〜伝説のはじまり〜
「はぁ!?」
私–アリエルは、目の前の白い獣と対峙していた。
「ちょっと待って、まだ自己紹介もしてない。私が魔法少女になれるってどういう事なの?」
宙に浮いた白い獣が口を開いた。
「そんなに慌てないでくれ、アリエルくん。それから、ぼくの名前はウラノ。よろしくね」
よろしくね、じゃねーよ。あとなんで私の名前知ってんだこの獣、じゃなくてウラノ。
あと思ったより話が通じそうで安心した。
「えーっと、私の名前は知ってると思うけどアリエル。好きな食べ物はリンゴアメ。よろしく」
ウラノがニコッと微笑んだ。
「それでは早速説明に入るんだけど、君たちは選ばれし者、魔法少女なんだ。君たちには世界を救ってもらわないといけないんだよ。」
いきなり責任重っ!世界を救うとか命懸けすぎるし、凡人の私にできるわけないし。
「大丈夫!!お金の心配なら無用だ。魔物を倒すたびに、国から手当がでる。君たちには、魔王を倒してもらわないといけないのだから。」
あまりにも的外れすぎる。ん?ていうか……
「魔王ってさ、本当にいるの?」
魔王、それは噂程度に囁かれている存在。何かあると魔物のせいにしたり、天災なんて起きたら魔王の怒りを買ったに違いない、なんていったりする。
要は誰も信じていないけど存在してるとされてる者って感じかなー。なのに何言ってんだウラノ。
「いるよ。絶対に。それは君たちもこの外に出ればわかる話さ。」
「外の世界に出れるの!?」
ウラノが笑みを浮かべながら頷く。…嵌められた。
この国では、30歳になるまで街の外に出ることができない。私はずっと外に出るのを待ち侘びていた。
私は冒険者になりたいのだ。……親と友人はこぞって反対するけれど。
ええい、もうこうなったら詐欺だろうが命懸けだろうがなんでもいい!!冒険ライフ満喫するしかない!!
「わかった。他の仲間はどこ?さすがに一人じゃないよね?」
その瞬間、体が光に覆われた。
「お返事ありがとう。」
見えないが、確かにウラノの声が聞こえた。
ウラノが中心に立っている。瞬間移動したようだ。
で、私の向かいと左右にいるのが同じチームのメンバーってことか?
「で、この子が最後の一人?」
「よろしくね!!あたしはレオ!!」
「へえー面白くなってきたねー」
3人が同時に喋った。これはまあ、かなり全員クセが強そうだな、、
こんにちは!るるるるるるあです。これからなるべく高頻度で作品を出したいと思っています!!