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サブキャラでReスタートの俺  作者: 加納 美香
100/108

第100話 ツクヨミの居る皇国へ

「私は一旦皇国へ帰るわ。」

ステラは肩を叩きながら疲れた感じで言う。

「なんか婆ぁ臭いな、姉貴。」

スサノオは屈伸をしながらステラに言う。暴れたりなかったとも・・・。


「リホ達はどうする?キョークについてく?」


ステラの一言にリホは少し悩みながら俺の顔を見て

「そうね、ステラさえよければあなたと一緒に行くわ。

 ねえいいでしょ?ミツル。」


リホはミツルに視線を送りミツルは俺に視線を送る。

「リホが行く所に行くよ。それが男に生きる道。なんちゃって」

ミツルはリルさんにヒールを貰いながら・・・。


「私達は一度リリスの塔に戻りましょう。マカーブルも

 話したいことがあるみたいです、キョーク様」

クドラクはなんかお茶をすすりながら俺に言うが

「キョーク様の前でそんな無作法な!」

リルさんがクドラクの頭を叩く!


いいよ別に。俺はこういう方が好きだ。


「はっはっは、本当に前の魔王様に似ていらっしゃる。」

そのクドラクの一言にリャナさんがくすくすと笑っている。


「ところでやっぱ無理なのか?メインの体で動くことは」

ミツルがヒールを受けるのを終えて俺に真顔で話しかける。


「ちょっと無理っぽいかな。ほら、1日限定なら問題ないけどさ、

 深夜3時までにリリスの塔に帰らければならないし。」

俺もリルさんにお茶を貰い、すすりながら言う。


そうなのだ。外でタイムリミットを迎えれば目も当てられない。

時短をするならば魔族の魔方陣で行き帰りをすることだ。

ならば暁装備での外出は困難だ。MPが帰りの分を賄えない。

MPガン盛りしている装備に変えるか?実際にユキさんレベルと

戦わなければ問題ないだろう。


「なあユキさん」

俺は雪丸をモフモフしているユキさんに今までこの世界に居て「こりゃダメだ」と思った敵はいるか?と。


「そうねぇ、黄龍。そしてイザナギ、ステラ、ニュクスかな。

 あ、他が弱いとかそういった事じゃなくて・・・。相性ね。

 あとリャナさん?とリリス。」


「フォローしなくていいわよ、貴方の強さはみんな知ってるわ。

 『皇国の化け物』さん」リャナさんが笑いながら言っている。

少しユキさんの頬が赤い。


「多分、ヴェヌスが対峙したことを想定しての事だと思うんだけど。

 ぶっちゃげ暁装備のHPモリモリは不要と思う。

 そもそも私と同じ近距離戦特化なんだから、相性もあるけどもね。」


あれ?ユキさんは俺を勘違いしてる?俺オールラウンドプレイヤー

なんだが・・・。しかしいい事聞いたかもしれない。

ユキさんは攻撃や補助魔法を得意としていない。ならば俺も言おう。


「ユキさん、俺、まぁヴェヌスの事なんだが。実は近距離特化じゃないんだよ。

 補助系を全部捨てて、なんていうかな、攻撃特化とでも言うのかな。

 だから上級攻撃魔法は全て使えるんだよ。

 しかしヒールなんて実は使えない。初級さえも。そして何より『運』が

 目も当てられないくらい低い。それがヴェヌス。だから近距離も中、遠距離

 も出来るよ。」


俺のその一言に

「ちょっと待って!それホント!?うううううううううう。

 行くわよ!リリスの塔!私も行く!そして私の前でヴェヌスになりなさい!」


やべえ、ユキさんスイッチはいっちゃった。

俺はリルさんとリャナさんに俺の考えを伝えた。装備を変える必要があると。


「そうですわね、それがよろしいかと。しかし何故にユキが付いてくる必要が

 あるのでしょうか」

リャナさんのその問いに


「私が試験台になるわ。私と対等に戦えれば装備を変えても問題ないって

 事じゃない?」


ユキさん・・・ただヴェヌスと戦いたいだけだろうがっ!


