推理作家への挑戦状 結界編
晟はそれに
「え!?二人とも分かったのかよ」
と驚いた。
「允華も?」
隆と歳三と加奈子は允華を見た。
允華は頷くと
「多分ね」
と言い
「手紙の人は俺が東京在住だって知っているんだと思う」
だから
「近郊の問題しか出さないと俺は思ってる」
遠い時は明確なヒントがあると思うんだ
「それから考えても手紙の人自体も東京在住かも知れない」
と告げた。
それに全員が允華を見た。
允華は紙を指差し
「この天の守り無きは天の守りがないんじゃなくて…天守が無いんだと思う」
つまり且つて天守を立て直そうとして中断しその後立つことが無かった
「江戸城の台座だと思うんだ」
と告げた。
歳三は「なるほど」と頷いた。
「この人物は江戸城が好きだな」
…。
…。
直彦は冷静に
「確かに」
前は直接だったが江戸城出てたな
と答えた。
允華もさっぱり
「ですね」
と答えた。
晟と隆と加奈子は「「「そこ突っ込むところ?」」」と同時に思った。
允華は気を取り直すと
「それで後の去りし神獣二体ですよね」
と呟いた。
晟は腕を組むと
「神獣ってことはグリフォンとかああいうのだろ?」
ユニコーンとか
と告げた。
加奈子は笑って
「晟君はゲームだよね」
と告げた。
直彦も笑いながら
「いいんじゃないのか?」
と告げた。
「まあ、似たようなものだ」
それに加奈子と隆と歳三は直彦を見た。
允華は頷いて
「でも俺もそこは詳しくなくて」
と言い、携帯を手にすると
「前に東京の結界とか都市伝説とかありましたよね」
とぼやいた。
「これか」
允華はそう言って検索結果を全員に見せた。
江戸城を中心にした江戸の結界である。
隆はそれを見て
「北東に神田、南に増上、北が…寛永に南西が日枝か」
と呟いた。
「それで?」
それが神獣とどういう関係なんだ?
允華は頷いて
「それぞれの方向には四神がいて…えーと、古墳でも描かれていますよね」
東が青龍に西の白虎
「北の玄武に南の朱雀」
それだと思います
と告げた。
晟は考えながら
「つまり、神田は青龍で増上は朱雀で寛永は玄武に日枝は白虎か」
と呟いた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




