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さる公爵令嬢のひとりごと。

公爵令嬢の視点からです。

よろしくお願いします。

わたくし、ケイトリン・アブデンは、

アズーリ大国の宰相を勤める父と、前国王を父とする母を持つ、アブデン公爵の長女として、17年間恵まれた環境を当たり前に過ごしてまいりました。

アズーリ大国の王太子、ミカエル様を従兄弟とし、ミカエル様の筆頭婚約者候補と言われております。


ミカエル様とは、年も同じということから、幼少の頃から、ご一緒させていただいておりましたが、それはそれは美しく、天使のように周囲には思われておりましたが、

侍従や、侍女の聞こえないところで、「頭のデキも、顔も僕のほうがいいだろう?」とか、「ヒラヒラしたドレス似合わなすぎ~、仕方ないから、プレゼントしてやってもいいけどなっ」とか、

つい先日なんて、「塗りたくって、最高のドレスを着ても、僕の横に立つと、霞むから、そんなに顔に塗って来なくても変わらないだろう?」と、キラキラ笑顔でおっしゃられて………(怒)


ええっ、ハッキリと言わさしてもらいますっ!

あんな男の妻なんて、王太子妃なんて、クソくらえですわっ!


げふんげふん。

わたくしとしたことが、取り乱してしまいましたわ!おほほ。


あれは、まだ、わたくしが小さい頃、デンロン侯爵家のサイモン様のお誕生会に招かれた時に、

いつものごとく、ミカエル様にさんざん苛められ、中庭に隠れて泣いておりましたら、

「天使?うわ~~可愛いなあ~。

僕、ブレイドっていうんだ。君は?こんなとこで、どうしたの?」って、この国では、珍しい、茶色の髪と瞳の男の子が現れ、

そのときに、わたくしは、思い出したんです。


前世では、アメリカで生まれましたが、

両親が離婚をし、そして、

母の再婚相手が日本人で、日本に移り住んだのですが…。

田舎の漁港町なせいか、黒髪、黒い瞳の日本人のなか、金髪碧眼の私は、浮きまくり、

日本の制服のセーラー服が似合わないのなんの。

学校に行きたくなくて、泣いてる私に、1つ年上の隣の男の子が、毎日、迎えに来てくれました。

彼は、「日本の制服なんて、誰が着ても似合うように作られてるだからなっ!」って。

大好きなお兄ちゃん、大きくなったら、お嫁さんにしてねっ!って、言ったのに、彼は、風邪でもって……。

辛くて辛くて、涙が枯れるまで泣き続け…。

彼の思い出が溢れすぎてる日本にいるのが辛すぎて…。


その後、私は、アメリカに渡り、天寿を全うしましたが……。

まさか、この世界で再び会えたなんて!


泣き止まないわたくしに困り果ててる彼、今世でのブレイド様、待っていてくださいね~!




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