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48 収獲多数


「材料探してくるよ」


 服から水分を飛ばし乾かした裕次郎は、人の姿になった水竜とシュギーにそう言い歩き出す。

 ついでに動物を狩って肉の調達もしようと思いつつ、獣の姿を探す。それでわかったが、この島には特別な薬草などはなさそうだった。

 焚き火の跡など人が過ごしたような痕跡はある。住むには小さい島なので、船が一時休憩などで立ち寄った時の形跡なのだろう。

 丘を歩けば、必要な水晶は見つかり、邪魔にならない程度に品質のいい地晶なども拾っていく。そのまま真っ直ぐに歩いていき、裕次郎は上陸したところとは反対側に到着する。


「おんや?」


 そこは切り立った崖だった。眼下には波が岩壁にぶつかり、白い水しぶきをあげている。


「なんか削られた跡みたいだな。本当はもっと大きな島で、破壊地震で削られたってところか?」


 むき出しの岸壁ならば、なにかいい鉱石も見つかるかもしれないと下りられそうな場所を探す。

 と、その時七メートルほど下に横穴を見つけた。上からは死角で見えなかったが、海鳥が偶然出入りするところを見てなにかあるとわかった。出っ張りを掴みつつ、そこまで下りる。奥へと続く道は入り口から一メートルもせずに塞がっていて、小型犬が通れるくらいの穴がぽっかりと開いていた。

 昔いた魔物の巣かなと思いながら、簡単にどけられる土砂を掘って、奥を照らす。意外なものを見たと裕次郎の表情が変化した。


「通路だな、これ」


 あちこちぼろぼろで崩れてはいるが、人の手が入った道が奥へと続いている。

 道の先の気配を探り、感じられないことを確かめて、探検だと楽しげな表情で明かりの魔法を使う。


「俺も男の子だったってことか。初めての遺跡探索にちょっと興奮してきた」


 そんなことを言いながら、ゆっくりと通路を進む。古いということはわかるが、どれだけ古いのかはわからない。

 入り口付近では吹き込む風が感じられたが、進むうちに風はなくなる。出口がないのかなと思いつつ、五分歩いて裕次郎はひびの入った上がり階段と下り階段を見つける。

 相変わらず生き物の気配はない。


「どちらにしようかなっと」


 指を動かし、上で止まる。そっちに行こうと慎重に階段に足を置く。崩れださないことにほっとして上がり、すぐに行き止まりにぶつかる。天井が崩れて、それ以上進めなくなっているのだ。入り口のように穴が開いていることもなく掘ると天井が崩れ落ちてくる可能性もある。


「生き埋めは嫌だしこれ以上進むのはやめとくかー。下に行こう」

 

 下るにつれて空気に異変を感じた裕次郎はハンカチ代わりの布で、口を押さえて進む。

 こちらも長く歩くことなく行き止まりにぶつかった。進めないというわけではない、扉らしきものがある。

 ドアノブはなく、かわりに扉の横にカードキーを通すスロットのようなものがある。


「カードキーって今の技術じゃありえないな。ここも前々文明関連なのかなぁ」


 スロットを軽く叩いてみても反応はない。カードキーなど当然持っておらず、どうしようかと考える。

 答えなど一つしかでなかった。すなわち蹴り破る。

 扉自体を調べたところ、特別頑丈ということはない。周囲を見渡し、壁なども触って調べる。衝撃で天井が落ちてくることもなさそうだ。筋力の能力上昇薬を飲んだ裕次郎は、魔術も込みで扉に蹴りを叩き込んだ。

 ブーツと扉のぶつかり合う金属音が通路に響いて消えていった。それでもなにかが動く気配はないので、この地下施設には生き物はいないのだろう。衝撃でどこかが崩れた音もない。

 扉は蹴り跡がつき、歪んでいる。軽くもう一蹴りするとゆっくり向こう側へと倒れていった。


「警報の一つも鳴らないってことは、この施設完全に死んでる?」


 それなら楽でいいんだけどと部屋に入る。そこは事務室といった感じの部屋で、机がばらばらに並び倒れ、壁には資料を入れた棚がある。棚は固定されているのか、動いたものはない。床には書類などが散乱していた。正面奥には大きな窓ガラスがあり、明かりに反射して裕次郎の姿を映している。右奥にはドアノブのついた扉がある。

 日本と似た文明を感じさせる光景に、懐かしさが湧いてきた。望んでこっちにきたので、寂しくて泣くなんてことはないのだが。

 しゃがみこんで一枚の書類を持ち上げようとして失敗する。古すぎてぼろぼろと崩れたのだ。ならばと保存の魔法を使ってから触ってみると、崩れることなく持つことができた。ただし慎重に扱わなければすぐに破れてしまうだろう。


「なんて書いてあるのかまったく読めない」


 パソコンを使って書かれたように綺麗に並ぶ文字は、現代で使われているものとまったく違う。

 なんとなくバグズノイドがワープ装置を使ったときに、乱舞していた文字と似ているような気がして、彼らならば読むことができそうだと考える。

 書類を倒れていない机の上に置き、窓の向こうを見るためそちらに近づく。

 窓ガラスの向こうは、事務室などと比べものにならないほどの広い空間で、さらに散らかり具合が酷い。


「倉庫だったのか?」


 これだけ物が溢れているのだから、間違いではないだろうと見当をつける。

 

