第75話 ダンジョンオープンするよ
「トール!ついに出来たか!」
「はい、お陰様でオープンする事が出来ました」
「よし!早速使わせて貰うぞ!おい!」
レオさんが声をかけると兵士達が数名入ってきた。
「レオさん。くれぐれも無茶はさせないで下さいね」
「分かってる。俺もダンジョンが初めてな訳じゃないから大丈夫だ」
「なんかレオさんも入るみたいに聞こえますが………」
国王みずから入るとかやめて欲しいんだが……
「は?今更だろ?俺が入らず誰が入るんだ」
うわー。久々に国王っぽくないレオさんが出たー。まぁそうだよな、こう言う人だよレオさんは。
「はぁ……転移魔道具はしっかり装備して下さいね。あと、赤いスカーフした魔物は従魔なので攻撃しないで下さい。むしろ危険な時は頼って下さい」
「あぁ分かった!」
本当に分かってるのかこの人は?
「ってか、新しい従魔もいるので紹介しておきたいのですが………」
「戻ってからだな!」
ですよね……そう言うと思ったよ。
「……神獣三体なんですが」
「……………戻ってから「そっちが先でしょう国王様!」サイアス……やっぱりダメか?」
サイアスと呼ばれた人物を見る。そこには宰相さんがいた。一年経つけど初めてな名前を知ったよ。
「神獣ですよ!神獣!しかも三体!公表しなくてもちゃんと国で把握しなくてはいけません!」
「分かったから怒鳴らんでくれ……」
宰相さん、相変わらず苦労してるなぁ。
「リリアーナ皇女を極秘で匿うとかスクランブル事象はとんでもないんですから頼みますよ…」
あれ?俺にも飛び火した?なんかすみません。
「あはははは。イリム、ソン達呼んでくれるか?」
笑って誤魔化そう。近くにいたイリムにソン達の呼び出しを頼む。
少しするとソン、モチ、オルムにヒトミとシルヴァもきた。皆んな人化状態だ。ソンとオルムは本来の姿だと店の中に入れないからな。
「人化してますが、斉天大聖のソン、白兎神のモチ、ヨルムンガンドのオルムです」
「神獣殿方、私はこの国で国王を務めますレオパルドと申します」
レオさんが挨拶するとソン達が軽く改まるなと気さくに返していた。
「十二神獣が四体揃うとは……」
「十二神獣?」
「なんだ知らないのか?神獣は全部で十二種族いると言われているんだ。ハーメルン、牛魔王、天虎、白兎神、倶利伽羅、ヨルムンガンド、スレイプニル、バフォメット、斉天大聖、ガルーダ、フェンリル、ベヒモスの12体だな」
んーと、十二支か?
バフォメットは羊じゃなくて山羊じゃね?
フェンリルも犬じゃなくて狼だし、ハーメルンって笛吹きだよ?ネズミはいないの?ベヒモスいるんだからリヴァイアサンやジスは?ってベヒモスは猪?
そしてなにより………
「黒猫神は?」
「いや、聞いた事ないな……」
…………まだ発見されてないだけで神獣はまだいるんじゃないだろうか?
「神獣の御三方は分かったが、そちらは?」
レオさんがシルヴァとヒトミを見る。
あー人化してから紹介してないや。ってかヒトミの事教えてなかったな。
「銀髪の女性はシルヴァが人化した姿ですよ。黒い方はヒトミといいます。ブラックが進化した黒猫神と言い……神獣です」
「な………んだと?」
んーまぁ驚くよね。
「古来より伝わる神獣は12種のはず……」
「知らんのも無理はない。現在黒猫神にいたってるのは妾しかおらんだろうからな」
「ん?そうなのか?それじゃヒトミは新種だったのか?」
いや、それなら種族名の名付けを任されるはずだよな?
「いや、違うはずじゃ。種族名があるからの。妾も詳しくは知らぬ」
だよなー。地球でも未だに新種が発見される事があるんだ。この世界の文明で全種族を把握するなんて無理だろう。ただでさえダンジョンで頻繁に進化するしな。ブラックが黒猫に紛れていたように黒猫神もそうだったのかも知れない。
「じゃーもういいよな?」
レオさんがウズウズしている。
「はい。では、彼方で受付お願いします」




