お屋敷メイドのお茶会(第2回)
9人のお茶会 構成:
普普普普茶庭具いい
# お屋敷メイドのお茶会 - 第2回リプレイ
## プロローグ
窓の外では小鳥のさえずりが聞こえ、春の陽光がレースのカーテン越しに差し込むグランドバーチ伯爵家のお屋敷。ご主人様である伯爵夫妻が慈善パーティーのために出かけたこの日、メイドたちは再び特別なお茶会を開くことになりました。
「前回のゲームは楽しかったですね!今日も『お屋敷メイドのお茶会』をしましょう!」エマがテーブルに新しいカードを並べながら言いました。
リビングサロンには前回と同じ9人のメイドたちが集まってきました。前回の経験から、皆の目には警戒心と期待が入り混じっています。
エマ(ゲームマスター)は前回の勝者であるいたずらメイド陣営に敬意を表しつつも、「今日はどうなるかしら?」と微笑みました。
## プレイヤー紹介
**エマ**(GM):メイド長。今回も公平なゲームの進行役です。
**アリス**:おっとりとした性格の新人メイド。前回すぐにマール茶を飲まされました。
**ベアトリス**:几帳面で真面目な性格の書斎担当メイド。前回は最後まで生き残りました。
**クララ**:明るく活発な庭担当メイド。前回はいたずらメイドでした。
**ダイアナ**:冷静沈着な執事見習い。前回は誤って追放されてしまいました。
**エレナ**:優雅で上品な応接間担当メイド。前回は最後のいたずらメイドでした。
**フローラ**:無口だが観察力の高い図書室担当メイド。前回は茶承でした。
**グレイス**:陽気で社交的なキッチン担当メイド。前回は罠にかかりました。
**ヘレン**:物静かで謎めいた雰囲気を持つ洗濯担当メイド。前回は庭師でした。
**アイリス**:聡明で頭の回転が速い寝室担当メイド。前回はいたずらメイドでした。
## ゲーム開始
エマはカードをよくシャッフルし、各メイドに1枚ずつ配りました。
「それでは、各自自分の役割を確認してください。そして...目を閉じてください」
メイドたちは一斉に目を閉じます。
「いたずらメイドの方は、目を開けてお互いを確認してください」
少しの間があり、再び静寂が訪れました。
「では、全員目を開けてください。ゲームを始めましょう!」
ゲームが始まるとすぐ、ダイアナが手を挙げました。
「私は庭師です。みなさん、必要なときは守りますので、遠慮なく言ってください」
アリスが驚いた表情で言います。「え、もう庭師さんが名乗り出るんですか?」
ダイアナは冷静に答えます。「はい。早めに明かした方が、皆さんも安心できると思いまして」
ベアトリスが疑わしげに眉をひそめます。「少し早すぎるような...」
クララが微笑みます。「でも、正直に言ってくれるのは信頼できますよね!」
## 第1ターン
エマはエレガントな紅茶缶を複数テーブルに並べ、様々な茶こしも用意しました。
「第1ターン、お茶を準備する方はどなたですか?」
グレイスが元気に手を挙げました。「私がやります!おいしいお茶を入れますよ♪」
グレイスは丁寧に茶葉を選び、茶こしを手に取ります。
ヘレンが静かに尋ねます。「その茶こしは...?」
グレイスは明るく答えます。「普通の茶こしですよ〜。前回みたいな騙しはしませんからね!」
グレイスはお茶を入れ、まずアイリスに差し出しました。
アイリスはお茶をゆっくりと飲み、「美味しいです」と微笑みました。
次にグレイスはフローラにお茶を差し出します。
フローラもお茶を飲み、無表情のまま頷きました。
最後にクララにお茶を差し出します。
クララがお茶を飲むと、突然咳き込み始めました。
「こ、これは...!マール茶!?」
エマが告げます。「クララさん、キッチンへどうぞ」
クララは驚いた様子で席を立ちます。「まさか初日にやられるなんて...気をつけてね、みんな!」
エレナが優雅に言います。「グレイスさん、その茶こしは本当に普通のものだったのかしら?」
グレイスは困惑した表情で答えます。「もちろんです!普通の茶こしを使いました!」
ベアトリスが厳しい視線を送ります。「でも、クララさんだけがマール茶の反応を示しました。何か説明できますか?」
## 投票タイム
エマが宣言します。「それでは、議論の時間です」
アリス:「グレイスさんが怪しいです。クララさんだけがマール茶を飲んだということは...」
グレイス:「でも、私は普通の茶こしを使ったんです!誰か確認してくれませんか?」
ダイアナ:「私は庭師ですが、道具屋の方がこの場合は役立つでしょう」
ヘレン:「道具屋のスキルを使います」と静かに宣言しました。
エマはヘレンに「結果は○です」と告げました。
ヘレン:「グレイスさんが使った茶こしは普通のものでした」
フローラが口を開きます。「ということは...クララさんのカップにだけ何か仕掛けがあったのでしょうか」