「なにかいいものあるかなー」


 扉を開けて、倉庫に入る。落ちている物を明かりで照らし、倉庫を歩き回る。さらに奥へと続く大きな扉を見つけたが、こちらは蹴っても隙間が開くだけでそれ以上は動かない。隙間からは土が零れ落ちて、向こうは崩落が起きて通れそうにないとわかった。

 奥へ行くことは諦めて探索に戻り、小さな物音を聞いたような気がした。


「ん? 気のせい?」


 ネズミでもいるのかと念のために耳を澄ますと、やはりなにか聞こえてくる。

 聞こえる方角へ進むと、本来の位置からずれて壁に寄りかかった棚の向こうに扉があった。暗くて見過ごしていたらしい。


「重さはそこまでないか」


 これならばどかせると棚を動かし、古代の文字でゴミ捨て場と書かれた扉に耳をあてる。すると声が扉の向こうから聞こえてきた。


「……誰かいる? 別の入り口でもあったのかな」


 扉が開くかとドアノブを探すが、見当たらず本日三度目の蹴りが扉に炸裂した。

 それで開いた隙間に手をいれドアを無理矢理開く。中は倉庫ほどではないが、事務室よりも広く、ここにも色々なものが雑に置かれている。

 声ははっきりと聞こえており、そちらへと進むとラジオのようなものから、聞き慣れない言語が聞こえてきていた。

 拾い上げ、なんだこれと呟きつつ軽く叩く。


『tgyhujikolp;!?』


 男と思われる声が不思議そうな声を出している。


「この世界にラジオがあるとか聞いたことないし、トランシーバー? だとすると今どこかで俺と同じように遺跡に潜ってる人がいて、向こうも不思議がって扱ってる?」

『mpohu? オーギット! オーギット! noph;ghm?』

『bnjkp@piufh?』

『bkjftyty』


 向こうにはもう一人いるのか女の声も聞こえてきた。


『んんっあーおそらく平原の民だと思うのだけれど、聞こえますか?』

「聞こえてるけど……このまま話しかけて向こうに繋がるのかな」

『繋がっていますよ。しかし本当に繋がるとは、いや同じ年代の人かもしれません』

『byuik@oigh!』


 男はなにか怒ったような感じでいる。


『はいはい、興奮しないでください確かめますから。お聞きしたいことがあるんですが。そこがいつどこなのか教えてもらえませんか?』

「えと秋に入ったばかりかな。場所はラライドア大陸東の遺跡」

『っ!?』


 当たり前のことを答えたつもりだが、向こうにいる女は鋭く息を飲み、驚いたような気配を送ってくる。


『本当に今は秋なんですか?』

「俺の季節感が狂ってなければ。暑さが緩やかになって過ごしやすくなっているんだけど」

『……本当に時間も場所も異なる所に繋がるなんて』

「どういうこと?」

『驚かないで聞いてください。今私がいる場所はレフテンドという大陸最北部の遺跡で、季節は初夏を迎えたばかりです」

「んな馬鹿な」


 思わず否定したが、異世界ということを思い出し、ありえるかと首を傾げる。地球でも日本とオーストラリアでは季節が逆だと聞いたこともあった。地球とは違うのだから、季節感の違いがあってもおかしくはないと受け入れた。


「そんな地域差ってあるのか、驚きだ」

『納得されると困るのですが。このような大きなズレはありませんよ?』

「あ、ないんだ」

『ほかに遠くと会話できる方法もありませんし』

「それは驚かないな。技術の発達した文明の遺跡なんだし、それくらいはあるんじゃない?」

『なんというか話づらいですね、そういろいろ受け入れられると。この装置が、過去や未来の人物と会話できる装置だと説明してもあなたはあっさり流しそうです』

「……いやそれはさすがに流せないかな。というか別の遺跡から話しているだけじゃないんだ? 過去や未来の人物と話せるって不可能なんじゃ」


 遠距離会話はトランシーバーや携帯電話という実物を知っているので驚かなかっただけだ。過去未来との会話という不可思議道具まで無条件で受け入れられるほど、度量は大きくはない。


『ああ、そこには疑問を抱いてくれるのですね。安心しました。証明になるかわかりませんが、お互いの情報を交換しませんか。例えば……こっちは山の民が文明のトップなんですが、そちらはどうです?』

「こっちは人数だけでいうなら平原の民がトップだけど、まだどこかトップなのか決められるほど文明が発達してないと思う」

『もしかして破壊地震が起きてそう時間が経ってない?』

「それなりに経ってるよ? 二百年くらいだっけか」

『こっちは七百年経ってますよ』

「えと、ほんとに?」


 聞き間違いなのではと確認する。間違いないという返事が返ってくる。

 からかわれているのだろうという思いが強いものの、頭の片隅には本当だとしたら? という思いもある。

 今手にしている装置は、マンガなどにしか出てこなかった不可思議道具だ。いくら異世界とはいえ、そこまで常識外のことがあるのかと戸惑いしかわかない。

 裕次郎は驚いているが、若返り薬やトラウマ治療薬も常識外にかわりない。自身の作ることのできる薬のことを思えば、ありえると受け入れることも可能なはずだ。作れることが当たり前になっていて、それらには驚けなくなっているのだろう。

