戦いの宴を
今月もやっと書けました!
《殺風・連撃》
「これで行ける。さあ早く!」
「ありがとうございます!!」
《この世での役目を終え神の導きにより天へ昇華せよ》
「ひぃぃ!!詠唱長いからめっちゃもののけ来るんですけどぉ!?!?来ないでぇー!!!」
氷で作った剣でもののけを心臓を残して切り裂く。
「貴方たちがここに襲撃に来た理由はなに?教えないのならば今すぐ心臓を突く。」
「知らねぇな。そんなもん。」
「それじゃぁ遠慮なく。」
「これでみんな避難できるだろう……。」
「ソルトォ〜!!!」
「祈祷、無事だったか!」
「あぁ。一応……。」
「ソルト、祈祷。無事だったのね。」
そう言いながらカエラが駆け寄ってきた。
「ああ。」
「2人ともどうだった?目的や首謀者の居場所わかったか?俺は分からなかった。ごめん。」
「謝るなよ……。俺も分からなかった。」
「私も……。」
有力な情報は得られなかった。
「どいつもこいつも!「「知らない」」しか言わない!なんでだよ!」
「ちょっと祈祷。大きな声出さないでよ。頭がキンキンする。」
「あっ……ごめん……。」
祈祷が言うと正直いって大変さが分からないが本当に困った。
目的地が、分からなければ対処することが出来ない。
「首謀者の居所も掴めないしなぁ。」
「あっそうだ。とりあえず上に行きまくるのは?上から見てそうだし?」
「まぁ上にいる可能性はなくはないけど。」
「だろ?賭けだよ!いってみよーぜ?」
「ここにいてもうじゃうじゃともののけが来るだけだし、私は行ってみてもいいと思う。」
「わかった。」
また僕らは走り出した。
◇◇◇
「あいつらですか?ボスが狙ってるのは………。へぇ〜。けけっ。んじゃいたぶってやりますか……。」
◇◇◇
《氷晶石の檻》
《炎神業火》
《殺風・連撃》
カエラがもののけ達を氷で拘束している間に祈祷と俺が攻撃をする。
「はぁはぁ……なあ?上に行くほど何となくもののけ強くなってる気がする?俺はそう思うんだけど。」
「俺も思う。なんか悔しいけど。あんな安易な考え方で正解っぽい道に進めるとか。」
「ふへっ?褒めてもなんも出ないよ?」
「祈祷、ソルトはあんたのことほめてない。」
「え。」
「もののけが来るぞ!」
《氷晶石の檻》
毎度の如く拘束する。
バギーん!!!!!
「えっ、」
もののけはカエラの拘束魔法を打ち破った。
「なんだぁ?この氷。涼しかったなぁ?」
「嘘でしょ……!」
「カエラ、もう一度拘束できるか?」
「多分無理。時間稼ぎは出来てもすぐに破壊されると思う。」
「何この俺を置いて話してんだ?けけっ」
「えっ?」
バコーン
カエラが後ろへ吹き飛んだ。
「ぐはっ!!!!」
ピエロのようなもののけは、一瞬で俺たちに近づいてカエラを攻撃した。
溝打ちへの一蹴を。
「どうもぉ!ダウト様の登場でぇす!けけっ!」
気持ちの悪い声でそう名乗る。
「ダウト?そんなのどうでもいいだろ。大人しく除霊されてろよ。」
「せっかく自己紹介したのにぃ。まあいいや、殺すんだし。」
少しの風が立つ。
「ふごぉ!!!」
「祈祷!」
祈祷は腹に思い切りグーパンをくらった。
それも後ろに吹き飛んで壁を壊すくらいの勢いのを。
衝撃で祈祷は気絶してしまった。
「お前もくらえ。」
「くっ!」
避けながら魔法で風を起こしてダウトと名乗るやつを吹き飛ばす。
「少しは面白いことしてくれんじゃん。けけっ」
「何が面白いんだ!お前らがここを襲撃した理由はなんだ!」
「あん?簡単なことじゃねえか。ここを潰せば新しくおれらの敵が出てくることが無くなるからな。そんだけじゃねえか。」
「そうか……。」
簡単なこと。
そう言われればそうだ。
ここを潰せば敵が養成されなくなる。
そんなこと誰だって考える。
だが、俺は気になるのだ。
なぜこのことをもののけ達は皆揃って「知らない。」としか言わなかったのだろうか。
言っても言わなくても損はない。
まあもちろん得もないが。
「他に理由があるんじゃないのか?その理由は簡単すぎる。」
「あぁ?他に理由だ?そんなもんねぇよ。あとは暴れたかったとかそういうのだけだと思うぜ?俺様の事信用出来ねぇようだなぁ?」
「仲間を傷つける奴を信用できるかよ。」
「俺様の仲間を傷つけたお前が言うなよ。けけっ。」
「駒……。」
こいつはここで倒しておかなければいけない。
だが、
「旋風・mふがぁ!!!」
距離をとっても一瞬で追いつかれる。
いや追いつかれている訳では無い。
あいつは空間を移動している。
だから、何処に来るのかが分からない。
見極めろ……!
