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レベル100の引きこもり魔法使いが防御魔法を極めてたら  作者: 四季 恋桜
旅の途中 ~ルナ編~
105/127

存在

『優しい人ほど怒ると怖い』


という言葉を耳にした事がありますか?

目上でも同い年でも、その言葉が当てはまるような人が皆様にもいるかもしれません


今回はまさしくそれです

優しいからこそ、叱る時はしっかりと叱ってくれます。その人のために、間違いを正そうと必至になるからです


そんな感じで

『レベル100の引きこもり魔法使いがぶちギレたら』


ってタイトルだと思って、読んでもらえれば良いかと思います





…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………フラグ建築もあったりするかも?

コンコンコン


 スチール製の硬いドアを三回強めにノックすると、その音は無人の廊下、ドアの向こうの部屋の中でも響いた。周囲には音を立てるものは何もない。無気味なほどに静かで暗い。

 病院内には、今手で数えられる程の人数しかいない。それも医師や看護士等の従業員でもない。


 街を救ったも英雄に等しい冒険者のパーティー。彼らは宿代わりに病院を使うことを許された。患者は一応いるものの、平和を祝って外でドンチャン騒ぎに参加している。そのため今晩なら迷惑にもならない、誰もいないから落ち着いて安息ができる。アルト達にとっても好都合である。



「………………どちら様ですか…?」


 返事が届いたのは、ノックして遠くまで響いた音が聞こえなくなった頃。声質から元気が無さそうな様子が予想できるまでに、普段と声が違った。さながら隙間風のように、寂しいような冷たいような音だった。


「僕だ。アルトだ」

「……マスター…?……どうぞ、開いてますから…」


 アルトはドアノブを掴む。そしてあまり目にした事がないスライド式のドアを、ゆっくりと開いていく。


「落ち着いたかいミルス?」


 そして目に飛び込んできた酷い様子の少女に語りかけた。


「…………少しは………」


 ベッドの上で体育座りをしているミルスは疲れたような、悲しいような、とにかく憔悴している事を覚らせる表情をしていた。

 目が真っ赤に腫れている。何かにぶつけたとか何か入ったとかそういう感じではなく、単なる泣きすぎだと言うことは想像がつく。その証拠に眼球全体が濡れて、暗い病室のなかで目立つくらいにキラキラと光っていた。

 綺麗に整って艶のあるはずのサラサラの髪も、くしゃくしゃに乱れていた。部屋にこもって数時間も経過していないのに、まるで数週間も不規則な生活を送った人間のようだった。


「失礼するよ」


 アルトはこちらを見ないで膝に頭を打ち付けているミルスの側へと寄る。


「食事はちゃんと摂ったのかい?」


 少女は頭を小さく横に振る。


「入浴は?」


 少女は再び頭を振る。


「……何か食べるか水は飲んだ方がいい。何か持ってくるよ。体も汗かいて衛生的に良くないだろうし、その間風呂にでも入ってくればいいよ」

「……何も食べたくないです…。風呂も入りたくないです………」


 ようやく言葉で答えたかと思えば、ミルスは動こうとしなかった。


「…………………………だったら、濡れたタオルかなんかでも持って―――――――――――――」


 来るよ、と言って去ろうとしたとき。

 ミルスの白くて細い手が、いなくなろうとするアルトの手首を力なく掴んだ。


「……お願いします…。一緒に…いて………ください……」

「……………………………………………………」


 彼女なりには必死の懇願なのだろう。手首を掴む指先が震えていた。

 アルトは無言で、手を掴まれたままベッドに腰を掛ける。


 こんな彼女を置いて、去るなんてアルトにはできなかった。



「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………私は、」


 唐突に少女の口が開き、アルトは首を少し横に向けて、彼女の話すことを聞いた。


「どうあればいいんでしょう…。私と言う存在は………どんな存在であればいいんでしょう………」


 なかなか難しい質問だ、とアルトは口をすぼめる。

 彼女はずっとそれについて考えていたのかは定かではないが、もう何でも投げやりな様子になっていた。


「……名前はミルス フィエル。レベル100のクロスウィザード……。それは当たり前に分かります。でも…私の存在意義がわからないんです…」

「存在意義とは違うけど、目標があるじゃないか。魔王を倒して和解する、て言うでっかい夢が」

「……私の存在意義は、……やっぱりそれなんでしょうか…」

「え?」


 ミルスは顔をあげた。その目は何もない正面を眺めている。


「気づきました。私は、私の目標のためにマスター、シーナさん、ルナさん、ラルファさん、ハルキィアさん、そしてディアスを巻き込んでいる…、危険に引きずり込んでいるって…」

