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孑孑の水桶金魚買いに行き
平成二十一年四月
駄作ゆえに、解説を必要とする。
ボウフラが浮き沈みしている……そうだ金魚を買ってきて喰わせてしまおう。
それだけの事である。
翌朝、書き留めた句を見て改めて驚いた。
思い付いたことを五七五にしただけの句であるが、物凄く不気味で吐き気すら感じる。
最近の時勢に似た、超短絡思考も垣間見られる。
しかし、この駄作は唾棄すべからず……と思った。
昨夜は悪い酒を呑んだようだ。イヤな酔っ払い方をした。
深層心理の奥深く、こんなホロコースト的な感覚が横たわっていたのかも知れない。
ボウフラを滅茶苦茶に喰らった後の金魚はどうなるのだろう? 腹がハチ切れる? 喰い尽したのちは餓死なのか?
なにやらマネーゲームに踊った投資バンクに似てないかい?