「おお、皇国の化け物と模擬戦ですか!」

おいクドラク。なに喜んでいるんだよ。


「ところで今後のニュクスの動向だけど」

リホさんがいいタイミングで水を差してくれた!助かった。


「まぁ十数日は大丈夫でしょう。黄龍次第ではありますが。問題は

 黄龍が完全に乗っ取られてからでしょう。直接来るかどうか。

 話を聞くに黄龍の強さはユキの二人分。それが支配されるのです。

 止められるかどうかは分かりませんな。まぁ最悪の事を考えて

 行動、準備するだけですよ。気になるのは黄龍が抵抗してない気が

 するんですよ。まぁ推測ですが。」


なんか落ち着いてるなクドラク。だから軍師なのかもしれない。

それでも数日かぁ。ん?


「それってワザと浸食されてるって事なの?」

俺が聞きたいことをステラが聞いてくれた。


「そこさえわかれば対策が完璧に打てるんですがね。本当に

 カオスの力が強大なのか、それとも黄龍に考えがあってやっているのか。

 まぁどっちに転んでも対応しますよ。」

何かクドラクすげえ。


「でもさ、なんで十数日なんだよ。すぐに攻め込むんじゃないか?」

スサノオがそう問いかけるとステラが頭を叩く。


「あのね、黄龍、いやカオスだけ生き残っても無意味でしょ?

 ニュクスはキョークと魔王と手を取り合いたいのよ?

 最悪でもニュクス達は生き残らなけばならない。

 軍隊も残す必要があるしね。それにカオスの力量も

 わからないでしょ?」


「そうだね、カオスとニュクスの関係性を考えればカオスが

 何も考えずに暴虐無人に暴れる事もないでしょう。

 まぁそう思いたいだけだけど」

リホさんは荷物を纏めながらソレに付け加えた。


数日あるならいろいろと試せるな。

しかし、そう何回も気絶して魂を移して、そして戻って・・・。

俺は、俺の魂は問題ないのだろうか。

人の魂ってそんなのでいいのだろうか・・・。ははは、もう

俺は、俺達は人じゃないんだろうな。


しっかし、青龍、ニューロンは何処行っちゃったんだよ。

俺の眷属のくせに!


と思っていたら帰ってきた。


「キョーク。最新情報だ。皇国で一人勾玉から魂から抜け出て

 体に戻った奴がいる。ツクヨミと言うモノだ。自力で、だ。

 そして今まさに皇女の魂の勾玉を解析解除中だ」


その青龍の一言に全員が、というよりもステラが一番衝撃を

受けている。そしてその驚きの顔が歓喜の顔へとかわった。


「急ぐわよ!リホ!」


声かけられたリホさんもすっごい喜びよう・・・。


そして俺達とユキさん、リルさんとリャナさんはリリスの塔へと向かう。

クドラクは少しここに残るそうだ。

リホさんとミツル、そしてステラ達は皇国へと向かう。


★★★★皇国への帰り道★★★★

ステラ視点

なんか知らないけどリホがめちゃくちゃ楽しそう。

何故に?と聞いてみたら・・・。


「そりゃあツクヨミ様よ!アニメ界で人気ナンバーワンよ!」

と答えられた・・・。因みに私よりも?と聞いたら元気よく


「うん!」


だそうだ。

話し込んでいるとなるほどと思える。

どうやら私はあまりにも神格化されているようだ。

おいそれと使うことが出来ないほどに。

因みにイザナギとイザナミについてもきいたら、なんと。


「うーん。」


だそうだ。まじかよ!どうなってる日本!


「そういえば私のミネルヴァってやっぱりアテナの魂が

 盗り付いていたの?」


リホが心配そうに聞いてきたので正直に答えた。

「痕跡も何もなかったわ。取り付こうとした形跡もなかった。

 ニュクスが私達を疑心暗鬼にさせる方便だったかも」

と答えて上げたらリホはミネルヴァをいい子いい子していた。


「あ、あのぉ。私はどういった立ち位置で?」

となんか恐る恐るイチキがリホに聞いていた。」


「えっと、うんと、そ、そうね、有名よ!?知る人ぞ知るみたいな!?」


なるほど、そう言った立ち位置だったらしい。ドンマイ。

皇国が近づくにつれ私は気が引き締まっていく。何故ならば

私は父上、そうイザナギに弓を引いたのだ。

未だに私の考えは変わらない。人間だけではなくこの世界に

生きているモノ達みんなが仲良く暮らせる世界を目指す。

その為にはどうしてもツクヨミの力が必要だ。



そして私達は皇国の城へと入る。


次回 5月1日更新予定

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