妄執の果て
允華は頷いて
『コンティニューロール:証拠が残っていないので可能性となりますが奥さんが栽培している赤い百合のような花は有名な毒花で球根は山芋に似てアルカロイド系の毒性を含んでいます。致死量を食べると三時間から6時間くらいの間に発症して死亡します。症状は発熱、嘔吐、下痢、背中の痛みなどです』
と打った。
『コンティニューロール:奥さんの妙子さんが前日に山芋の薫物をし、翌日の朝に残り物にその球根を混ぜて食べさせた可能性はあります』
…今となっては可能性の問題ですが…
日和は目を見開き写真を見つめた。
確かに庭の片隅に赤い百合のような花が映っている。
「これがその毒花なのか?」
と呟いた。
日和はそれに
『雨:確かにそうかもしれないが写真を調べ、花についても専門家について調べてもらいこの事件を調べ直す手掛かりにする』
『雨:今回も手掛かりをありがとう。またよろノシ』
と告げた。
允華はふぅと息を吐き出すと
『コンティニューロール:こちらこそ、またよろですノシ』
と打ち込んだ。
そして、二人ともログアウトした。
推理タイムの終了であった。
数日後、天村日和は一軒の家に姿を見せていた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