 半信半疑のまま情報を交換していく。

 裕次郎はここに来た理由や、昔あったという大きな出来事について話す。

 オーギットは海の民で、山の民の知人と遺跡調査に来ているらしい。この装置は、山の民の技術者兼研究者が仕様書を読んで発動させた。しかし欠陥があったようで、繋ぐ先を指定できず、繋がっても送受信状況が悪いことが多く失敗作として放置されていた。知人は興味本位でどうにか動かして、雑音ばかりのところにようやく状況がまともになり、遺跡調査をしながら数日かけて声を送り続けた結果、裕次郎が出たのだ。


「確率がすごいことになってそうだ」


 猫にプラモデルを渡して完成するのと、どちらがまだ実現しやすいのだろうと益体もないことを思い浮かべてみる。


『情報を交換してわかったことは、あなたの時代のほうが未来ではないかってことですねぇ』


 これはオーギットのいる時代の前文明が、森の民のものだという情報から推測した。


「歴史家にでも話を聞ければ、もっといろいろとわかったのかもしれないなぁ」

『vhyjuikol』

『ですね……え? パフェートどうしたの?』


 呼びかけられ振り向いたような声を出し、相方になにかを聞いているオーギットの声が乱れ出す。


「音がおかしくなっているよ?」

『すみ…せん。魔力…足になったみ…いで、一度切れ…と思…ます。魔…充填し…ら、…た連絡…ますね』


 それを最後に受信装置はうんともすんともいわなくなる。

 途切れ途切れだが、また連絡するつもりということは理解できた。


「すぐに連絡くるかな? その間に探索しておこうかね」

 

 受信装置以外になにかあるかと部屋を探り、いろいろと触ってみたが起動するものはなく、倉庫に戻る。

 服や椅子といった生活雑貨が多く、ほかに使い道のわからない棒や箱が散らばっている。

 棒はバトンサイズで軽い。握って振って叩いてみたが、なんの反応もない。


「なんだろうな?」


 分解できないかと、明かりを近づけて隙間を探そうとすると、明かりが棒に吸い込まれ、先端から光が放出される。真っ直ぐに伸びた明かりは倉庫の置くまで照らす。


「ライトみたいだけど、吸い込んだ魔法に応じた効果を出す棒ってこと? ほかので試してみるか」


 光を放つ棒を脇に挟み、もう一つ拾いあげる。それに今度は氷の魔法を使う。氷の粒が棒に当たり、落ちていく。


「違ったみたいだな。じゃあ、どうして……オーギットと話せたらわかりそうなんだけど」


 もっと単純なことかもしれない。そう思い、魔力を棒に流し込む。予想は当たり、先端から明かりが放出される。

 ただのライトかと拍子抜けした感想を持つが、魔法ですむことを昔の人々がわざわざ道具で再現するわけはなかった。

 この棒には魔法を使うよりもずっと少ない魔力で明かりを放つ仕掛けが施されているのだ。裕次郎が込めた魔力ならば三日はもつ。

 そういった優れた技術に裕次郎は気づかずにいる。

 

「遠くまで照らせて便利は便利だし、いくつか持って帰るのもいいかな」


 そう言い、四本ほど持ってどうしようかと止まる。このまま持ち歩くには少し邪魔だった。

 入れ物を探し、すぐに空の箱を見つける。薄っぺらいくせに妙に頑丈な箱にライトと受信装置を入れていく。その箱にも高度な衝撃吸収の魔法が使われているが、それに気づかず軽量化されたただの箱と思い、持ち運ぶ。

 こんな風に宝の山に気づかず、裕次郎は落ちていたロープで背負子を作り倉庫を出た。まあ、使われている技術が違うものを見て、すぐに使い方をわかれという方が無茶だろう。

 事務室で棚に収められているファイルに保存の魔法をかけ、いくつか抜き出し箱に入れる。背負子に箱を固定して背負うと、ここでの探索を終え、地上に戻る。

 兎を狩って上陸したところに戻る。水竜は岩に腰掛け目を閉じていて、シュギーは波打ち際で寝転んでいた。

 裕次郎の気配を察した水竜が目を開ける。


「少々戻ってくるのが遅かったな?」

「遺跡を見つけて探索してきたんだよ」

「ワープ装置とやらがある遺跡か?」


 水竜の目に少しだけ好奇心の色が宿った。


「どうなんだろう? 破壊地震で半分以上崩れ落ちたみたいだから、よくわからない」


 こんなもの見つけてきたと箱を下ろし、中身を見せる。


「これは魔力を込めると光る棒。こっちは資料。読める?」


 受信装置のほうは実際に使っているところを見せないと、納得してもらえないだろうと説明はしなかった。

 手渡されたファイルを見て、水竜は首を横に振る。試しにシュギーにも渡してみたが、同じように読めなかった。


「帰りにバグズノイドに見てもらえばいいか」

「彼らに関係しているとわかっているのか?」

「書かれている文字が、以前バグズノイドが使ってたものに似てるんだよ」


 だから読めるかもしれないと言う裕次郎に、納得した様子を見せた。

 その後は持ってきたリヤカーに箱を入れて、代わりに調合用の道具を出す。箱はリヤカーの中を整理して、つめなおせば入れることができた。

 その日は調合で時間が潰れ、そのまま島で夜を明かすことになる。皮肉なことに毒のおかげで魔物は島の周辺にもおらず、見張りは必要なかった。

 万全を期すためもう一日滞在し、この島の材料を狩りつくす勢いで集められた材料で、大量の疲労回復薬を作る。それを水竜に飲んでもらったことで、これまでの旅で溜まっていた疲れは取れている。

