僕は体を重ねながら
僕は体を重ねながら、アマネの下半身に右手を伸ばす。
その右手が抑えられて、動かせなくなる。
無理やり伸ばせば、秘所に届く。でも、罪悪感がおへその凹みを通り過ぎ、さらにその先を何度も指先でなぞったまま、そこから先に進めることができない。
でも、拒絶されている訳ではないらしい。腰が時々くねっているのだ。
僕は名残惜しいけど、右手を一端アマネから離した。そして、アマネの手の拘束が緩んだところで、僕はアマネの真っ白い太ももの内側に手を置いたのだ。
この行為はさすがにアマネをびっくりさせたみたいだ。体を丸めるように両太ももをピタリと引っ付けようとして、僕の右手はしっかり挟まれた。
でも、その拘束はご褒美にしかならない。僕は挟まれたまま、右手を上下に動かして柔らかい内ももを堪能した。
アマネの息はますます荒くなっていく。その声とは逆に右手の拘束は緩んで僕は冷たいシルクのような肌触りの肌を足の付け根付近をさわさわと往復する。
でも、そこから先は結界に阻まれ、聖域のように進めない。
何を血迷ったのか聖域に入れるのは僕の息子だけだと信じてしまった。
僕は太ももにおいた手を手首の先まで押し込んで、そのまま股を押し広げ、自分の腰を割って入れた。
そこから、僕はよく覚えていない。
どこに入れるのか分からなくて、竿を右往左往させた挙句……。
ここか?! ぐっと、腰を入れた。
「痛い!! 無理!! 抜いて!!」
アマネが眉間にしわを寄せて、必死になって訴えているのだ。
それは、僕も一緒だった。
締め付けられた息子は絞首刑の気分だ。痛くて、そこから先に進めない。
ちっとも気持ちよくない。僕はそれ以上の侵攻を断念した。
それでも、シーツには血が付いていた。僕の行為は最低の結末を迎えた。
「ごめん……」
「ううん、謝らないで……。でも、今日はもう無理かな……」
アマネは、恥ずかしそうにタオルケットに潜り込んでしまった。
そして、モソモソ動いていたけど、タオルケットから手だけを出していった。
「水着を……」
ああっ、水着を脱がしてそのまま投げ捨てたのは僕か?! 僕は慌てて水着を集めるとアマネの手に握らせた。
ビキニ姿でアマネはタオルケットから出てきた。
そして、ベッドの下に落ちていたパーカーとホットパンツを履くと、何事もなかったように僕の方をまっすぐに見たのだ。
「初めては痛いって聞いていたけど、こんなに痛いなんて……。死ぬかと思ったけど、私の我慢が足らないだけかな?」
「いや、僕も痛かったんだ……。だから、悪いのは僕かもしれない」
それを僕に聞くか? 仕方ないから僕も自分の状況を口にした。
でも、僕の言葉には反応せず、一人納得したように頷いた。
「レン君、今日はもう帰るね。家まで送ってもらっていい?」
「ああっ、うん。送っていくよ」
家まで送ってと頼まれたのは初めてだ。どうしたのか思っていると、部屋を出たアマネの後を追うと、ラセン階段を内またでフラフラしながら降りていく。
「危ない!!」
僕が後ろから腕を取ると、びくっとして振り返った。
「なんか挟まっているみたいで、歩きにくいの……」
「大丈夫なの?」
「うん。すぐ慣れると思う。親にバレるとヤバいしね」
なるほど、だから、家まで送っていくのか? でも、慣れてからの方が良いんじゃないか?
僕の考えを読んだように言葉を繋ぐ。
「大丈夫、私が帰ったところで、親はリビングから出てこないから、私もすぐに二階の自分の部屋に入っちゃうから」
そんな会話をしながら、バイクのとこまでやって来たが、バイクにまたがった突端、会話が途切れてしまった。
そして、いつものように僕の腰に手を回し、背中に密着してきた。ただ、来た時のような甘えた雰囲気はなく、義務的な冷たさを感じて人形に抱き付かれた気がして、ただ早く、アマネの家について欲しいと願い、スロットを吹かしたのだ。
◇ ◇ ◇