「そうかな?」

「そうですよ…。私がみんなを巻き込んで旅なんてしなければ防がれた事がたくさんあります……。シーナさんがリールで迫害を受けずにも済みましたし、ルナさんだって拷問されずに済みました。なにより………、リブラントでマスターを傷つけずにも済みました……」


 ミルスは目線を下げる。下へ、更に下へ、果てしない闇の底を覗くように、下ばかり見続ける。

 そして前を向き直す。何かを決断したような目で、真っ直ぐを向いていた。


「私の存在意義は、他人を不幸にすることみたいです………。だから………だからもう………………………………………………………………………………………………………………………………………、」


 その先が言えなかった。たった今心に決めたはずであるのに、声にしてアルトに言い出すことができなかった。

 悲しくなる。こんな時に折れてしまう自分の弱さが恨めしい。心に決めたのなら言えるはずだ。存在意義を変えるだけでなく、誰も巻き込まないために自分の出した結論を。


 自分が孤独になれば全てが丸く収まる。ならばその道を進んで行くと言う意思を。




「だから、何だい?」


 続きを言おうとして言えず、口をパクパクさせているミルスに向かって、アルトは鎌を掛けた。


 ミルスはその鎌で見事に封じられてしまった。おそるおそるミルスは、目だけを動かしてアルトを見る。


「どうしたんだい?だからどうするって?」


 残酷なほどに普通だった。アルトの声音も表情もいつも通りの優しい普通な、



      巧みに装われた純粋だった。



 だからこそミルスは恐怖を感じた。


 これは続きの言葉を質問されているなんてものではない。追い討ちだ。

 自分の決断が己の意思の弱さで切り出せず、身動きが取れない状態にある彼女を責めるための言葉だった。


 アルトが怒っている。


 ミルスにはそれが理解できた。擬装されたその穏やかな表情の裏には、怒りを蓄えた本当の顔が隠されている事もわかる。


「言えないだろ?」

「っ………………!!」


 胸を強く殴り飛ばされた。一変してぶっきらぼうに放たれた言葉が、ミルスにそう錯覚させた。

 実際は殴られていないのに、衝撃が胸の奥を貫いた気分がした。


「ミルスにはその続きが言えるのか?他の幸せを勘違いしただけでなく、その間違いに自分を犠牲にする事がミルスにはできるのか?」

「っ!!何でわかったんですか………?」

「話を逸らすな!!」


 急に怒鳴られて、ミルスはビクッと震えた。アルトの表情は、もう優しさを含んではいない。


「言えるのか、できるのかを聞いてるんだ。ミルスにはパーティーを抜ける、みんなと別れる事ができる覚悟があるのか?」

「………………………………」

「僕の目を見て答えろ!!」

「きゃっ!!」


 肩を掴まれて強制的にミルスはアルトの方を向けさせられた。そしてアルトは顔を掴んで、額と額をぶつけ合うように向き合った。


「ミルスはパーティーを抜けられるのか!?自らみんなと離れ離れになれるのか!?孤独こそが正しいと思うのか!?」



「あぁもう!!!!できるわけないじゃないですか!!!!!!」



 睨まれて、怒鳴り散らされ続けるミルスは、遂に叫んだ。涙を浮かべながら、指摘された事に胸を痛めながら、心が思っている本音を叫んだ。


「マスターやみんなと別れて離れ離れになるなんてできる訳が無いじゃないですか!!私はみんなが!!!!みんなと過ごす時間が大好きなんです!!!!なのに、それを自分から遠ざけてしまっては手放すなんて!!命を天秤にかけてもできません!!!!ずっと!!ずうっと一緒に!!!!皆さんと冒険したいんです!!!!!!」


