表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

はじめの一歩

今、日本で話題となっている『Freedom Fantasy Online』、通称FFO。世界初のVR型オンラインゲームであり、かなり自由度の高いゲームだ。


公式HPによると、舞台は剣と魔法のファンタジーな世界。そこでプレイヤー達はスキルを育ててもよし、オリジナルの武器を作ってもよし、イベントで魔物を倒してもよし。この世界で自分好みに暮らしていこう!と言う感じのゲーム。


そのゲームを何故私が説明しているかというと・・・


「零奈、FFOをやってくれ!」


兄…霧島(きりしま) 秀斗(しゅうと)に頼まれたからだ。


兄さんは高校生にも関わらず重度のゲーマーで、このFFOのβ版もやっていた。

しかし、兄は学校では成績優秀で、無表情のクールイケメンと思われている。

実際にはただ学校に親しい人がいないただのボッチなのだが・・・



まぁそれは置いといて、私の名前は霧島(きりしま) 零奈(れいな)。この(ニート)を養っている状態の妹だ。

現在両親は海外出張中でいないので料理、洗濯、掃除など、家事全般を私がやっている。兄さんは成績優秀な癖にそういう事はやろうとしないからなぁ。



おっと、話が逸れちゃった。

話によると、β版をやっていた人には特典として結構色々貰え、その中にこのFFOをやるためのチョーカー型デバイスが2つ付いている。

そのデバイスを誰かに渡し、FFOをやってもらう・・・招待すると、双方に特典が付くらしい。


そして今日が正式サービス開始日。兄さんはいいスタートダッシュを切りたいそうで、その特典をゲットしたい、けど友達なんて一人もいない。そうだ、零奈にやってもらおう!という考えに至ったらしい。



「別にやってもいいよ?」


「いいの?!よっしゃ! 貰えるの結構良いアイテムなんだよな〜」


「それで、何かアドバイスとか無い?私殆どゲームした事無いんだけど」


「んー、強いて言うなら、チュートリアルを受けない方がいいぞ」


「・・・・・え?」


え、初心者がチュートリアルを受けない?なんなの?簡単に死んじゃうよ?


「チュートリアルを受けない方が、隠し要素とか気付きやすいんだよ。分かんない時はヘルプ見れば良いぞ」


「ふーん、まあ良いか。で、兄さん」


「なんだ?」


「もうサービス開始5分前だけど、いいの?」


「って、やば!早くしないと!はいこれデバイス、じゃあまたゲーム内でな!」


デバイスを押し付けて兄さんは自分の部屋にダッシュで向かった。


やる事は全て終わったし、私も始めますか!


自分の部屋に行き、デバイスを装着し、電源をつけた。



◆◇◆



気がつけば、私は真っ白な空間にいた。


《キャラクタークリエイトを始めます》


どこからか女性の声が聞こえる。

コイツ、直接脳内にッ・・・!

というギャグは置いといて、ここはキャラクリ用の空間か。


《まずは、貴方の名前はどうしますか?》


「レイでお願いします」


ただ零奈の奈を抜いただけの安直な名前だが、別にいいか。


《『レイ』でよろしいですか?》


「はい」


《かしこまりました。次に、種族を決めてください》


空中に文字が現れる。おお、なんか凄いな。


って、多すぎて読み切れない!



目がチカチカする中、ふと目に止まったのは、《ランダム》の文字。詳細は・・・


《ランダム》

ランダムで種族、容姿、ジョブ、スキル構成、初期出現地点が決まる。ランダムでしかなれないものもある。ただし一度決めたらやり直せない。



種族だけじゃなく容姿とジョブ、スキルや出現地点もランダムで決まっちゃうのか。

・・・まぁ別にいいかな。面白そうだし。


「ランダムでお願いします」


《『ランダム』でよろしいですか?一度決めたらやり直せません》


「はい」


《かしこまりました。これでキャラクタークリエイトを終わります。お疲れ様でした》



そして私の視界は真っ白になる。


よし、ゲームスタートだ!










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