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おい異世界!商売舐めるなよ!  作者: クロアリ
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第53話 ゴメスの生き様


「ゴメスを見に行こうか」



気になる事があるのでゴメスの元へ向かおうとする。



「トール様!まだ安静にしていて下さい」


「しかし、彼奴を連れてくる訳にもいかないだろう?」



ウチの牢獄は魔力を奪い取り中の人間を無力化する。牢獄から出ればダンジョンの魔素を逆に吸い通常よりも若干早く回復してしまうそうだ。魔力を奪う魔道具なんて作ってないし、行くしかないだろう。



「トール殿、これを飲め」



リリスから赤い液体の入った小瓶を受け取る。



「これは?」


「増血剤だ。多少マシになるだろう」



ウチでは作っていなかったはずだ。わざわざ作ってくれたのだろう。ありがたい。



「ありがとうリリス」


「は、早く回復して貰わねば困るからな」



顔を赧らめ照れ隠しをする。相変わらずツンデレだ。有り難く増血剤を飲み干す。鉄分の味がした。


俺は立ち上がり、イリムとヒビキを連れてゴメスがいる牢獄に向かう。リリスとアテナはそれぞれ戻って行った。


部屋から出ると暗部組が整列していた。お前らちょっと怖いんだけど…


代表してウォッカが口を開く。



「店長!この度は大変ご迷惑をおかけしました!」


「「「ご迷惑お掛けしました‼︎」」」


「今後も我々は店長の手となり足となりこの命尽きるまでお仕えする所存であります!」


「「「所存であります‼︎」」」


「つきましては、今後も店長のご加護を受け賜りたく存じます!」


「「「存じます‼︎」」」


「いやいやいや、そんな命かけるとかしなくていいから、もっと気楽でいいから!ってか存じますって掛け声変じゃないか⁉︎」


「しかし…我々は二度も救って頂きました!店長は我々にとって神に近い存在です!」


「そんな気張ると疲れるぞ。もっと気楽に仕事を楽しめ。ところで…皆んなの名前、本名?」


「本名ですが…何かありましたでしょうか?改名しますか?」


「いやいいよ。気にしないでくれ」



コードネームじゃなくて良かった。


俺たちはその場を後にする。

牢獄に着くとヘレンが先に来ていた。周りにはミッシェル達もいる。ド○が三体だと黒い○連星に見えてしまうのは不謹慎だろうか?



「ゴメス……皇帝は何をお考えなのだ……」


「裏切ったお前が知る事ではない!」



ヘレンってそっちじゃ裏切り者扱いなのか?いや、ヘレンが残りたいって言った訳だが断定するのは軽率じゃないのか?そう言やヒビキもヘレンが来た時言ってたな。何?帝国じゃ普通なの?



「ふん、今にお前らは帝国の前にひれ伏すのだ!」


「ゴメス……」


「それは俺たちを相手にしても引けを取らない戦力を確保出来たと言う事かな?」


「ダンジョンマスター………」



間を割ってゴメスに語りかける。


不思議だったのだ。何故今更帝国が俺たちに干渉してきたのか。暗部組を使って暗殺を企てるなら直ぐにでも出来たはずだ。


何故しなかったか。それは失敗を恐れたからだ。失敗した時に報復される事を恐れたからだ。


では、今それを実行したと言うことは……



「お前に話す事はない!」


「大方ヒビキの代わりの勇者でも召喚したのだろう。しかも、1人や2人じゃないな……数十人いるんじゃないのか?」


「な、何故それを⁉︎」


「いや、ちょっとは隠そうよ」


「しまっ!おのれ卑怯な!」


「いやいやいや、お前がバカなだけだろ?」



数十人とかは完全に当てずっぽうだったんだけどな……そっかー数十人いるのか〜ヒビキクラスが数十人……やべーな。



「勇者が数十人……」


「俺と同等クラスが数十人……」


「勇者様が数十人……うふふ…」



若干一名別な事想像してるよな?



「ヒビキが旅にでたのが召喚されて半年だったか?だと、今帝国が仕掛けてきたならシルヴァの件が終わって直ぐに勇者召喚をしたのだろう。勇者召喚って何か代償いらないのか?こうもポンポンされちゃたまらないぞ?」


「勇者召喚には王族の血液が必要です。一人当たり小瓶一杯分くらいでよいのですが……数十人となると、血液を差し出した方はもう…第2皇女様だなゴメス」


「あぁ。皇女様は亡くなられた……」


「第2皇女?」


「はい、私やゴメスが仕えていた皇女様です。皇族では珍しく平和主義で寛容な方だったのですが……」


「お前が裏切ったから!」



ゴメスが声を上げる。



「お前が裏切ったから、皇女様は責任を問われ召喚の生贄になったのだ!私は原因になったダンジョンマスターに一矢報いる為、今回の計画に賛同した!」


「………私のせいか」


「じゃ俺のせいでもあるっすね…」


「いやいや、お前らバカじゃないか?」


「バカとはなんだ!俺は必死に」


「必死なんだ?必死に何をやった?皇女とやらは他人に迷惑かけて喜ぶ人だったのか?」


「…………」


「違うんだろ?帝国で尊敬できる人だったのだろう?」


「あぁ………」


「大体守りたいなら何故一緒に逃げなかった?何故守り通そうとしなかった?」


「守ろうとした!……したが皇女様に………」


「貴方が心配です。私の事は構わずご自身を大切にしなさい。とか言われたか?」


「⁉︎」


「当たったみたいだな。で、お前は死ねと言われたら死ぬのか?やってる事はそう言う事だぞ?」


「……俺は死ねる」


「おーっと、ここはファンタジーの世界だったな。騎士道精神大いに結構。だが上司の間違いを指摘し正すのも部下の務めじゃないのか?」


「……………」


「ゴメス、お前は今回は何が何でも第2皇女を守らなければならなかったんだよ。逃げる先なら後から考えれば良かったんだ。ウチに来てたって俺は受け入れたぞ?」


「たらればだ……」


「あぁ。たらればだ。もう戻せない。お前は今後どうするんだ?帝国に戻す事は確定しているが」


「俺は……………」

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