アイリス:「それか、クララさんのカップにだけ別の茶葉を入れたとか...」
エレナ:「もっと単純に、グレイスさんがいたずらメイドで、クララさんのカップにだけマール茶を入れたのかもしれませんね」
ベアトリス:「でも、茶こしは普通だったと確認されました...」
アリス:「待って!もしかして、マール茶は茶葉自体がそうだったのでは?」
投票の結果、グレイスに票が集まりました。
エマ:「グレイスさん、弁明はありますか?」
グレイス:「私は本当に普通のメイドです!何か仕掛けがあったのだと思います!」
再投票の結果も変わらず、グレイスはキッチンへと向かうことになりました。
「まだゲーム開始したばかりなのに...」とグレイスは肩を落としながら部屋を出ました。
## 第2ターン
エマ:「では、第2ターン。今度はどなたがお茶を準備されますか?」
エレナが優雅に手を挙げました。「今度は私がやらせていただきますわ」
エレナは丁寧に茶葉を選び、茶こしを手に取ります。
アイリスがじっと見つめます。「エレナさん、その茶こしは?」
エレナは微笑みます。「もちろん、普通の茶こしですわ」
エレナはお茶を入れ、まずダイアナに差し出しました。
ダイアナはお茶を慎重に一口飲み、「問題ありません」と言いました。
次にアイリスにお茶を差し出します。
アイリスもお茶を飲み、「美味しいです」と言いました。
最後にベアトリスにお茶を差し出そうとしたとき、フローラが静かに口を開きました。
フローラ:「茶承のスキルを使います」
エマはフローラに「結果は右です」と告げました。
フローラ:「わたしの右側...つまり、アイリスさんかエレナさんですね」
アイリスが驚いた表情を見せます。「私?でも、私は普通のメイドですよ!」
ベアトリスがお茶を受け取りながら言います。「エレナさん、このお茶こしに何か仕掛けはありますか?」
エレナは優雅に微笑みます。「もちろんありませんわ。どうぞ安心してお飲みください」
ベアトリスは慎重にお茶を飲みましたが、特に問題はありませんでした。
ヘレン:「道具屋のスキルを使います」
エマはヘレンに「結果は○です」と告げました。
ヘレン:「エレナさんの茶こしも普通のものでした」
アリス:「でも、フローラさんの茶承スキルが右側を指しています...」
ダイアナ:「私は庭師として、フローラさんを守ります」と宣言しました。
## 投票タイム
エマ:「議論の時間です」
アリス:「フローラさんの茶承スキルによると、アイリスさんかエレナさんがいたずらメイドということになります」
ベアトリス:「でも、両方とも普通のお茶を飲んでいましたね...」
ヘレン:「何か別の手段でいたずらをしているのかもしれません」
フローラ:「私はアイリスさんが怪しいと思います。前回もいたずらメイドでしたし...」
アイリス:「それは不公平です!前回のことは関係ありません。今回は私は普通のメイドですよ」
エレナ:「でも、茶承のスキルは嘘をつきません。アイリスさんかわたしということになりますね」
ダイアナ:「エレナさんも前回いたずらメイドでしたよね...」
エレナ:「まあ、それも不公平な意見ではありませんか?」
投票の結果、アイリスとエレナに票が分かれました。
エマ:「再投票をお願いします」
アリス:「私はアイリスさんに投票します。何となく直感ですが...」
ベアトリス:「私はエレナさんです。前回の経験から」
ダイアナ:「アイリスさんに投票します」
フローラ:「アイリスさんに投票します」
ヘレン:「エレナさんに投票します」
アイリス:「エレナさんに投票します」
エレナ:「アイリスさんに投票します」
エマ:「投票の結果、アイリスさんが最多票です。キッチンへどうぞ」
アイリスは悔しそうな表情で立ち上がります。「残念です...私は本当に普通のメイドだったのに」
そう言って、アイリスはキッチンへと向かいました。
## 第3ターン
残ったのはアリス、ベアトリス、ダイアナ、エレナ、フローラ、ヘレンの6人です。
エマ:「第3ターン、お茶を準備する方は?」
アリスが手を挙げました。「私がやらせていただきます」
アリスは丁寧に茶葉を選び、茶こしを手に取ります。
ベアトリス:「アリスさん、その茶こしは?」
アリス:「普通の茶こしです。みなさん安心してください」
アリスはお茶を入れ、まずヘレンに差し出しました。
ヘレンはお茶を一口飲み、「美味しいです」と静かに言いました。
次にフローラにお茶を差し出します。
フローラもお茶を飲み、「問題ありません」と言いました。
最後にダイアナにお茶を差し出そうとしたとき、ベアトリスが口を開きました。
ベアトリス:「道具屋のスキルを使います」
エマはベアトリスに「結果は○です」と告げました。
ベアトリス:「アリスさんの茶こしは普通のものでした」
ダイアナはお茶を受け取り、一口飲むと突然顔が赤くなりました。