 万全の状態で、三人は沈んだ遺跡に出発した。


『毒を見たいと言ってたがどうだ?』


 崩れてはいるが、一般的な町並だとわかる位置まで近づき水竜が裕次郎に問う。

 それに裕次郎は首を横に振って答える。


『わからないということか? それとも毒が薄い?』


 後者で頷いた。以前裕次郎とセリエが毒を飲んだ時もそうだったが、なにかに混ざっていると判別はできないのだ。調べたいならば、せめてもっと毒の濃い場に行かなければならない。


『場所を移動した方がいいか?』


 確認に頷く。水竜は数箇所移動し、その度に確認していく。

 そして五箇所目、町の北部で首を横に振られたことで、このままでは埒が明かないと、水の中の異物を探ることにした。

 最初からやらなかったのは、現状以上の能力複数使用は水竜でもきついからだ。それでもやらなければいつまで経っても見つかりそうにないので、無理を承知で探り始める。

 水竜の口から小さく呻き声が漏れるが、水に阻まれて背中の二人には聞こえてこない。

 町全体を覆うほどに広がった水竜の知覚が、一番異物の濃い場所捉える。

 集中を解いて、そちらへ移動する。わりとすぐ見つかったことと、疲労を回復していたおかげで深刻な状態にならずにすんだ。といってもしばらくは無茶はできないが。


『ここが一番濃いはずだ』


 水竜が示した場所は大きめな建物の敷地内の地面でそこには亀裂が入っていた。近くには崩れた建物があり、船の残骸も見える。見た感じ木材の腐食はそこまで進んでおらず、沈んで一年も経っていないのでないかと思えた。裕次郎たちが見ている亀裂は船が沈んで海底に落ちた衝撃でできたのかもしれない。

 近くの建物に地下室があれば、この亀裂はそこに繋がっていそうだ。

 水竜に地面に下りてもらい、裕次郎は亀裂に近づく。


(たしかに濃いけど、まだ見えない。でももう少しって感じがする、水を操作して吸い出すってことはできるか?)

