夜中に1人で雪だるまをつくっていたら、後ろから女性警官に呼び止められたのだが
「 」・・・男性(主人公)
『 』・・・女性(警官)
年末、夜遅くに仕事が終わり、外に出ると雪が積もっていた。
雪か。
思えば、今年は色々と忙しく大変だった。
子どもの頃はあんなに遊んでたのにな。
そうだ。
周りの雪をかき集めて、それを丸く固めていく。
「よーし、そこの積もってる雪を固めれば、」
そうまとめていると
『あのー、』
うしろから声が聞こえる。
『あのー、なんでしょう、雪だるまを勝手につくるの、やめてもらっていいですか。』
「え?」
振り返るとパトロール中なのか女性警官が立っていた。
『ここ、公道なんですよ〜』
「ああ、そうですか。」
『色々とお聞きしてよろしいですか。』
職務質問が始まった。
『職業は?』
「会社員です。社畜ですが」
『社畜と。』
『年齢は?』
「27です。」
『なるほど、27歳社畜の男性が公道でゆきだるまをつくっていたと』
『動機は?』
「え。べつに、良いじゃないですか!僕が雪だるま作ったって!仕事終わりで何もすることがなかったんですよ!」
社畜のさけびである。
『そうですか。実は私も、この夜中のパトロール6連勤で。。。
はぁ〜(ため息)みなさん大変ですよね。』
そりゃ、大変だ。
お疲れのようだから、気分転換が必要だ。
「じゃ、雪だるま、一緒に作りません?」
『え?』
「せっかくなんで」
(少し考える様子をみせたあとで)
『そうですね。ちょうどさっき、しばらく休憩に入って良いよって連絡もらったので』
こうしてふたりで、しばらくゆきだるまをつくることにした。
≪雪だるまつくーろ〜♪≫
雪だるまがくれた、つかの間の休息だった。
※この話はフィクションです。