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コンティニュー・ロール  作者: 如月いさみ


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34/126

運命の出会い

晟は加奈子を一人にしておけずに家へと連れて帰った。

両親も妹の美和子も驚いたものの話をすると心配してあれこれと世話を焼いてくれた。


加奈子は美和子の部屋で眠り彼女に

「良いお兄さんね」

明るくて優しくて

と微笑んで告げた。


美和子は「そうかなぁ」と思ったものの笑顔を見せて

「きっと加奈子さんだからかも」

と告げた。


そして、彼女は彼女の彼氏である赤阪貴美に一応連絡しておいたのである。


直彦が意識を取り戻したのは事件から三日後のことであった。

允華は兄の元と東雲夕弦と末枯野剛士と津村家の隆と清道と太陽とで安堵の息を吐き出した。


直彦は懸命に号泣するのを堪えながら涙をポロポロと落とす太陽を見ると優しく頭を撫でた。

「ごめんな、太陽」

心配かけたな

と父親の顔で慰めていた。


義父の清道も太陽を優しく支えながら安堵の息を吐き出していた。


直彦はそれに小さく笑みを向けて、周囲にいる全員を見ると

「本当に心配かけて悪かった」

と言い

「本当にすまない」

と告げた。


そして懐かしそうに愛おしそうに

「清美が、手を引いて戻してくれた」

と告げた。


允華はその表情に息を飲みこんだ。


赤阪瑠貴から連絡を受けた神守勇もちょうど姿を見せており

「直彦さん、気が付いて良かったです」

と泣きながら告げた。


直彦は彼女を見ると

「春彦の事は」

と聞いた。


知っているのか。

知らないのか。


勇は強い瞳で

「聞きました…昼からの便で行こうと思ってます」

と告げた。


直彦は頷いて允華を見ると

「…允華君、急ですまないが…彼女と共に行ってくれないか?」

と告げた。


允華はハッとすると驚いて

「え?」

と声を零した。


直彦は笑みを浮かべると

「無理だったら…断ってくれて構わない」

出来れば行ってほしいが

と告げた。


允華は首を振るとはっきり

「行きます」

と答え

「それで、何をしてくれば良いんですか?」

と聞いた。


直彦は少し息苦しそうにしながらも

「実は」

と告げた。


允華は静かに頷くと

「分かりました」

と答え

「帰ってきたらまた先生の元に通いますから、それまでに身体を治しておいてください」

と告げて、見舞いに来た夕矢や晟たちと入れ替わるように神守勇と共に九州へと飛び立った。


その入れ違いの時に晟から

「実はさ、当分インできないと思って雨さんに連絡しておいたんだけど良かったかな?」

と言われ、允華は「その方が助かる」と答えた。


晟は鞄にタブレットを入れていたのだが

「わかった、だったらタブレットは俺が持っておくな」

と告げた。


允華は頷くと

「ああ、頼む」

一ヵ月くらいしたら戻るから

と告げた。


島津家から直彦のボディーガードを指示された肇はそれを直彦から聞き、堂山へと連絡を入れた。

堂山は引き続き直彦のボディーガードをするように指示をすると更紗と春馬へ連絡を入れた。


允華と勇は羽田から12時20分の飛行機に乗り福岡へと向かった。

その機内の席で一人の女性と出会うのである。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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