第60話 妖美な猫耳様
「おぉ名付けで人化しおったか」
俺の腕の中で妖美な猫耳様が言った。
進化したのか?ボンキュボンなナイスバディな黒髪金眼猫耳にスマートな黒い猫の尻尾がセクシーだ。ちょっと肩が出ているが黒い和服に赤い帯をしている。クーロンもそうだけど人化した時の服って何で出来てるんだ?
「ニャって語尾にならないんだな」
「猫獣人達もならぬであろう?付けても良いがあざとくないか?」
それもそうだ。
「ヒトミ……でいいんだよな?」
「そうじゃ。眷属になってやるから、さっきのソーセージを寄越すのじゃ」
なかなか上からの物言いだ。まぁ猫っぽいか。
「ヒビキ、まだあるか?」
空気になりかけてるヒビキに声をかける。
「あ、あるっす!」
ヒビキからソーセージを受け取るヒトミ。顔がニヤニヤしている。
「これじゃ、これ!過去の勇者が作ったソーセージ、今は失伝していてまさかまた食べれるとは、ありがたいのじゃ」
嬉しそうにソーセージを頬張るヒトミ。
ってか……
「そろそろ降りないか?」
「美女を抱けるのじゃから役得であろう?」
「いやまぁ悪くないけど、俺は出来れば猫の時の方がいいな」
「つれないのぅ」
しょんぼりした顔をした後、何かを思いついたのかニヤニヤし………俺に口づけをしてきた!
「人族は異性に好意を持ったら口づけをするのだろう?」
いやまぁ間違っちゃいないが……
ビュン!
風が吹いた。室内なのに風が吹いた。
吹いた後あたりを見渡すとイリムがいた。
「不穏な気配を感じましたので………其の方はどちら様でしょうか」
イリムから凄まじいプレッシャーを感じる。なんか浮気が見つかった気分だ。イリムさん束縛しないみたいな宣言してませんでしたか?
「其の方からは何か嫌な気がします」
心読まれた!もしかして、また進化してるんじゃないか?イヴに確認するが、まだ進化はしていないようだ。
「うるさいのぅ降りればいいのだろ?」
やっと俺の腕から降りたヒトミにシルヴァが吠える。
「ウォン!」
「うるさいのぅ。そんなんじゃからお主は名付けがあっても人化出来んガキなんじゃ。あとで鍛えてやる」
「ク、クゥーン」
「し、シルヴァの旦那が………」
「ヒトミ…何歳なんだ?」
「女性に歳を聴くのは失礼じゃぞ?」
う〜ん。気になる。
「まぁいいや、ヒトミ、改めて自己紹介してくれ」
「わかったのじゃ。妾はヒトミ、種族はブラック………じゃったが今は分からんな」
「Sランクって進化するもんなのか?」
「人族が勝手に決めたカテゴライズなどあてにならんじゃろ?」
「そういうもんか?」
イヴで確認する。
ヒトミ
種族:黒猫神
Sランク神獣。運気と生と死を司る神に近しい獣。敵対者には恐怖を、崇める者には繁栄をもたらす。人化可能。半不老。
うお!神獣ってか最早神の領域じゃないのか?生と死ってシシガ○さまか?猫だけど。
「種族は黒猫神だそうだ。神獣になってるな」
内容を伝えてやる。
「流石妾じゃな」
最初から神獣だったシルヴァが人化しないでヒトミが人化出来るの意味がよく分からない。ってかシルヴァでさえビビってるし、魔獣と神獣も所詮人が決めたカテゴライズって事か?
「ヒトミは普段猫の姿で店内を自由にしていて構わない。いるだけで防犯になるからな」
「わかったのじゃ。……ちょっとその前に……」
ヒトミが再度俺に近づいてくる。
「主様、お主、何かに憑かれておるぞ?」
「へ?」
ヒトミが拳を俺の肩の後ろへと突き出す。そして、途端に身体が軽くなった気がした。
「身体が……軽くなった?」
「ふむ、生き霊と言うか呪いと言うか、変なのに憑かれておったのじゃ」
何それ怖い。いや聞けば普通にアンデットな魔物もいるし、魔法で呪いとかも出来るからこの世界じゃ普通なのかも知れないんだが。
しかし、そんなのに憑かれる覚えが………まさか⁉︎
「イヴ!ゴメスに繋げて!」
「畏まりましたマスター」
ゴメスには連絡用にダミーコアを渡している。お忘れかも知れないがイヴはスマホの形をしている。もちろんダミーコアもスマホの形だ。そう、電話が出来る。
え?電波?知らないな。魔力か雷魔法が代用してるんだろう多分。俺に魔力の質を調べる能力はない。気にしなかったからイヴに聞いたこともない。
『なんだ突然。勘付かれたらどうする』
ゴメスが電話に出た。
「俺の眷属が俺に憑いていた呪いのような物を倒した!恐らく帝国の誰かがはなったものだろう。もしかすると全て筒抜けかも知れん!だから……逃げろ!」
俺はゴメスに叫ぶ……
『………手遅れかも知れん。囲まれた』
呪い擬きが倒されたから術者が気づいて行動したのだろう。
『あと少しだったんだがな………』
「ゴメス!」
『姫は地下牢から入れる隠し部屋だ。救助したらハグレ勇者と帝都を脱出する手筈になっていた……』
「諦めるなゴメス!」
『姫を……皇女様を……頼む……ツーツーツー…ブチっ』
「ゴメスーー!!」
通話は途絶えた。
「イヴ!てん「行かせませんよ!」」
帝都付近に転移しようとした俺をイリムが抱きつき止めた。
この回で前作、今日も神々の遊戯に付き合いますの文字数をこえました。
いや、本当に前作と違って読者様にご支持を頂きありがたい話です。
こんな話の流れになっておりますが、基本的にはまったり行きたいのです。何故ならバトル描写は苦手、経略を考える頭もございませんので。
それよりは商売の個人的在り方を説いた方が書けるんですよね。
作中にもありましたが、個人的価値観ですので深く考えず「こう言う考え方もある」程度にお考えください。
今後もよろしくお願いいたします。
評価、感想、誤字脱字ご指摘お待ちしております。




