燃える絵
夏月春彦が夏月家へ帰ってきて数日が経った。
彼がアルバイトをしている海埜探偵事務所への挨拶やその直後に頼まれた依頼などで直彦も隆も2,3日は忙しく動き回っていた。
允華と晟と加奈子は初日に春彦と挨拶をするとその後は通常通りの作業に取り組んでいた。
そんな8月4日の帰りに允華は直彦に声を掛けられた。
午前中に春彦の親友で一緒に九州の高校へ通っている松野宮伽羅の両親の挨拶が終わって、彼らが帰宅した後の話である。
直彦は三人が作業する部屋の戸を開けると
「允華君、急で悪いが春彦と隆と三人で明日白露の家に行くので伝えておいてくれ」
と言ってきたのだ。
允華は驚いて
「え!?」
と言うと
「あの、俺は」
と聞いた。
直彦は允華を見つめ
「允華君の午前中の予定は?」
大丈夫か?
と聞いた。
允華は頷くと
「と言うか、今の俺の予定はここで卒論と連載の打ち合わせだけです」
と応えた。
直彦は頷くと
「そうか」
と言うと先を行きかけて足を止めて見ている加奈子と晟を見ると
「悪い、二人とも」
明日は昼からでも良いか?
と聞いた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。
 




