっさり仕立ての親子丼をスプーンで食べている。


「旅なんてこれくらいがちょうどいいのよ!ご馳走様!」

ステラはご馳走様、と手を合わせる。


「ツクヨミ様かぁ、早く会ってみたいな」


「なぁ、なんでツクヨミばっかり『様』付けるんだよ。俺にもつけろ。」

スサノオもご馳走様を言い手を合わせる。


「そりゃあツクヨミ様だからです」

「答えになっちゃねえよ!リホ!」

スサノオはちょっと機嫌が悪い。


「そうだなぁ、やっぱかっこいいし、イケメンだし、女子受けするし。

 アニメとかそりゃあもう性格もいいし。」

ミツルは笑いながら言う。ミツルも御馳走さまと手を合わせる。


「ツクヨミがか!?アイツが性格がいいって!?なにがあった未来!」

スサノオとクシナダヒメが食後のお茶を吹き出す。


「ステラも相当よ?アマテラスなんて日本で最強でそして

 最も崇拝されている神よ?」

リホのその一言に


スサノオとクシナダヒメ、そしてイチキが声を揃えて言う。

「なにがあった!未来!」


「じゃあいくわよ!絶対にツクヨミを仲間にしてやる!」

ステラは気合いを入れるがスサノオはヤレヤレとの仕草。

「あいつがか?まぁ無理だろうが。皇国についたら敵同士に

 なるんだろうな。まぁ姉貴も頑張れよ、そして俺の前に現れるなよ。

 ぶっ殺すかもしれんぞ。」


じゃあ行こうか。


★★★★皇国への道中 森の小屋★★★★

ユキ視点


今日は一旦ここで宿を取る事にしようかな。小屋だし。

ゲーム途中で結構世話になった場所。キョークともあった場所。


・・・誰か・・・居る。強い・・・と思う。何人?複数。

キューちゃんも警戒している。全員が手練れ・・・かな。

しかし、警戒はあるけども殺気はない。なるほど、こっちに殺気が無ければ

向うもあらわさないって事か。こりゃあ強い。


私は扉をゆっくりと開ける。


「あ、これは失礼。先客でしたか。私も今日ここで寝泊まりしようと。

 ならば私は外で野宿しますね。」

といいながら相手の出方を見る。

相手は4人。真ん中の人はタンク職?あれ?タンク職ってあったっけ。

すっごい大盾だ。それに槍使い?明らかに良い槍だ。小脇にも剣。


隣のモノは弓使い・・・か。こっちもすっごい武器。ふむむ。

それに一番年上っぽい人はヒーラーか?それに剣士。


これはガチンコになったら勝てないかも?その時は

眷属を全部出しして逃げるか。


「いえいえ、この小屋は広さがありますので一緒に小屋の中で。」

その真ん中の大盾の女性がそう言ってくる。


うん。盗賊とか悪人とかに感じるドロッとした者は感じられない。

ん?なんか食事が質素だ。ならば・・・。


「ではお言葉に甘えて。あの、折角なので食事を一緒に撮りませんか?

 結構多めに持ってきてしまいまして。腐るよりも食べてもらった方が

 食事も喜びますし」


あれ?今気づいた。私普通に喋れている。

そう言いながら私はリホ自慢のお弁当をいくつか取り出し振舞う。


「おお、それはありがたい。これはもしや皇国で有名な妖精使いの店主の

 店のお弁当では!」

4人が目を輝かせる!


「そう言うあなたも妖精持ちなのですね。あぁ。そうですか、貴方が

 皇国の化け物、いや勇者と言われているユキ殿。あ、いえいえ敵対とかは

 思っておりません。会えて光栄です。私達はこの世界を自由に旅しているモノ。

 では早速、お弁当をいただきます!」

そういうと4人はガツガツと食べ始めた。


「なにこれマジでおいしい!」その弓使いは頬を赤らめて食べながら言う。

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