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死者の国 洞窟

前回のあらすじ

神の国に直談判しに行ったら、いつの間にか主人公のキータが長として神たちを統治することに。

しかし、目的が旅なので、剣神のジンに長の座を譲り、旅に出る。次なる目的地は‥‥‥。

 1か月後、

キータ「ぷは~、外の空気が一番だな~!」

 僕は背伸びをする。マホはため息をつき、

マホ「悠久ですね。本当にきつかったんですよ。」

 魔王とマホはげっそりとしていた。僕も二人を見ていると辛い思い出が甦って体がゾワッとするぜ。

キータ「ま、まぁ、今は解放されたから、いいではないか。」

 マホはホッとした表情を浮かべ、魔王はニカッと笑う。

マホ「それで次の目的地は決まっているんですか?」

 歩き始めてすぐにマホが僕に聞いてくる。

キータ「もっちろん、次は死者の国へ行く~。」

 魔王は驚いていて、

魔王「昔、噂に聞いていたが、死者の国は本当に存在するのか。」

 マホも僕に対して疑いの目を向ける。どんだけ信用されてないんだ!?

キータ「実在する。安心しなさい。神のお墨付きだ。

 教えて貰ったのは、日課の宮殿内の散歩をしていた時に全知全能の神オールに会った。僕の知ってる神の中では珍しい。好戦的な神ではなく、眼鏡を掛けた青髪の青年だった。僕が色々聞いて、オールが教えて貰ったんだ~。」

 マホも魔王も僕を睨む。二人は休む事なく働いていたので、僕が神と楽しく話していたことにムカついたのだろう。怖いぜ。

キータ「と、とにかく、そのオールに気に入れられて死者の国の情報を貰ったんだ。確か、人間の国にある洞窟が入り口だったはず。まずは、洞窟を探そう!」

 二人は睨んでもこいつ(キータ)が変わることはない困った奴だと言わんばかりの視線とため息をついた。

人間の国までは、マホと魔王が飛び、僕はマホに寝技を決められながら運んでもらった。

感知魔法“全見風(エブリーシーウィンド)

 マホは空を飛びながら、数分もしないうちに死者の国に繋がる洞窟を見つけた。それは、森の奥底にあり、周りには危ない、近寄るなの看板が横並びに立っている。

ワクワクするぜ~!二人の前でスキップしてまるで遠足気分だ。洞窟の前になるとあまりにも暗いので、マホを先頭に歩く。

火魔法“媺火の(スモールナイトファイヤー)

 さすがに先の見えないのは怖い。

1時間は歩いた頃、道の真ん中に誰かがいる。

バタンッ

そんな音がして振り返ると魔王が苦しそうな顔で倒れている。汗がだらだらと流れ、息が荒い。

 まだ、寝ているイトと一緒にマホに入って、

治療魔法“火鳥の(フェニックスティズ)

マホが魔王を治療した。その間、人影は何もしてこない。マホと僕は攻撃してきた人影に慎重に近づいて、あと一歩と言うところで人影が攻撃してきた。武器が短剣と言うこと以外分からない。

マホ「これは番人ですね。」

キータ「番人?あ~、前の世界にもケルベロスっていう三頭犬がいたな~。」

マホ「感情を持っていません。目の前の人を殺すことしか、頭にないようです。」

高速の攻撃を止めて、こちらをじっと見てくる。見た目は3歳もしない女の子で可愛らしいのに服に付いた赤い血が何重にも塗りたくられている。

魔法でも対応しきれないスピード、死角の捉え方、正確性。この子は、何百年もの経験がここまでの力になっている。努力で僕も強くなりたかった。

ステータスの欄がなくなってしまったので、今の実力が分からない。

キータ「スルーするか。」

マホ「倒さないのですか?」

 やる気満々だな~。

キータ「倒すの!?倒してもまた、番人来るから、無駄死にだよ。別に殺意はないし。」

マホ「殺意しかないでしょう。こう話している間も。」

 僕の首を狙って短剣を振り回す。

キータ「最低でも危害はないと思う。」

マホ「私たちにはですよね?」

キータ「もちろん。」

マホ「自己中。」

キータ「う~、分かった。短剣を奪って、マホが世話してよ。躾(smプレイの度を越えた奴)得意でしょ?」

マホ「え~、短剣を奪うだけではだめですか?」

キータ「駄目だ!僕も子育て初心者ながらに手伝いするから。」

マホ「しょうがないですね。キータだと甘やかしてしまいそうですし、引き受けます。」

 早速、短剣を奪い、砂になるほど短剣を魔法でぶっ壊した。

キータ「そこまでする?」

 困惑する僕。

マホ「一応。」

 無表情のマホ

キータ「まぁ~いいか、この子の名前はどうする?」

マホ「う~ん、それじゃぁ、トキちゃんで。」

 トキちゃんはマホの腕を噛み砕こうとするがマホは平気な顔でコラコラと怒っている。親子みたい。服は血まみれで服を噛み砕こうとしなければだけど。

キータ「それじゃぁ、行こうか。」

トキちゃんがマホの腕を振りほどこうとしたので、抱っこしていた。トキちゃんは嫌がり、暴れている。

マホ「最初はこんなものですか?」

キータ「マホはもうちょっと愛想が良ければいいと思う。笑ってみたら?」

マホ「嫌です。」

 マホがどうしたら、人に向かって笑顔になるかを考えていると、トキちゃんは暴れ疲れ、寝ていた。なんやかんや、居心地がいいのだろう。マホも寝顔を見て、微笑んでいる。

 その笑顔をトキちゃんに向ければいいのに。

 ふと、前を見ると光が見える。出口かな?

マホ「そろそろですね。」

キータ「そうみたいだね。やっと誰かと話せるぜ!これ以上の喜びはない!!!」

マホ「静かにしてください。トキちゃんは寝ているんですから。」

 すみませんと謝りながら、洞窟を抜ける。急に眩しくなり、軽く立ち眩みした後、少しずつ目を開けた。


今回はどうでしょうか?意外かもしれませんが、魔王が弱いのではなく、周りが強すぎるだけでとてつもなく強いのです。ただの噛ませ犬と思われるかもしれませんが。 

次回予告

死者の国に行ったキータとマホ、サキュバスや悪魔がいて、何処からか叫び声が聞こえる。そして、いつものごとく、死者の国の王に会いに行く。

キータ情報

キータのスキル“スペシャルスパースター”は、呪術廻線の五条悟の無限とマリオのスター状態をモチーフにしている。

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