「これは...マール茶!?」
エマ:「ダイアナさん、キッチンへどうぞ」
ダイアナは驚いた表情で立ち上がります。「どうして...茶こしは普通だったはずなのに...」
アリスが動揺します。「私、普通の茶こしを使ったのに...!」
エレナが口を開きます。「もしかして、アリスさんはカップにマール茶を塗っておいたのかもしれませんね」
フローラ:「でも、なぜダイアナさんだけ...?」
## 投票タイム
エマ:「議論の時間です」
ベアトリス:「アリスさんが使った茶こしは普通でした。でも、ダイアナさんだけがマール茶の反応を示しました」
ヘレン:「これはカップに何か仕掛けがあったとしか考えられません」
エレナ:「そうですね。アリスさんが怪しいです」
フローラ:「でも、ダイアナさんが先に庭師だと名乗り出たのは不自然でした。いたずらメイドが庭師を騙っていたのかもしれません」
アリス:「いいえ!私は本当に普通のお茶を入れただけです!」
ベアトリス:「では説明してください。なぜダイアナさんだけがマール茶の反応を示したのか」
アリス:「わ、わかりません...」
投票の結果、アリスに票が集まりました。
エマ:「アリスさん、キッチンへどうぞ」
アリスは混乱した表情で立ち上がります。「私は本当に普通のメイドなんです...何が起きたのかわからない...」
## 第4ターン
残ったのはベアトリス、エレナ、フローラ、ヘレンの4人です。
エマ:「第4ターン、お茶を準備する方は?」
ベアトリスが手を挙げました。「私がやります」
ベアトリスは慎重に茶葉を選び、茶こしを手に取ります。
エレナ:「ベアトリスさん、その茶こしは?」
ベアトリス:「普通の茶こしです」
ヘレン:「道具屋のスキルを使います」
エマはヘレンに「結果は●です」と告げました。
ヘレン:「ベアトリスさん、その茶こしは特殊なものです!」
ベアトリスは驚いたふりをします。「え?でも私は...」
フローラ:「茶承のスキルを使います」
エマはフローラに「結果は左です」と告げました。
フローラ:「わたしの左側...つまり、エレナさんですね」
エレナは冷静に答えます。「左側と言っても、複数人いますから、必ずしも私とは限りませんわ」
ベアトリスはお茶を入れ始めますが、ヘレンが制止します。
ヘレン:「その特殊な茶こしで入れたお茶は飲めません。キッチンに行くことになります」
ベアトリス:「...わかりました。正直に言います。私はいたずらメイドです」
エマ:「ベアトリスさん、キッチンへどうぞ」
ベアトリスはため息をつきながら立ち上がります。「見破られましたか...でも、もう一人のいたずらメイドはまだ残っていますよ」
## 最終投票
エマ:「最終投票の時間です。残ったのはエレナさん、フローラさん、ヘレンさんの3人ですね」
フローラ:「茶承のスキルによれば、わたしの左側...つまりエレナさんがいたずらメイドです」
エレナ:「でも左側にはヘレンさんもいますわ」
ヘレン:「私は道具屋です。そのことは証明されましたよね?」
エレナ:「でも、それがただの騙りだったとしたら?」
フローラ:「エレナさんは前回もいたずらメイドでしたね...」
投票の結果、エレナに票が集まりました。
エマ:「エレナさん、キッチンへどうぞ」
エレナは優雅に立ち上がります。「見事でした。私がいたずらメイドです」
## エピローグ
キッチンに集まった全員が再び集まりました。
エマ:「今回の勝者は...普通のメイド陣営です!おめでとうございます!」
フローラとヘレンが喜び、握手を交わします。
グレイス:「わたし、初日に追放されて何がなんだか...」
クララ:「私も早々に退場してしまったわ」
ダイアナ:「私は最初から庭師だと名乗り出ましたが、実はいたずらメイドでした」
アリス:「だから私のお茶でダイアナさんだけマール茶の反応が...!」
ベアトリス:「その通り。ダイアナと私がいたずらメイド組でした。庭師を騙るという作戦は、まんまと成功したわね」
エレナ:「でも最後は見破られてしまいました。フローラさんの茶承スキルが優秀だったわ」
アイリス:「私、無実なのに追放されちゃいました...」
フローラ:「申し訳ありません。でも結果的には良かったですね」
ヘレン:「協力できて良かったです」
エマはにこやかに告げました。「皆さん、素晴らしいゲームでした。さて、今度こそ本物のお茶会を始めましょう。マール茶ではない、本物の美味しい紅茶をどうぞ」
9人のメイドたちは楽しく笑いながら、美味しいお茶とケーキを囲み、和やかなひとときを過ごすのでした。
春の陽光が差し込むグランドバーチ伯爵家のお屋敷では、主人不在の貴重な時間を、メイドたちが心ゆくまで楽しんでいました。
今回はいたずらメイドの一人が庭師を騙り(庭師のふりをすること。人狼で言う、占い師騙りや霊能騙りの類)、ゲームを混乱させています。