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おい異世界!商売舐めるなよ!  作者: クロアリ
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第66話 はてさて


情報の共有化を終えた。じゃあ次を話そう。


まずは、問題の確認だ。


ゴメス、リリアーナ皇女の今後。


ゴメス、リリアーナ皇女がいなくなった事により帝国がどうでるか。


これはあまり心配していない。何故かは後で話そう。


漆黒の人物の対応。


こっちは死活問題だ。ヒトミと殴り合えるってマジ勘弁して下さい。また、今回1人だったが、こう言う人物が1人しかいないと断定するのは軽率だろう。


多くはいないと思いたいが……


あとはカナデか。



「カナデはウチで働くだろ?」


「勿論!」



うむ、問題なかったな。



「じゃーゴメス、リリアーナ皇女はどうする?」


「宜しければ、しばらくお世話になりたいと思います」


「もともと匿う約束だったからな。問題ない。ただ、従業員には魔族が多い……ってかほぼ魔族だな。帝国ってだけで変な目で見られるかも知れないか、コミニュケーションはとって貰わないと困るな。特にゴメスは元暗部組と仲良くな」


「あぁ元々我々は魔族には偏見はない。あの時のあのような手段を用いた事を詫びに行くよ」


「あと、俺のいた世界には働かざる者食うべからずって諺がある。皇女様方にも働いてもらうからそのつもりでな。最初はまぁ色々見てやりたい事が出来たら進言してくれ。期限はそうだな…一週間ってとこか」


「畏まりました。置いていただけるのであればそれくらいは当然ですね」


「姫様⁉︎」


「なにか?」


「い、いえ、姫様が決めたのであれば従います」



うむ、忠臣だなゴメスは。



「給料もしっかり払うからな」


「良いのですか?」


「それは俺の自己満足だから気にしないでくれ」



働いたら対価をもらう。当たり前の方程式を崩す事はしたくない。



「次は漆黒の人物だな」


「奴は妾が仕留める。獲物に逃げられるなど生まれて初めてじゃ」


「うん、まぁ戦闘力的にはヒトミかシルヴァにお願いするしかないんだけど……問題は、そいつは本当に1人しかいないのか?ってとこだな」


「トール様はヒトミ様と正面から渡り合える化け物が複数いるとお考えですか?」



リリアーナ皇女が疑問を投げかける。



「そうだな……多くはないと思いたいが、複数人いるだろう………」


「マジすか先輩?」


「あぁ……多分な。アレは過去の勇者なんじゃないかな?」


「「「え?」」」



一斉に首を傾げる。



「そんなに可笑しな推論か?」


「だって過去の勇者ならそうとうな年だぞトール殿」



リリスが話す。



「私が知ってる限りだとヒビキの前は確か50年ほど前だったはず……」


「知ってる限りだろ?召喚に必要なのが王族の血液、しかも小瓶一つぶんだけ。戦力強化を目論むなら影で行なっていても不思議じゃない」


「しかし、同じ人物が召喚を行う事は出来ないのです。だから姉様がヒビキ様を召喚したので今回は私が……」



そんな縛りもあったのか…



「だが、進化して長命種になっていたらどうだ?エルフ並みに長生きなら500年は生きるだろ?」



実際、ヒビキも進化してるしありえるよな?



「まさか……」


「秘密裏に召喚していたなら帝国兵から逃げるように去っていったのにも説明がつく、帝国の闇を表に出す訳にはいかないからな。役目を終えた勇者を洗脳したり、秘密裏に召喚を行なっていたとすれば、その数は結構いるんじゃないか?特に進化し長命種になった奴らは強いだろうからヒトミと殴り合えるのも分かる」


「なるほど…勇者か…魔王供と喧嘩して喜んでるようなガキどもに妾は舐められたと言う訳か……」



ヒトミからドス黒い気が立ち込める。


怖いんですけど……



「まぁ落ち着けヒトミ。なんの証拠もない推論だ。ただ、推論があたってたとしたらヒトミとシルヴァだけじゃ人数が足りない」


「ガキどもなど妾1匹で十分じゃ!」


「そう言うな。万が一があったら悲しいだろう。だから戦力強化は必須だな」


「…………仕方ないのぅ」



王族が毎回兄弟が3人いて、全員が勇者を召喚していたとしよう。一番長い勇者で300年前と仮定した場合、20年で3人づつ増える。だと総勢15人。が、そこから表の勇者や、死んでしまった勇者、進化出来なかった勇者など引けばせいぜい多くても6〜8人くらいだとは思うんだ。………無理あるかな?



「まぁ何にせよ、今回の件で表立って帝国が攻めてくる事はないだろうし、過去の勇者だって秘匿したいだろうから、そうそう使う事もないだろう」


「なんでっすか先輩」


「リリアーナ皇女は公式には死んだ事にされている。だから攻める理由にする事は出来ない。また、罪人のゴメスを追うにしたって戦争までして行う事じゃない。罪人の死より兵士が死ぬほうが損害がデカイからな」


「なるほどっす」


「さらに言えば、迂闊にウチに攻め込めば死んだはずのリリアーナ皇女が何故⁉︎みたいな感じになるので、表からは絶対に来ない。くるなら漆黒の人物だが、そいつらが今まで帝都以外じゃあまり目立った行動してないみたいだから、まぁ不確定だが暫く大丈夫だろう」


「漆黒の人物が帝都以外で暗躍してないと何故言い切れる?」


「まぁ推測でしかないけどな。帝都以外で圧倒的不利な状態から逆転勝利を収めた戦の記録がないんだよ。有利な状態で秘匿すべき戦力を使うと思えないし帝都防衛以外では使ってないんじゃないかなってな。確信はない!」


「じゃー僕たち出来るのは通常営業と戦力強化だね」



アテナが喋る。



「この状態で通常営業って言葉がでるのか……」



ゴメスは驚愕している。



「いつ、いかなる状況においてもお客様にご迷惑をかけないのもウチの矜持だ」



もう、俺の矜持とは言わない。俺の意思は皆んなの意思だ。俺は曲がらないよう気をつけよう。



「流石です。私、感動しました!」


「やっぱり松本さんは異世界でも松本さんだー」


「カナデ、こっちではトールか店長と呼んでくれ。なんか暫く苗字で呼ばれなかったから慣れない」


「分かったートールさんって呼ばせてもらうね」



さぁて、明日の営業に備えて今日は寝ますか!

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