第92話 殲滅戦
勇者達が送還されたが帝国軍は未だ動けずにいた。恐らく勇者達が送還された事が理解出来ず混乱しているのだろう。
「エミリア!照明弾!」
ダークエルフのエミリアがファイアランスの魔法を空高く打ち上げた。
「「「うぉーーー!!」」」
それにはっとしたのか帝国軍が唸り声を上げて突撃して来る。
だが、もう遅い………
ヒュ〜
空高くから飛来物が十数発。スクランブルより発射されたミサイルだ。
ドガーン!
ドガーン!
ドガーン!
「ギャー!」
「な、なんだー!」
「うぐっ!」
「お、俺の腕が…腕がぁー!」
ミサイルは容赦なく帝国軍を焼き尽くす。
「………トールさん」
「あんまり見るなよカナデ」
カナデにはキツイよな。俺だってキツイ。だが、やらねばやられる。それが戦争なんだ。
「マリー!大砲準備!」
マリーに号令をかけ、10台のレールガンを準備させる。
「放て!」
ツドーン!
ツドーン!!
ツドーン!!!
帝国軍を消しとばす。
「次弾装填!酒造班!食品加工班!家電班!鍛治班!逃れた敵兵の殲滅に向かえ!薬品班!大規模魔法で足止め!」
そこからも殲滅戦は続いていく。薬品班が魔法で帝国軍の進行ルートを限定し、酒造班、鍛治班が右翼に、食品加工班、家電班が左翼に散った敵兵を相手取る。中央は農業班がレールガンで消し飛ばしていた。
「衣料班は負傷者の手当てに回れ!」
衣料班が医療班。ダジャレじゃないぞ?
暫くすると中央を三人の漆黒の人物が突破して来た!驚きだ。
「やっと出番かの?」
「ん?我等の相手か?」
「やっと暴れられるぜ!」
「ヒトミ、オルム、ソン!古の勇者を侮るな!一対一じゃなくていい!ヒトミにはアテナとリリス、オルムにはシルヴァ、ソンにはクーロンが援護に当たれ!」
「「「はい!」」」
遂に古の勇者が出て来た。ここは神獣達に任せる他ないが、確実に倒す為に複数であたる。
「危ないです!」
ガキン!
「キャッ」
俺に向かって放たれた矢をモチが体を張って止めた!
「も、モチ!」
すぐさまモチから矢を抜く。
「キュア!回復を!」
「はい!」
「だ、大丈夫です……そ、それより」
モチが目を向けた方向には新たな古の勇者がいた。ロスディアが仕留めた奴と合わせれば5人目……帝国は随分と本気らしい。
ざっ
「ここは通しませんよ?」
「俺だってやれるっすよ!」
「私も勇者なのよ!」
「私は場違いじゃないかな?」
古の勇者の前にイリム、ヒビキ、カナデ、ミッシェルが立ち塞がる。
「お前ら無理するな!」
モチの回復を待って万全で挑むんだ。
「相手が待ってくれませんよ?」
イリムと古の勇者が霞んで行く………
次の瞬間!
ガキン!
一瞬で激突する両者がいた。古の勇者は分かるけどイリムもその領域に達していたのか⁉︎
流石は獣王の娘って事か?いやいや納得しちゃダメだな。
かくして、古の勇者との戦闘が始まった。