『どうだ?』


 ジェスチャーでどうにか伝えようとするが、動きづらさもあって上手く伝わらない。


『駄目なのか? 違う? なにかもう一手間という感じか』


 それに裕次郎はこくこくと頷く。これ以上の意思伝達は無理と水竜は判断し、一度海上に上がり詳しい話を聞くことにした。


「なにを言いたかったんだ」

「もう少し濃いものが見たい。んで、あの亀裂の奥からもっと濃い部分を吸い出せない?」

「そういうことか。しかし水の操作まではきついな」

「水竜様だけで行って、作業すれば負担は減るのでは? それで操作で集めた毒をここまで持ってくれば確認できると思われまする」


 たしかに裕次郎のフォローまで気を回さずにすむならば回収はできる。けれど別の問題がある。


「維持したままもってくれば濃い毒を撒き散らす可能性がある」

「だったら瓶を渡すから、それに集めた毒を入れてここまで持ってくるってのは?」

「……大丈夫だろう。行ってくる」


 作業がきついということなので水の補助薬の入った瓶と空の瓶を渡し、それらを口にくわえて、潜っていった。

 裕次郎は水上歩行の薬をリヤカーに塗って、それに座っている。

 そんな薬まであるのかと驚くシュギーと話しつつ、水竜を待つ。二十分を少しすぎたくらいで、水中に小さな影が現れて人に変化した水竜が顔を出す。

 補助薬を使ったり、瓶に蓋をするといった作業は人型の方がやりやすかったのだ。


「一応二つ回収してきたぞ」

「ありがと、サンプルは多い方が助かる。じゃあ、中身を確認しますか」


 白い毒の入った瓶を渡してもらい、裕次郎は蓋を開けようとして止まる。少しでも付着すると即死するような毒だったり、空気感染するような毒だとしたら迂闊に開けられない。

 瓶をリヤカーに置いて、水上歩行の薬を足の裏に塗る。


「二人は遠くに離れてて、厄介な毒だったら二人に被害いくかもしれない」

「お前も危ないのではないか?」


 解決できそうな者が死んだら意味ないだろうという思いと、少しは心配する思いを混ぜて聞く。

 これまで投薬で世話になっているのだ、人嫌いと言っても人間ではなく裕次郎という個人としてみれば悪感情はなく、信用度は上がっていて少しは心配する思いも湧く。


「俺はもともと頑丈にできてるし、毒にもある程度の耐性をつけてるから。少しは大丈夫な可能性はある。でも二人はそんなことないだろう? だから離れていた方がいい」

「過信ではないのか? 私に子供らがいるように、お前にはハーフと魔王がいる。なにかあればあやつらが悲しむことになるぞ」

「無茶なのはわかってる、でも確かめないことには解決策も探れないってことはわかるだろ」


 事前に絞っていた毒の解毒薬を作っておけば、もっと安全に確かめることができたのかもと今頃思いついた。

 考えが足らないことを後悔したが、いまさら遅い。


「それは、そうだが」


 わかってはいる。しかし、と納得できない部分もある。


「……毒に侵されるとしてどのような要因がある?」

「要因ってーと、口に含むとか肌につくといった以外に?」

「そうだ」

「刃物に塗ってそれで切られたり、蒸発した水分に乗って鼻や口から入るって感じかな」

「それ以外にはないな?」

「ちょっと思いつかないな。シュギーはどう?」


 聞かれ少し考える様子を見せたシュギーは首を横に振った。


「それならば私にもできることがある。その瓶から飛び出たり蒸発しないように液体を操作すれば、誰も毒に侵されることはないだろう」

「そうかもしれないけど、疲れてるんじゃ?」


 回収作業をする時に、きついと言ってたことから疲れがあるのではと指摘する。

 

「疲れは少しある。だがこの場でやることは回収作業のようにいくつもの作業を同時に行うことではなく、液体操作ただ一つだ。疲れることはない」

「ほんとに?」

「ああ」


 そうであると確信に満ちた声で肯定する。

 疑いようのないほどにはっきりとした返答で、裕次郎はそこに一片の嘘も感じられず、信じることにした。

 瓶の蓋に手を持っていく。


「いくよ。準備は?」

「いつでもかまわんよ」


 水竜になにかしている様子はなく、ただ水に浮いているだけだ。これまでも裕次郎が水竜の水操作でなにかしらの動作や力の流動は感じ取れてなかった。大丈夫というのならば、大丈夫なのだろうと「開ける」と声を出してから蓋を取る。

 瓶一杯に入れられていた毒の表面は少しも揺らぐことなく、平面を保っていた。それを三秒ほど見て、裕次郎はしっかりと蓋を閉じる。


「もういいのか?」

「水竜が水の操作に自信を持ってたように、俺も薬と名のつくものに関しては自信を持ってる。鑑定ならあの時間で大丈夫」

「結果はどうだった?」


 これまでの実績から信じることにして、結果を問う。


「ちょっと厄介って感じかな」


 言いながら裕次郎は瓶が割れないよう着替えでしっかりと包み、リヤカーに入れる。


「解決はできそうってことか」


 厄介という言葉から、解毒薬はできないということではなく、対策に苦労しそうだというニュアンスを読み取った。

 水竜の言葉を肯定するように頷く。


「新種の毒ってわけじゃない。大昔のいくつかの毒が混ざって変質してるだけ。これならなんとかなる」


 厳密にいえば自然界に存在していたものではなく、人工的に作られた毒だ。空気感染する毒も含まれていて、海水が蒸発し雲となり雨となればあっという間に世界に広まっていくだろう。海水で薄まっているおかげで、一度雨にうたれたり体内に取り込んだだけでは死に至ることはない。そのせいで予知じゃなければ発覚が遅れるというデメリットもあるのだが。

 厄介といったのは、混ざった毒に対応する解毒薬を混ぜて、変質した部分に対抗できるようにしなければならないこと。その手間に対して厄介といったのだ。解毒薬作りに集中しても二ヶ月以上かかる作業だと裕次郎は見ている。


「解決できるのか」


 はっきりとした肯定の返事を聞き、水竜が安堵したようにほうっと息を吐く。すぐに元の姿に戻り、裕次郎たちを乗せる。

 さっさと解決に動き出してもらおうと、森に急いで帰ることにした。

 

 沈んだ遺跡からの帰り道、シュギーたちと出会った場所で、シュギーの仲間に水竜は止められた。

 そこにいたのは大青鮫を討伐にきていたメンバーだけではなく、ほかの者に支えられた老人もいた。


「お初にお目にかかる。水竜よ。私は見守の一族をまとめる長であります。一族に伝わる予言に従い、あなた方に会いにきました」

「見守や予言ということは、なんらかの異変を過去に察知して、ここらを見張っていたということか?」

「はい、そのとおり。水竜と人間の組み合わせが、この海域の遺跡に向かうことは大昔、それこそ破壊地震の前から予言されていたことであります」

「そんな昔から予知できるって聞いたことないんだけど」


 疑問に思った裕次郎が聞く。カートルーナから聞いた話では、一年先が限度ということになっている。

 長は裕次郎の勘違いに気づき、微笑みを向けた。


「予知と予言は別物。予知ははっきりとしたことがわかり、予言は抽象的ながらも先のことまで見通すことができるのです。予言を残したのは随一の力を持ったと言われる特異者オーギットと申す者。彼女はほかにも予言を残しており、それは当たっていたのです。その予言に従い、我らの祖先はこの海域に住居を構えたのであります。海の民が滅びぬため、あなた方と接触できるように」

「オーギット?」


 つい最近聞いた名に反応する。交信が途絶えてから一度も話していない。


「知っているのですか?」


「そういった名前の海の民がいることくらいは。相方にパフェートという名の山の民がいると聞いたことありますか?」

「いえ、そういった話は一度も」


 パフェートのことは残っていないようだが、異能持ちということは聞いていて、その異能を元にあの遺跡に向かったことも情報交換の際に聞いていた。なので同一人物の可能性は十分にあると判断した。けれど説明するとややこしくなりそうなので、自分のうちにとどめておく。