「ちゃんとこっち見ろ。」
「ゔ!」
攻撃を当てれない!
「おめぇらよえーんだよ!」
連続でグーパンをされる。
風をおこして避けたりもするがそれでも当たる。
先が見えない。
「はあああああああ!!!」
カエラの声がした。
氷の剣がダウトの二の腕を掠る。
「避けられた!」
悔しそうに言う。
掠ったと言ったもののダウトは多めに出血をした。
その間に距離を置く。
「ソルト、あいつ移動で3秒前後のインターバルがある。」
「本当か?」
「多分。少し間が空いていることに違和感を覚えて。気絶してるフリして数えてた。中々復活しなくてごめんなさい。」
「ああ。いいよ。」
今度は2人でダウトに突っ込む。
《風雅・轟》
カエラは剣で攻撃をする。
「けけっ。2人になったところで結局弱ぇーんだよ!」
カエラのすぐ横で黒いもやが見えた。
「カエラ!」
「えっ?」
黒いもやに向かって思いっきり風を起こす。
「ぐあっ!」
ダウトが黒いもやがしたところから出てきた。
「ありがとうソルト。でもなんでわかったの?」
「黒いもやがあって……。カエラは見えなかったのか?」
「黒いもや?そんなものは見えなかったけど……。」見えていない?
見てなかっただけだろう。
しかし、カエラは人一倍変化に敏感である。
少し違和感を覚える。
「また黒いもやが。」
《風狂・捩》
風を捩らせた攻撃をす。
「ぐっ……。」
今度は確実に命中した。
「けけっ俺が移動する先がみえるのかぁ?面白いことになってきたなぁ!」
「……」
面白くないと言いたかったが面倒くさそうなのでやめておいた。
「カエラ、本当に黒いもやが見えないのか?」
「えぇ……。全く。」
見えてるのは俺だけ……!?
そこもすごく気になるところではあるがしかし、
「祈祷!早く起きろ!」
祈祷がずっと気絶している。
「いつまで怯えて寝てふりしてるのよ。」
起きろと言いながらダウトと戦う。
移動先が見えるとはいえ見ていなかったら分からない。
元々おされていたしカエラがきて移動先がわかったところで少し体勢が良くなっただけであった。
おされているのは変わらない。
「こっちがおすようにならないと。」
そのためにも祈祷がいないと困るんだ。
「おきろ!!!!!」
《土神岩石》
ダウトに向かって岩が出てくる。
ダウトは上へと飛ばされた。
「祈祷!!!」
「声が聴こえたから……!」
届いたことにとても嬉しかった。
3人が揃った。
今ならきっとダウトを倒せるだろう。
いや絶対倒せる。
「ここからが本番だ!!」
「殺れるもんならやってみろ!!!けけっ!」
あいつの笑い声が響き渡った。
The補足&裏話
《》で、囲んであるのは彼らの必殺技です。名前は本人たちが決めています。
(祈祷の《》だけは元があります。)