 誤魔化せなかった自分の意思。溢れるのは悲しみと悔しさ。自分の心が本当に弱いと実感させられ、ミルスは泣き出した。


 本音はそれだった。自分の存在が結果的に仲間に危害を加えようとも、一緒にいたいのだ。この先も危険が溢れたイバラの道であるのは明白。それでも一緒に手をつないで、進んでいきたいのだ。




 アルトに問い詰められる度に、たくさんの思い出が甦った。


 ギルドの受付嬢に怒りの呼び出しを喰らってやって来たアルトとの初めての出会いや、リブラントでのシーナとルナとラルファと共に戦って勝った時の記憶。その他にも数えきれないくらい、印象に残っている思い出が溢れている。


 それなら、みんなと別れれば思い出はもうできない。だからできる訳がない。もう思い出が作れないと想像しただけで恐ろしくなってくる。


 ミルスはその意思を露にした。


「………………………………………………っ!!」


 目は開かない。何故なら額を付けているため、もう目先にアルトの顔があり、その目は今なお鋭い眼光を向けているような気がしてならないのだ。

 普段温厚な分、本気で怒るとここまで怖いのかと思い知らされたミルスは、ぎゅっと目を閉じてはフルフルと震えていた。


「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………それで良いんだ、ミルス」

「っ…………、」


 暖かいモノがミルスを包む。アルトが脅えて縮こまるミルスを抱き締めた。


「怒鳴ったりしてごめん…。ちょっと感情的になりすぎたかもしれない」

「マスター………………………。アルトさん…!!」




 いつもの優しいアルトに戻ると、ミルスは名前を叫んで抱き返した。


「自分から独りになることは、どんな状況だとしても間違いだ。そもそもそれは僕に、みんなが教えてくれた事じゃないか」

「……ごめんなさい…。ごめんなさい…!!私もどうかしてました…!!強がってマスターに、更に自分自身にまで嘘をついてました!!」


 素直になり、全ての体重を頼もしいくらいしっかりとしたアルトの胸に預けた。


「自分の存在意義がどうとかは別にどうでも良いんだ。他人を巻き込むとか言ってるけど、そもそも人間って生き物が独りでやっていけるわけないじゃない。…………恥ずかしながら経験談………」

「経験……談…?」

「知ってるよね?望まないのに独りだった僕の過去。友も家族もいない、本当の独りがどれ程辛いか、孤独じゃなくなった今ならあがき苦しみたいくらいにわかる」

「っ……………」

「だから少し腹が立ったんだ。人の温もりに恵まれているのにも関わらず、自分から凍えそうな寒い道を行こうとするミルスを見たら許せなくなったんだ」


 アルトは少女の肩に手を置き、涙で輝く相貌を見つめた。


 ミルスのしようとした行動はルナとは違う。

 どちらもパーティーを抜けると言う点では同じかもしれないが、状況が違う。



 ルナの場合はここ、エリクシティが居場所でもあったからだ。故郷であり、実家であり、何より家族や顔見知りがいる。彼女の場合は、ここに残ることが己の幸せのための1つの手でもあった。


 しかしミルスは違う。皆と別れたところで待っているのは、本当の孤独。知っている人どころか、その道の先にいるのはどれも敵ばかり。独りになったところで無意味、得られるものなど何もないのだ。


「そもそも存在意義とかどうとかは、他の存在といるからこそ産まれる。草木だけを食べる草食動物がいるように、それを食べる肉食動物がいる自然界だってそうだろう?」

「でも!!……でも私は、何のためにいるんですか?危険な事にみんなを巻き込んでいるじゃないですか!!」

「ミルス。君は勘違いをしている」

「えっ…………?勘違い…ですか?」


 アルトはミルスの肩に置いた手をそのまま頭に置いた。


「今までの旅でみんなを危険に巻き込んだと思うのかい?」

「は…はい。だってリールの事だったり、リブラントでの事だったり………………………」

「だからそれが勘違いなんだ。確かにその時は危険だったかもしれないけど、解決した今となってはむしろスッキリしてるんじゃないかな?」

「ど、どう言うことですか?」


 アルトの言いたいことが理解できないミルスは、頭を撫でられることも気にせず、アルトを見つめる。


「例えば今回みたいな事。記憶を無くしたルナがこのエリクでブルドに酷いことをされた。そこに僕達が介入して、ルナどころかこの町まで救った。…………そう、もしも僕達がルナと一緒にエリクシティに来てなかったらどうなってたと思う?」