「となるとシュギーたちが現れたのは討伐目的じゃなくて、俺たちを探してた?」

「偶然であります」


 シュギーは断言する。大青鮫に迷惑していて、討伐に出た以外に意図はなかった。

 シュギーも討伐メンバーも予言のことは知らなかったのだ。住居がここらにある理由も今初めて知った。海の民の本拠地から離れていることに疑問は抱いていたが、住みづらいということはなく、祖先たちが資源探索にでも出て住み着いたのだろうと追求はしなかったのだ。


「予言は長と長の補佐のみに伝わることです。シュギーたちが知らぬのは当然なのであります」


 そんなことをしたのは、探そうと自ら動くことで予言が外れるのを恐れたからだ。予言されたのなら普通どおり暮らしていれば必ず会えると確信していた。そうして出会ったことで、滅びが迫っていることも確信した。


「予言でどの程度のことまでわかっているのだ?」

「あなた方がここらに現れること。あなた方の邪魔をしてはならないこと。海の民のみならず、他の生物も同様に危機を迎えること。力を貸すことで生き残ることができる、といった感じであります」

「いつどのように、私たちが現れるといったことまでは言っていないのだな」

「はい。抽象的なので細かくは伝わっておりませぬ」


 水竜は解毒薬作りのヒントでもあればと思い聞いたのだが、期待にそぐわない返答だった。

 それによって少し歪んだ表情を、助けることに不満があると受け取った長は、頭を下げて言う。


「お礼はいかようにもしまする。我ら海の民をお救いくださいませんか」

「お礼って言ってもな海の民に望むことなんか……あ」


 望みはないと裕次郎が言おうとして、最悪なことになった場合に力を貸してもらおうと思いつく。それは解毒薬の開発失敗した時ではなく、成功した後のことだ。


「なんでもすると言ったけど、大きなこと頼むよ? と言ってもそれが実現する可能性は少ないけど」

「大きなこととは?」

「薬を作った後、人間と交渉するんだけど、それがこじれて決裂した場合、逃げるつもりでいる。その時海の民に受け入れてもらいたい。そうなった場合、下手すると陸地の人間と戦争になる可能性がある。どうこんな頼みでも、頷ける?」


 裕次郎は以前の戦いで懲りていて、戦争になんかならないようにするつもりだが、それでも先のことはわからず、決裂した場合やむなく戦争となる可能性もある。そうなったら今度は一国だけではなく、六ヶ国が裕次郎がいるであろう場所へ軍を派遣するだろう。

 これは最悪の予想で、さすがにそれはないだろうと思っている。戦争なんか起こせば、軍の派遣準備している間に毒が広まり、戦っている間に自国の民が死んでいく。それを各国の王も理解できるはずだ。


「私個人の返答ならば頷けますが、そのような大きな話はトップに話を通す必要がありまする」

「当然だね。でも俺は薬の開発したいから王の返答をここで待つ気はないんだけど」

「それは以前話した遺跡のある島を通して話し合えばいいだろう。ここで待ってやりとりするよりは、早く情報をやりとりできるはずだ」


 水竜の言う遺跡がなんなのか知らない長は、シュギーからそういったものがあるらしいと聞いて頷いた。


「薬のやり取りにも便利ならば断るような愚は冒しませぬ。こちらから遺跡と予言についての使者を本拠地に送りますので、このままシュギーを同行させ、話し合いに役立ててください。それでよいなシュギーよ」

「承知しました」


 大事な任務だと気合の入った表情で頷く。

 シュギーが本拠地に行った時、見守の一族だとわかるように、長は身につけていたネックレスを渡す。使者よりも先にシュギーが本拠地についても、ネックレスが身分を証明し話を聞かれずに追い返されることはないだろう。


「最後にこれはお礼の先払いです。どうかお受け取りください」


 長は予言で手に入れるよう伝わり、先祖が手に入れていた品の入った袋を水竜に差し出す。

 袋をくわえた水竜は裕次郎へと渡す。閉じられた袋を開けて、中身を確かめる。入っていたのは金色に透き通る珊瑚だった。


「……王食の珊瑚?」


 知識で判明した名前が口から漏れでた。これを使い、作ることのできる薬も脳内に浮かんでいる。

 これはオーギットからのお礼だった。裕次郎から聞いた話で、曖昧だった自身の予言のいくつかに確証が持てたのだ。その礼として同行しているという水竜に役立ちそうな者を探しておくように言葉を残した。


「知っていましたか。そうです。我らが信仰する鯨の神に捧げるものであります。先祖がいつも取れる場所とはまた違う場所から見つけ出し、私たちは今日のため保管してきました。お役立てください」

「高価なものをありがとうございます」


 長の言う預言者が自身の知るオーギットのさらに確率が上がったと思いつつ、もらった珊瑚を袋に戻し、リヤカーにしまう。

 交信再開したら礼を言っておこうと思ったのだが、一度切れたことでチャンネル設定が初期化でもされたか、なんの反応も返ってこない。

 裕次郎たちは長たちに別れを告げて、ライトルティの遺跡目指して再出発する。

 その日の夜、見つけた島に上陸し休息をとる。

 食事を終えた裕次郎はもらった珊瑚を取り出し、月明かりに透かすように掲げる。綺麗だった。苦しみを和らげるすごさが見た目にも反映されているのかなと、なんとなくそんなことを思う。


