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太陽の申し子〜竜に選ばれた少年の旅物語〜  作者: 日孁
第1章~純白の支配者~
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転生者 TKH①

 ここは……どこだ?


 俺は松東高校2年の黒谷テツヤ。

 だが、今俺は身動きが取れないでいる。

 いや、体だけじゃない。

 目を開けることも出来ないのだ。

 なにかふかふかのものの上に置かれているのは触感でわかる。

 ここは、病院なのか?

 ……なにかが聞こえる。


「*גד***kceחבחס*¿**」


 会話?

 聞きなれない言語だ。

 英語ではなさそうだが……


 !!


 何かに持ち上げられた感覚があった。そして、抱きしめられている?


 っ!


 次は背中を叩かれる。

 だけど、痛くはない。

 一定の間隔で叩かれて、次第に落ち着いてくる。

 ……何故こんなことになってる?

 最後に覚えているのは、待ち合わせ場所にハルトとクズヤが到着したところまで。

 そこからの記憶が……無い!


 大きな不安に駆られる。


 いつ? なぜ? なにが?

 分からない。

 分からないことが余計に不安を煽る。

 不安が募り、気づけば俺は大声で泣き叫んでいた。

 そして、泣いたことで気づいた。

 泣き声が……異様に高い。

 まるで赤ん坊みたいに。

 赤ん坊?

 その瞬間、俺の中で点と点がひとつに結ばったような感覚があった。

 だが、そうなった理由が分からない。分からないし、もしそうなら俺は……


 さらに大きな声を上げて泣いた。

 もうこれ以上涙が出ないってぐらいまで。




 俺は……転生したんだ。


 ──────────────────


 隣からものすごく大きな泣き声が聞こえる……


 ぼくは齋藤クズヤ。

 なんか最近流行りの転生をしちゃったみたいだ。

 なのになんでぼくがこんなに冷静かというと、それはぼくにちょっとした期待があったから。


 異世界に転生して無双するってやつ!

 ありふれたものだけど、実際に自分がなれるんだったらなりたいよね。

 前世の未練もないことは無いけど、それでもぼくは今ワクワクしていた。

 こういった転生ものって、何かしらチートスキル(・・・)を持っているものでしょ?

 一体どんなものだろうか?

 鑑定をする日がものすごく楽しみだ。

 もっとも、鑑定なんてものがないかもしれないけど。

 まぁ、前世の記憶を持って転生したんだから、少しは無双させて欲しいよね。

 そういえば、前世の最後の記憶にあるテツヤとハルト。

 あの二人はどうなったんだろう?

 あれが最後の記憶だとすると、何かの事故に全員で巻き込まれたって可能性が無きにしも非ずだと思うんだ。

 ……まさかだよ?

 まさかこの隣で泣いてるのが、とかじゃあないよね?

 目がまだ開かないから見れないんだよな。

 見たら分かると思うけど。


 ──────────────────


 ……!


 なんてこった……!!

 俺の、俺の大事な息子がー!!


 ……俺は西川ハルト。

 転生したらしい。が、そんなことよりもだ!

 そんなことより俺は今猛烈に焦っている。

 転生したのは分かった。いや分からないけど分かった。

 だけど、性別が変わってるのはどういうこった!?


 あぁ、俺の愛しき息子よ。

 済まない。

 1回も使ってやることができなかった。

 ん?

 待てよ、てことは今世は逆に……

 いやだ! 俺は野郎なんかいやだ!

 美人で巨乳のお姉さんたちがいいんだ。

 絶対嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!


 え? 最後が雑?

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