3/3
エピローグ
昴は開き直って生活保護で生活を始めた。酒とギャンブルに保護費の大半を叩いていた。その分、食事は貧しいものとなっていた。だが、昴はそれで満足していた。不満は全てパチスロと日本酒にぶつけた。昼間はパチスロをやって時間を潰し、夜は日本酒をちびちび飲んだ。昴はパチスロだけで月に4万円近く使うようになった。
ギャンブルと酒に全ての鬱憤と欲望を託した。それでも不満が晴れない時は、反原発デモに参加して鬱憤を晴らした。将来が展望できない自分への不満を反原発運動で晴らすのであった。反原発デモには生活で困窮する人々が多く参加しているため、昴も共感が抱きやすく、一体感を味わえたのだ。
日本酒を飲み、パチスロをやり、気が向いたら反原発デモを行う。そんな毎日を送っていた。反原発デモに参加することで「社会貢献する」という願望と歪んだ正義感をみたしていたのだった。昴はそれで幸せだと思う事にした。
赤井昴「『発達障害と僕』完!」