「……エリクシティは、ブルドに支配されたままです」

「それだけじゃない。エリクに来なかったらルナの記憶は戻らなかったかもしれないし、僕たちもルナの素性をずっと知らないままだったんだ。なら続けて聞くけど、僕達がそもそもエリクに来るきっかけは何だったかな?」

「えっと………、ルナさんの記憶を科学で取り戻せないか…………………」

「ブブー。ハズレです。エリクシティは元から来る、と言うよりは通る予定でした」

「……通る……………。っ!?もしかして…?」

「そう。この旅の目的地への途中にあるからだ。つまり、遠回しに僕達がルナとエリクシティを救う事ができたのは、ミルス。君が皆を巻き込んだと言っている旅のおかげなんだよ」


 アルトは口を開いて硬直しているミルスの金髪から手を離すと、今度は鼻先を人差し指で軽くついた。


「シーナの事も同じだ。一緒に冒険してなきゃ、彼女にあんな悲しい過去があったなんて知ることもできなかったし、救うこともできなかった」

「きっと、偶然です!!偶然、そう言いように事が流れただけです」

「そうかな?僕は運命を感じているよ?」

「っ!?」

「違うと思っても、少しは君の存在意義を誇ってもいいと思うよ。ミルスがいなきゃ、僕たちは出会うことも無かった。乙女チックって言われるかもしれないけど、こんなの奇跡の領域だよ。僕と君の出会いから、たくさんの事に発展していったんだからさ」


 しばらく何も話せなかった後に、少女の身体はプルプルと震え始めた。


「………………私が………一緒でもいいんですか?」


 そして師に問いかけた。


「私事にマスターや他のみんなを巻き添えにして………、迷惑をかけて、そのくらいにしか価値がないのに………」

「そんなことないさ。ミルスがいてくれる事で、人が幸せになれるんだ」

「誰も私なんかに付き合う必要がないのに、本当に一緒でいいんですか……?」

「そっちが私事で魔王を倒そうとするなら、こっちだって私事で一緒にいるさ。一緒で……、いや一緒がいいんだよ」

「アルト…、さん………!!」

「っ!!」


 ミルスは再び抱きついた。もう悩んでいた事さえもどうでも良くなるくらいに、アルトに酔いたかった。

 もう絶対に離れたくない。ずっと一緒にこうしていたい。それくらいの気持ちで、アルトの胸に抱きついていた。






 同時に、アルトの胸は爆発したような音を響かせた。1回目とは違い、今度は予想していないミルスの抱きつく行為にドキッとした。


 これが特別な感情であることは、アルト本人には分かっていた。


(この反応…!?…………そうか………。僕は…………………………………………………………………………………………………………………………………)


