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コンティニュー・ロール  作者: 如月いさみ


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119/126

推理作家に挑戦状 USBメモリ編

允華は直彦を見て

「…俺の素性を…」

と呟いた。


加奈子は「とりあえず、事情聴取の前にUSB確認しないとですね、先生」と言い晟の手を掴むと

「不正逮捕されなくて良かったわ」

と笑顔を見せた。


晟は照れながら

「ああ、ん」

と答えた。


それに允華も直彦も隆も笑みを浮かべた。

マンションで留守番を押し付けられていた歳三は彼らが帰って来ると安堵の息を吐き出した。


マンションへ戻るとUSBメモリをパソコンに差して中を見た。

そこには東京都内の代議士の利権汚職の実態とその事に関する二重帳簿の写真が保存されていたのである。


隆はパソコンの画面を見つめ

「…佐々木重一郎か…確か息子に地盤を渡したいと言っていたな」

と小さな声で呟き

「允華君と晟君は事情聴取の時にそのUSBメモリを警察に提出してくれ」

直彦

「悪いが後でそれのコピーを俺にくれ」

と囁きかけた。


直彦はちらりと歳三を一瞥し、隆に小さく頷いた。


歳三は挑戦状のハガキを見ながらハァと息を吐き出すと

「しかし、この挑戦状の人物はどういう経緯で事件の情報を集めてくるんでしょうかねぇ」

とぼやいた。


直彦はそれに

「確かにそうだな」

と言い

「…そこもまた小説になりそうな話だな」

と告げた。


それに歳三は目を輝かせると

「先生!次はミステリーと社会問題を取り上げた現代小説ですか!」

お待ちしております

と告げた。


…。

…。


直彦は冷静に

「俺が書くとは言ってない」

と返した。


隆はメモを取りながら

「じゃあ、俺が」

と言いかけた横から加奈子が

「あ、私が纏めます」

允華君、頑張って

と突っ込みを入れた。


允華は冷静に

「俺も言ってないです」

と返した。


晟は笑って

「允華も先生に似て来たなぁ」

アハハハと笑い声をあげた。


直彦も允華も小さく笑いつつ、それでも、この挑戦状を送ってきた人物に対して深い興味を抱くのであった。


これから季節はゆっくりと夏から初秋へと向かい始めるのである。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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