「それは解毒薬作りにどのように役立つのだ?」

「これは解毒薬作りには使わないよ」


 返された言葉に水竜は戸惑う。シュギーは驚いている。

 預言者が手に入れるよう言い残したものだ。毒に関連した代物だろうと、二人は思っていたし、長もそう思っていた。


「ではそれの使い道はなんなんだ?」

「これ単品では意味ないね、必要材料のほとんどは揃ってるし、あともう一品あれば……」


 じっと水竜を見る。見られた水竜は不思議そうに見返す。

 裕次郎の目に浮かぶものは、労わりの感情だ。その感情が意味するところを水竜はわからない。


「これをもらえたってことはもう一つもいずれ手に入るのかもしれない。その時を楽しみにしてるといいよー」

「なにを言いたいのかさっぱりなのだが」

「あっはっはっは。秘密」


 わざとらしく笑い声を上げて、珊瑚をしまう。

 笑い声に馬鹿にするようなものはなく、水竜は怒りの感情は抱かなかったが、眉をひそめもどさしさを胸に抱く。

 これだから人間はと口だけで文句を言い、岩に背を預けて目を閉じた。


 海から川へ、川から陸へ上がり、ライトルティの遺跡に戻る。

 遺跡に入ると、バグズノイドのリーダーと一緒にツアが近づいてきた。模擬戦の約束を果たすため、フィナを送り戻ってきていたのだ。


「首尾はどうだったんだい?」

「ちゃんと手に入れてきましたよ。リヤカーに入れてます」

「それはよかった。そっちの彼は?」


 ツアの視線がシュギーを捉える。シュギーは軽く頭を下げる。


「シュギーと言って海の民から、話し合いのためとかに同行している人」

「海の民……よくよく考えれば被害を一番受けそうなのは海の民か、毒のことを知れば動くのは当然だね」

「毒のことは知らなかったけど危機が迫ってることは予言で知っていて、俺と水竜が動くのも知ってたらしい」

「予言? 占い神殿と同じものかい?」


 違うらしいといって、聞いた二つの違いを説明する。

 そんな異能があったんだねと、ツアは感心し頷いている。

 裕次郎はリヤカーからファイルを取り出しバグズノイドに差し出す。


「装置の設定調整に時間かかるんだよね? その間にこれを見てもらいたいんだ」

「これは?」

「立ち寄った島で半壊した遺跡から見つけたんだ。使われてる文字が君らの文字と似てると思って」


 受信装置のほうは、もう一度交信できてから返せばいいかとしまったままだ。この装置は試作品なので、バグズノイドも知らず気に留めることはなかった。


「ふむ」


 受け取ったファイルをパラパラと眺める。


「私たちの使っているものだな。内容は搬送する物資について書かれたものだ。おそらく半壊したという場所は港だったんだろう。破壊地震で続いていた陸地が崩れ落ち、島のように見えていたのだろうな」

「沈んだ遺跡に関連してそう? 解毒薬作りには関係ないけど、沈んだ遺跡がなにか気になってるんだ」

「少し待っていろ」


 近くの部屋に入り、テーブルに持ってきたファイルや紙束を並べ見ていき、なにかしらの欲しい情報が載っているか調べていく。

 十五分ほど読みふけったバグズノイドが顔を上げる。


「少しはわかったぞ。沈んだ遺跡は海上都市だ。破壊地震の影響から逃れられないかと海上や地底や空に都市を作ったと聞いたことがある。沈んだということは無駄だったのだろうが」

「空? 都市一つを空に浮かべた?」


 裕次郎はすごいな前々文明と驚きを素直に表す。脳裏には有名アニメの城が浮かんでいる。超高度からビーム発射しないだろうなと少しだけ不安が湧いた。


「ああ、消費エネルギーや必要な設備が多いので、一つしか作れなかったそうだ」

「今も浮いてるのかな?」

「浮いているのかもしれないよ」


 聞き手に回っていたツアが口を開いた。

 雲の隙間に建物が見えたという話を聞いたことがあるのだ。ツア自身は見たことがないので、信憑性の低い噂だろうと思っていた。


「本当だったんだねぇ、今もそこで暮らしている人がいるんだろうか?」

「ワープ装置が置かれていたはずだ。生きていれば地上と行き来していると思う。それがないということは全滅しているか、ハプニングで装置が使えなくなったかだ」

「無人都市が延々と空にかぁ、一度見てみたい。ああ、でも空を飛べる魔物かドラゴンの巣にでもなってるかもしれない?」

「かもしれんな」


 裕次郎の推測に、その可能性は否定しきれないと水竜は頷いた。


「話を戻そうか、海上都市でなにをしてたのかわかる? ただ人が暮らしてただけ? それだけなら強力な毒があるとは思えないだけど」

「詳しいことはわからないが、都市に送るものに病原菌や毒物がある。毒や病気治療の研究機関も置かれていたのかもしれない。陸地で事故があった時よりも封鎖が楽だろうしな」

「あーそうかも」


 でも沈んだら意味ないなとも思う。

 

