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おい異世界!商売舐めるなよ!  作者: クロアリ
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第51話 後日談


「見慣れた天井だ……」



目がさめると自室で寝ていた。


ガシャン!


何かが落ちる音がした。


音の方を向くとイリムが驚いた顔で立っていた。



「ト、トール………様………」


「おはようイリム、心配かけてしまったかな?」


「トールさまー!」



イリムが泣きながら抱きついてくる。



「心配かけたじゃありませんよ!丸一日寝ていたんですよ!貴方にもしもの事があったら私達はどうすればいいのですか⁉︎もう絶対この様な事はなさらないで下さい!分かりましたか!」


「……はい」



こんなイリムは珍しい。相当心配かけてしまったらしい。しかし、こうしてるとイリムも年相応に見えるな。ウチの初期メンバーとして気丈に振る舞いながらもイリムはまだ20歳前の女の子だ。あれ?俺、10歳以上離れてる娘に手出しちゃった?うわ、もうロリコン否定出来ないじゃん。


それにしても丸一日寝てたか………はっ!



「イリム!店は⁉︎営業は⁉︎」


「ご自身よりもお店ですか……営業出来る状態だと思っていらっしゃるのですか?」



イリムが呆れて言う。そんな事言っても俺の健康状態なんてお客様には関係ない事だ。お客様に申し訳ない。



「ね。先輩はそう言うっていったでしょイリムさん」


「えぇ私もまさかと思いましたが…」



入り口にヒビキが立っていた。



「先輩ならそう言うと思って、通常営業したっすよ。今日は定休日っすから休んでください」


「すまんな。安心した」



だてに付き合い長くはないなヒビキ。


それからヒビキにその後の事を聞いた。


ゴメスは今ウチの地下牢にいるそうだ。だが、後日帝国に引き渡す予定らしい。

元暗部組の奴隷解放の条件として提示したようだ。



「勝手に決めて申し訳ないっす」


「いや、第一優先は従業員の安全だ。むしろ良くやった」


「先輩に褒められるとかレアっす!」



失礼な奴だな。褒める時は褒めるぞ。ただ、俺の想像の域を超えなきゃ褒めないから難しいだけで…いや、それだけ皆んなに期待してるんだよ俺は。


ゴメスはまぁどうでもいい。暗部組の安全が確保できる彼奴の扱いなんてすきにすればいい。そもそも18名の奴隷解放金なんて払えなかったからな。ゴメスを引き渡すだけで解放してもらえるなら願ったり叶ったりだ。


そう言えば俺の傷が塞がってるな。



「傷はキュアに回復魔法で塞いで貰いました。失った血液までは戻りませんので安静にしていて下さい」


「すまんな…後でキュアにも礼を言っておくよ」



今思えば無茶したな。足とか手に障害が残ったら仕事に影響がでるところだった。反省だ。



「トール様はお強くないのですからもっと私達を頼って下さい」


「そっすよ!先輩よりは戦闘力はあるっすよ?」


「申し訳ない」



店の運営と同じ、1人じゃ何も出来ない。助け合って補い合って運営して行くんだ。



「マスター、ロスディア様よりメッセージが届いております。読み上げますか?」



ロスディアから?なんだろう?



「頼むよ」


「では……『ちょっと貴方なに死にかけてるのよ!私が折角注告してあげたのに無駄にする気⁉︎ それはそうと、帰ってから貴方が言ってた事を調べたら、なんと3人が進化してたわ。ただ、新しい進化だったから種族名がないのよ。貴方が促した進化だから種族名は貴方が責任持って決めなさい。詳細や進化した者は今後貴方のダンジョンコア…イヴって言ったかしら?それで確認出来るようにしておいたから宜しくね』以上です」



…………えっと、進化した奴がいるの?


うわー結構あの場を乗り切る為の方便だったんだけどマジで進化してたか〜しかも3人…予想はつくけど………



「イヴ、進化した3人ってイリム、リリス、アテナだよな?」


「はい、間違いありません」


「私が……進化ですか?変わったようには感じませんが…」


「そうなんだ。イヴ、詳細分かるか?」


「はいマスター。表示します」



イヴのディスプレイに詳細が表示される。



イリム

種族名:?

獣人種、銀狼族、上位種。残像を残すほどの速度で動きつつも、埃すら立たない。残像一つ一つが実態と間違うほど精巧さで接客が出来る。あと主人に従順である。



んーなんだこれ?


イリム結構前から出来てなかったかこれ?いやスゲーとは思うけどさ。



「私……以前から進化していた疑いがありますね……」



ですよね。



「種族名決めなきゃな……」



銀狼族の上位種で、物凄く早い上に複数同時行動を取れる。並列思考って事かな?


…………早い=音速?ソニック?並列思考……思いつかない……接客業……狼……ん〜……残像……ダメだ。



無幻銀狼種(ムゲンギンロウシュ)とかじゃダメか?」


「先輩長いっすよ!」


「だよな〜イリムはどう思う?」


「……………」


「イリムさん?」



あれ?怒らせた?



「か……」


「か?」


「カッコイイです!」


「「えーーー‼︎」」


「流石トール様!素敵な種族名です!私は感動いたしました!」


「いや、イリムがいいならいいんだけどさ」


「イリムさんぱねーっす」



そして突然イリムが輝きだした!



「ほえ?」


「い、イリム⁉︎」



光がおさまると一際輝く銀髪になり少し大人びたイリムがいた。



「少し変わりましたでしょうか?」


「銀髪が一際綺麗になったな。尻尾も耳もモフりがいがありそうだ」


「それは良かったです」


「いやいや、もう一回イヴさんに確認してもらいましょうね」



イヴにまた表示してもらう。



イリム

種族名:無幻銀狼種

獣人種、銀狼族、上位種。残像を残すほどの速度で動きつつも、埃すら立たない。残像一つ一つが実態と間違うほど精巧さで接客が出来る。あと主人に従順である。長命種。


種族名が入り、長命種になったようだ。



「やりました!これで長くトール様といられます!」


「あぁ良かった」



まだ更なる進化もあるだろう。希望が見えてきた。


さて、リリスとアテナも見に行こうか。

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