25,竜力纏の練習
あけましておめでとうございます。
どうぞ今年もよろしくお願いします。(極遅)
m(_ _)m
澄み渡る青い空。
地面をギラギラと太陽が照らし、まさに晴天。
そんな中僕は今、久しぶりにルビアスに会いにきていた。
……ん?
試練?
なんのことかなー?
魔法使えるようになって調子に乗ったあげくそれ以上にコテンパンにされた記憶なんて僕にはないなー。
……はい。
負けました。
それはもう赤子の手をひねるかのごとく。
でも、言い訳をさせて欲しい。
元々五分五分だったのにもかかわらず、長老はさらにバフをかけてきやがったんだぜ?
信じられるか?
同じバフだけだと、魔力の質で僕が勝つはずなんだけど。
アンナは水球を受けたあとそのまま拘束されて。
つまり僕1人であの2人を相手してたようなもの。
じゃあ仕方ないね!
そのあとちゃんとバフ系統の魔法を、他にも教えて貰ってきたけど。
そして一応は合格らしい。
まぁ試験ってよりかは確かめみたいだったしね。
時間も迫ってるし、何回もやるわけにはいかないと。
それで、話を戻すと今ルビアスのところに向かっている。
こう魂の繋がり?みたいなのはあるんだけど、グローリアの人達がいて会いにいくタイミングなかったからねー。
あぁ、アンナも一緒に来てる。
ただ、竜じゃなくて龍ということにしてるけど。
竜って言っても信じないだろうがな!
と、そんなことを考えてるうちに祠のあった洞穴に着いた。
ルビアスはこの中。ではなく、その上。
─アレン─
「ようルビアス。少し見ないうちにこんな大きくなって……」
「で、でかい。本当に龍が…?」
ルビアスの体はそれはもう大きくなっていた。
前、つまり最初に会った時は大体1mぐらいの可愛いものだったが、今では6m近い。
これだけ大きければルイフと並んでも見劣りしないだろうな。
そして、体が大きくなったということは魔力量も増えたということだ。
まぁ実際、だいぶ増えてる。
体が6倍になったことで、魔力も6倍近く上がった。
そう、僕が使う。
ありえねー。
元々ルビアスから借り受ける魔力は、質も量も半端ないものだった。
な、の、に、だ。
それなのに魔力量は6倍、質も6倍。
はい、もうなにこのチートは。
普通は量だけ増えるのではないのだろうか?
何故質まで上がってしまっている?
しかも竜は一生成長するという。
つまりこれからもまだまだ上がるんでしょ?
ヤバいね竜!
……まさかここまでとは思わなかった。
で、ルビアスはその膨大な魔力を上手く隠している。
理由は単純にバレないようにするため。グローリアの人達からもだし、旅に出て街中に入る時にも。
というわけで、ルイフが即教えてた。そして急速にルビアスは覚えてた。
ここでもチートな竜。
すごい!
─それで? 今日は何をしに?─
分かってるくせにそこきくんだなー。
─冗談。でもただ会いに来ただけってつまらないでしょ─
まーなー。
実際、ルビアスが今どんなもんなのかを知りたかっただけだし。
バサッバサッ
(では、竜力纏の練習をされてはどうでしょう?)
「おお、ルイフ君。久しぶりだね。練習を村長と長老に押し付けて何をしてるかと思っていたのだよ。」
(それは秘密です。)
はいはい。
「あの、竜力纏って?」
アンナがそう聞いてきた。
ああそっか、知らないわな。
まず竜であることも。
(1つの技ですね。パートナーとの魂の波長を合わせることでより大きな力を見にやどすことの出来る奥義です。)
「なるほど……」
今の説明で分かったか。
流石一応高位の魔女!
尚、ガスティグ村では弱さが浮き出ている模様。
……睨まれた。
女の勘って怖い。
「練習するとしても、グローリアの人らにバレない?」
(そこは心配しなくても大丈夫です。私がなんとかしましょう。)
おおイケメン!
ん? ルイフって雄か雌かどっちなんだろ?
まぁいっか。
そもそも王種に性別があるのか分からないし。
というわけで、早速やってみよー。
ルビアス。
─アレン─
集中、集中、魂の波長がなんなのかは正直分からない。
でも、感覚でこうかなーってのはある。
それを実行する。
結果、徐々に魔力、聖気が上がっていく。
それに比例し、体も軽く感じる。
恐らく身体能力も上がってきているんだと思う。
そして全てが霧散した。
むむ、むむむ。
だいぶいい感じだと思ったけど、上げたらその制御が難しい。
ミスったら暴発しそう。
(ふむ、今のはただ魔力、聖気をよりたくさん注ぎ込んでいただけです。それに対応して身体能力も多少上がったようですが。竜力纏とは言えないですね。)
え?
違うの!?
(大事なのは2つが1つになることです。注ぎ込むのはいつもやっている事の延長線でしかありません。)
つまり?
(そこは自分で考えてください。習うより慣れろということですね。)
なんだそれ。
はぁ、仕方ない。
練習あるのみだな。
─私はもう出来ると思う。あとはアレン次第─
おい、ハードルを上げるな。
─別に今日中にって訳でもないのだし、ゆっくり気長にやればいい─
……そうだな。
焦らずに一つ一つやっていこう。
ファイアボール!とかだとなんかダサいように感じたのでにルビ振りしました。
……もうそろそろ旅立たせますかね。
この調子だと1章で100話ぐらいいきそうです…




