第10話 片手剣が欲しかった!
結構な人が行きかう。街並みもいい雰囲気を出している。
画面越しと中ではこうも違うのか。
俺は壁沿いで立ち止まり、人を観察をする。
いた!軽装だが鎧を着ている。俺はその人の所へ走って向かう。
冒険者だ!そして聞く「どこから来たのか」と。
「ん?俺はこの街生まれのこの街育ちの冒険者だが?」
うん。俺の期待した答えではなかった。そう、俺と同じで
この世界に飛び込んだ人間の答えが欲しかった。
「あぁ、冒険者ギルドの場所を聞いたのか。それなら、そこの先を
左に言った大通りにあるぞ。装備を見るとまだ駆け出しって所か。
まぁがんばれよ」
と言われた。まぁ冒険者ギルドへ行きたかったので問題ないが。
俺達はほぼ観光者って感じっで街を見ながら冒険者ギルドへ。
俺は冒険者ギルドカードを見せると。
「あ、あなたFからEへ昇格できるわよ。どう?する?」
と言われたので銀貨1枚払ってEへと昇格した。
ジヴァニアからはお金払ってまでする必要あるのか聞かれたので
勿論と答えた。Eであれば金になる魔獣討伐が受けられる。
Fの平均が銀貨1枚の報酬が銀貨2枚となる。敵は強くなるが
どうせ道中にでも倒す敵なのだ。それにレベルは低いが
ジヴァニアの効果でレベル以上のステータスが俺にはある。
道中に魔獣を倒したとしても金が心もとない。付加価値として
依頼料が付いてくるのだ、問題ない。
現在銀貨4枚、銅貨2枚、軽貨110枚となった。
俺達は早速討伐依頼を行う。
この辺りの魔獣は一段階強い。まぁ強いと言っても
通常攻撃でも3~4回で煙となる。それに俺には雪丸が居る。
今回、中々ドロップをしなくて30匹ほど倒して魔獣の・・・
素材と言っていいのだろうか、レア泥を3個手に入れ冒険者ギルドへ帰る。
「はい、グレート・アントの触覚3個ね、はい銀貨3枚」
いいじゃないか!2レベルも上がったし。
俺は運を中心に上げる。
現在のステータスはジヴァニアの加護抜きで
レベル17 HP174 SP42
攻撃力14
防御6
素早さ8
賢さ5
耐性4
運13
となった。ジヴァニアの加護があるのでこの数値から各2倍。
いい感じだ。因みにグレート・アントから皮のブーツも手に入れた。
翌朝も兎に角、依頼をこなす。そしてその次も。
おかげでレベル20に到達した。
現在のステータスはジヴァニアの加護抜きで
レベル20 HP214 SP50
攻撃力20
防御6
素早さ10
賢さ9
耐性4
運13
となった。ジヴァニアの加護があるのでこの数値から各2倍。
金も両替しスッキリさせた。
現在、銀貨12枚・銅貨2枚・軽貨20枚だ。
それでもクリティカル率アップのスキルは閃かない。
「なんでそんなにクリティカルにこだわるのさ」
ジヴァニアはプラムを食べながら聞いてきたので教えてあげた。
クリティカルになった攻撃は防御無視となるから、と。
「ふーん」という返事しか返ってこなかった。
大事なんだからね!これって!
しかしそろそろ武器を替えたい。アンコモンクラスと言っても
初期の、一番最初の弓だからだ。
レベル20ではキツイが俺には加護がある。なので思い切って
この近くにある「蛇の巣」という3層からなる洞窟に向かう事にした。
同時にその場所の討伐依頼もこなす。一石二鳥だ。
やはりジヴァニアの加護は凄い。俺達は道中、苦労することなく
2層の中ボスまで到達した。
因みに1層の中ボスのドロップは蛇皮だった。問題ない。
いいアイテムだ。合成で使える。もう一つ欲しいくらいだ。
2層のボス討伐中になんと!待望のクリティカル率アップの
パッシブスキルを手に入れた!長かった!
この中ボスも蛇皮をドロップさせてくれた。いいじゃないか!
「なにするのよ!そんなもん。気持ち悪い」
ごもっともですよ、ジヴァニアさん。でもね、これは
有効的な使い方があるのですよ!後のお楽しみです!
ついでにレベルも上がったが宿屋に帰ってからスキルは振る。
そして3層の道中も余裕で進んでいく。ここでも雪丸の活躍は
凄まじい。
3層のボスの扉を開ける。でけええええええ!蜷局を撒いてるが
長さは10メートルはありそうだ。
このボスのドロップ品は武器だ!
俺は連射を使う、速攻で倒したい。と、その時閃く!
「怒涛」超レアスキルだった。それもパッシブスキル!
どの武器でも適応するスキルだ。
勿論使う!通常攻撃8連!・・・だが7発目で倒してしまった。
そしてドロップ品は!頼む!弓か片手剣!と祈ったが
杖だった。攻撃魔法の杖だ。下から3番目くらいの武器なので
いいと言えばいいのだが。
スネーク・ワンド。レアリティはレアだ。いいと言えばいいのだが。
「魔法デビューね!メインでは結構使ってたしね、キョークは!」
いや、まだ先だよ・・・。と思ったが。それもありだな。
因みに銀貨1枚のドロップした。ありがたや。
ボスを倒したところでまたもレベルアップ。コレもありがたや。
帰り道にもう一つの依頼をする為の下準備を行う。
といっても花の採取なんだが。
「それ受けてないわよね。」
うん。受けていない。というか依頼が無かった。
たまにしか出ないのだ。
依頼の本数は50本くらいで結構多いのだ。
しかし、討伐以外での依頼報酬は大きい方だ。
銀貨2枚くらいのはず。帰りながら12本手に入れた。
まぁ普通に売ってもいいのだが。
宿屋に帰りスキルポイントを振る。
レベル22からは5振れるので今回は9ポイント。
現在のステータスはジヴァニアの加護抜きで
レベル22 HP236 SP58
攻撃力22
防御6
素早さ12
賢さ13
耐性4
運13
とした。折角、ワンドをゲットしたのだ。これも
運命だろう。・・・片手剣が欲しかった。
そしてギルドで依頼を清算する。
銀貨3枚と銅貨6枚。ごちそうさまです。
俺は受付の人に魔法のスクロールを所望した。
炎魔法のファイアボールと土魔法のロック・ダーツ。
どちらも初歩で安いからだ。と言っても銀貨4枚払った。
スクロールに目を通すと消えてなくなる。
俺は隠れた所でステータスを確認した。
MPの項目が増えていた。MP40/40となっていた。
初期に魔法職の武器を手に入れた場合
1つスクロールがついてきたはずだ。・・・確か。
しかし。こうやって全てが数値化って言うのはわかりやすいな。
何故、火と土なのか、ジヴァニアが尋ねてきたので答えて上げた。
この世界は6属性、火・水・風・土、そして神聖と混沌。
火は風に強く、風は土に強い。土は水に強く、水は火に強い。
光と闇は、どの属性にも効果が3割増しとなる。
「じゃあ神聖と混沌を買えばいいじゃない」
とごもっともな意見。そりゃあなたは神聖系ですよ?最初から。
でもね、4属性を一定以上等級を上げないと、手に入れないのよ?普通。
それに高いし。
宿屋で食事をとり俺達はさっさと寝た。そして翌朝目が覚めると・・・。
・・・雪丸が一回りデカくなっていた。