前編
その日は、街はネズミの大暴走だった。
「ふはははは!
人間共の食糧を食い尽くしてくれる!」
ミュータンの将軍ネズは、上機嫌だった。
なにしろ、相手にしたら一撃で殺されそうな、パワードレンジャーや背後を取られるとやばそうなシノビンジャーは非番だという不確定情報を得ていたからだ。
そのときだった!
猫を思わせる五人の少女が現れたのは!
「みんなのご飯を食い荒らそうなんて、ゆるさない!」
「そう・・・
例え、会長がゆるしても・・・」
「あまつさえ、この不衛生なネズミさんたちで、病気をばら撒く気でしょ!?」
「そんな悪い人たちは・・・」
「そんな悪い人たちは・・・」
「「「「「猫に変っておしおきよ!」」」」」
掛け声と共に、五人は赤、黒、青、黄、白の猫耳尻尾付きコスチュームのひらひらした戦士に変る。
「ええい!
いまいましい小娘共め!
いけ!
カピバラ怪人!」
「ぶもーッ!」
いきなり、ニメートルほどのカピバラが襲い掛かってきた。
「にゃーッ!」
ばりッ!
リーダー・レッド・アビの爪攻撃でひるむカピバラ。
「いくわよ!」
五人全てが、どこからともなく出したステッキを構える。
「「「「「ニャンニャンストリーム!」」」」」
ちゅどーん!
カピバラ怪人は、粉みじんに吹き飛ぶ。
「くくく・・・
この程度で済むかな?」
ネズ将軍は、ニヤリと笑った。