「一応遺跡の位置を教えてもらえるか? 調査できるならしたい」

「口で説明するのは難しい、地図ある?」

「ちょっと待ってろ」


 バグズノイドが壁に触るとモニターに世界地図が現れる。

 現在地はこことバグズノイドが指差すと赤い点がともる。


「これは世界の地図なのか?」


 水竜の言葉にバグズノイドは頷いた。が、ただしと付け加える。


「破壊地震が起きる前の地図だ。いろいろと今とは変わっているだろう。沈んだ遺跡や半壊した遺跡の場所を押してくれないか」


 地形が変わっていても世界規模の地図など見れるものではない。裕次郎は単にすごいなと思っているだけだが、ツアなどは信じられないものを見たと大きく驚きを表情に出していた。


「えっと……こういう感じで移動したんだから……こんな感じでいいのかな?」

「それであってると思うが」


 移動したルートを水竜と確認し合い、おおよその位置を割り出した。

 裕次郎がモニターをくるりと指でなぞると、それにそって黒の線が描かれ、遺跡のある位置を囲んだ。


「ああついでに」


 ここら辺に遺跡がないかと裕次郎はレフテンド大陸と思われる大陸の南海上に指を置く。

 

「調査に出した者がいたような気がする」


 壁を触るとモニターにこれまで仲間を派遣した遺跡が地図上に点滅する。その点滅の中に、裕次郎が指差す場所に近いところで光る点があった。地図上では海岸に位置するが、


「あったな。そこは孤島だったはずだ」

「じゃあ、最初はそこにワープ先を設定してもらえる? シュギーを送ってもらいたい。大災害に関することだから問題はないと思う」

「わかった」


 早速作業を開始するため、バグズノイドは部屋を出て行った。

感想脱字指摘ありがとうございます

矛盾修正しました


》中和して無毒化させないと、森や虫や普通の獣や鳥がバタバタと死んであっという間に~

》……野生動植物壊滅のヨ・カ・ンgkbr

正直そこからへん失念してました。これから生き物にとってしばらく辛い時代がきそうです

絶滅はしないという設定なので、そのうち適応した動物とかもでてくるかもですね


》水竜さんは人になったり、竜に戻ったり、忙しいですが衣装はどうなってるんだろう?

水が取り巻いて白いワンピースのようになっている、そんな感じです


》海の民・・・・乙姫みたいな娘もいるのかな~?

いそうですが、会う機会がないと思われます


》平原、森、山などの民と比べると魔物っぽいですね

水中に適応するには体を変化させる必要がありました。動きが鈍いと水棲の魔物の餌にしかなりませんし


》異世界にやってきてハーフエルフのヒロインと冒険の旅を続け、いろんな人たち~

王道物を書いていたつもりはなかったけど、いつのまにか王道になっていたのか!?

箇条書きであらわすとすごいことになりましたね


》後世に「種族も地位も関係ありません、すべての命は変わる事なくかけがえなく~

本人はただセリエに付きまとっていただけなのにね


》化粧品販売は、御婦人達が森に大挙して行軍してくるフラグかと一瞬思ってた

》そろそろ化粧品で女性たちが交渉にきたりして!?

傭兵を雇ってわざわざ国外までくる御婦人たちすごい気合入ってる


》変化の薬で変装

変化の薬はないと設定してますので、自力変装で侵入になりますね


》毒でおかされた都市になら毒に適応した生物いてもおかしくはないんじゃないかね

いそうですね。毒を溜め込んで、濃縮された毒で被害がでるとかありえるかもしれません

そしてそれを食べようとする日本人的チャレンジャーがでてきたり


》怪我が治り戦いたくてうずうずしていますね

次話で手合わせです


》次に事件が起きるとしたら、水竜さんに惚れた竜種の告白とか

火竜種が森にやってきて、ラブコメが始まって、どたばた騒動で、森が滅茶苦茶になるところまで想像した

実際には子供に集中して告白を受け入れそうにないんですが


》セリエさんがユージローの胃袋をつかむことに成功している!

床上手なら完璧ですね


》もともと魚の姿だったんだから、上半身を人の姿に変えて、のほうが良かった~

そうですね、変えておきます


》まさに「魚(ギョッorうおっ)!」

誰か座布団一枚持っていって


》そういうのって話の中に混ぜ込むものではないですかね

おそらく話で書くまでもないと判断したからあとがきに書いたんだと思います、たぶんですが



》今までも追記で裕次郎が毒の『解決』より『原因』に間接的な関わりがあるとは言われてたけど一体どんな原因なんだろう

》裕次郎が存在する故に毒が現れたんでしょうか…?

本編中で明かす気はないので、ネタバレにはならないと思うのですが、要注意


既に書きましたが、この毒はいずれ広がるものでした。その時期を早めたのは裕次郎です

裕次郎がヘプシミンで治癒促進薬を売る⇒それを荷物輸送を担当した者が飲んで回復が早まり、本来よりも荷物が早く届く⇒荷物が早くに集まったことで船の出発も一日早くなる⇒予定が早くなったことで嵐に直撃、船沈没⇒船が落ちた衝撃で脆くなっていた遺跡が少し壊れる⇒毒で満ちていた密閉された部屋にひびが入る⇒海水が部屋に注がる⇒毒交じりの海水がほんの少しずつ海に漏れ出す⇒世界ピンチ

だいたいこんな感じでしょうか。今書いてる部分は書く予定のなかったところなので、後付設定なんですけどね

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