初勝利の宴を求めて
氷が凍る。
火が燃える。
風が吹く。
氷が風を切る。
火が氷を溶かす。
風が火を燃え上がらせる。
空間はそれを悟るかのように消えて現れる。
それを繰り返す。
「「「はぁ、はぁ、はぁ、……。」」」
「どうして……?あいつ、全く衰えないの……?結構長い時間戦ってるのに……!」
「3人がかりでもダメなのかよ……!くそっ!!」
「俺、魔切れるかも……。どーしよ?!」
俺たちは弱音を吐き出す。
「もう終わりか?つまらん奴らだな?」
なんだよあの言い方。
イライラする。
あんなやつを倒せない自分にも。
「無策ではダメだろう。あいつ、攻撃力も高いが守りも高い。」
「そうだな。心臓を砕こうとするとすぐに避けられたり防がれたりしてしまう。」
「スピードと威力。このふたつが必要。当たり前の事だけどいまさっきは出来てなかった。」
そう。仲間に当たらないようにと考えてしまうと遅くなる。
多分それは無意識に。
「祈祷、私たち2人であいつを弱らせよう。インターバルを私たちの味方にするの。ソルトはあいつの移動先が分かるみたいだし。」
「わかった。そんでソルトが決めるんだな!ソルトの風の魔は威力もスピードもあるし!」
「そこまで期待されても……。わかった。必ず決める。」
「作戦立て終わったぁ?面白くなりそ?せっかく待ってあげたんだから楽しませてよねぇ?けけっ!」
「祈祷、いくよ!」
「ああ!カエラ!」
《氷鎖》
「ほう?こんなもの意味ないがな!」
「祈祷!右斜め上だ!」
《炎神業火》
「そんなもん避けてやらぁ!」
「私がいるのを忘れてるんじゃない?」
氷の剣でダウトの腕を斬る。
「けけっこのくらいどうってことねえわ!」
ダウトはうでを再生させる。
そして空間を移動した。
黒いモヤに目線を向ける。
「そこね!」
《氷鎖》
カエラの鎖がダウトを捕える。
「これで終わりだ。」
《風雅・轟》
ダウトの心臓をとらえた。
しかし、砕くことが出来ない。
「ふん!その程度か!」
「くそっ!!!ここでお前を倒さなければならないんだぁ!!!」
その時、ソルトは何かを覚醒させた。
ダウト笑みを浮かべる。
「うおーーーーー!!」
ダウトの心臓にヒビが入る。
そしてそのまま砕け散った。
俺はその場に倒れ込んだ。
急激に魔を使用したからだろう。
「ソルト!!!」
「大丈夫か?」
「ああ、大丈夫だ。」
「しっかしお前すげぇよ!」
「あ、ありがとう。」
ダウトを見てみると消滅しようとしていた。
「……」 何かを言っているが聞き取れなかった。
そして、そのまま消滅した。
「とりあえず、また上の方へ進もう。」
「それはいいけど、本当に大丈夫なの?」
「まあ、なんとか。」
2人に心配されながらも俺達は上へと向かった。
◇◇◇
「ガチャ」
俺は屋上の扉を開けた。
夕陽がまぶしい。
屋上から見下ろせば主導者など他の敵がどこにいるか見えると思ったからだ。
「なんか、いなさそうだな。」
「もののけの気配はあまり感じない。」
「終わったのか?」
「どうだろうか。」
その時、
『おおおーーーーいい!!!』
遠くから人々の声が聞こえた。
屋上にいる俺たちの姿が見えたのだろう。
『もののけらが退散して行ったぞ!!』
「だとよ!」
「んじゃ終わったんだな!!」
「良かった!!」
俺達は気が抜けたようにそう安心した。
そしてそのまま倒れ込んだ。
The補足&裏話
彼らの見た目と服装について。
いいように触れてなかったので!
〈ソルト〉
平凡な髪型。茶髪。
意外とイケメン設定です。
闇を抱えてる感じです。
兵服(仮)を着ています。
〈祈祷〉
前髪が少し上がってる感じです。(語彙力がありません。)黒髪。
イケメンではないかな……?
緑色の袴?を着ています。
〈カエラ〉
前髪M字のツインテール。白髪で、毛先につれ水色がかる。
色白で美人。
目元はキリッとしてる。
兵服(仮)を着ています。
イメージと同じでしたか?
というか伝わったでしょうか……?
語彙力が無いもので……。すみません。
皆さんのイメージに任せます!
無視してくださって構いません。
とりあえず自分のイメージはこうです!ってことです!
次回も頑張ります!