 思い出したのは昨日の洞窟でのルナとの会話。

 自分の抱いているある感情。



「………………ねぇ、ミルス…?」

「…………はい、マスター?なんでしょう」

「えっと………あの、…さ………」


 斜め上の天井に目線を剃らしながら、アルトは頬を掻く。

 なかなか言い出さないため、ミルスは首を傾げて、笑顔でアルトを見つめる。


「存在意義…がどうとかの…話だけど………。ミルスの存在意義は他にもあるんだ…」

「え?何ですか?」

「だから………その………あれだよ………。君がいることで……胸がときめかせられる人がいると言うか何と言うか…」

「?」


 体温が上昇し、アルトの頬が少し赤く染まる。師の少し可笑しな様子に、ミルスは首をより急な角度に傾げる。


「よ、よく聞いてくれ!!!!」


 今から伝えたい重要な事。聞き逃されないように一旦落ち着こうとする。


 まず相手の目をしっかり見る。


「ゴクッ…」


 しっかり話せるように唾液を飲み込む。


「…………よし。すぅーーーーー………」


 そして深く息を吸い、



「僕はミルスの事がっ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――」


   『パーティーの時間だオラァッ!!!!』


「ガ、ガードしたかったんだ!!!!」




 突然乱入者がスライドドアをバンッと開けて現れたため、アルトの想いは伝わらなかった。


「え?えっ?ガード?」

「シ、シーナ!!急に驚かすな!!!!」


 ものすごく恥ずかしくなってしまったアルトは、ドアの方を向いて叫ぶ。目頭がジーンと熱くなり、少し汗が染みでる。


「シーナちゃんだけじゃあありませんよ」

「すいませんアルトさん、お邪魔でしたか?」

「ぅーーーー…。眠いです……………」


 いたのはドアを開けたシーナだけではなく、他の3人も勢揃いしていた。


「久しぶりの楽しい夜だぜ!!誰が何で落ち込んでるかは知らないが、はしゃごーーーーっ!!!!」


 最後の掛け声と共に、変態剣士がぴょんとジャンプして跳び上がる。


「仮装パーティーじゃあ!!男に戻った体に猫耳メイド服を着せてやるぅぅ!!」

「ウキャァァァァァァァァァァァァァァぁァァァ!!!?来るなぁぁぁーーーーーーーーっ!!!!」


 変態の襲撃に女性が抜けてないような高い悲鳴をあげながら、アルトはベッドの布団と揉みくちゃにされた。


「…………ハハ……」


 必死に繰り広げられる攻防戦を目の前にしながら、ミルスは小さく笑う。

 やはりみんなといられるのが一番と言う安堵が産まれる。


「…………ガード…したかった……。それって………もしかして……、」


 しかしアルトの言いかけた事が気になる。言葉の意味を自分なりに模索していると、


「ミルスちゃん♪」

「キャッ!?ル、ルナさん!?」


 後ろから柔らかく重い圧力がかかる。


「私達も何かしら食べて楽しく騒ぎましょう。まだ、何も食べてないんですよね?」

「は、はい。で、でもその前に体を洗ってきてもいいですか?イグニスとの戦いで汚れてしまって………」

「だったら私も行きますか?洗ってあげますよ~」


 と提案するのはハルキィア。


「マッサージもしてあげます♪私の指テクをミルスちゃんにも…………………」

「ハルキィア!!それは禁止する!!!!」

「ですよね~」

「ねぇねぇアルトきゅん!!どうやって男に戻れたの!?どんな感じに戻ったの!?生えてきたの!?しっかり機能するの!?ちょっと見せてよ!!」

「止めろ痴女!!お前、そこしか気にしないのか!?コラ、ズボンに手をかけるな!!た、助けてラルファ!!いつもの怪力でこいつを引き離してくれ!!」

「ZZZ………………………」

「立ったまま眠ってるだと!!!?そんなに疲れてたのか幼女ラルファ!!」

「観念しろアルトきゅん!!おとなしく僕のポールチェックを受けろ!!」

「止めろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」



 今宵もまた、月明かりのもと少年の絶叫が響き渡った。













…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………ここはどこだ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………貴様は誰だ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………私に力を貸すと言うのか………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………よいだろう…………………………………………………………………………………………………………………………………………………あの男への復讐ができるのなら………………………………………………………………………………………………………………………………1度失ったこの魂……………………………………………………………………………………………………………………


      『貴様にくれてやろう!!!!』

結局、フラグだったのか?

まだよくわからない状態ですが、………………まあ、お察しの通りです

作者である私的に、シーナのキャラは好きですね。タイミングは少し悪かったですけど、数行前の暗い空気とは全く正反対の『騒がしい』、良く言って『にぎやか』な状態にしてくれるからです



                 あと下ネタ…





とりあえず、主人公のそれについては本文内だけで触れていく予定です

今後の展開は、少しずつ楽しんでいただけるように努力したいです






最後の『…』多用ゾーンが何なのかはネタバレ防止のためノータッチで。

それでも一人称とかで誰なのかわかる、という人はいるかもしれません

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