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おい異世界!商売舐めるなよ!  作者: クロアリ
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第48話 ダンジョンの女神


「それで、その神様が私にどの様なご用件でしょうか?」


「立ち話もなんだし、入れてくれないかしら?」



それもそうだと思い、ロスディアを一階バックヤードの応接室へ招く。


行く前にイリムに念のためヒビキとシルヴァを連れて来るよう頼んだ。


で、応接室。正面に女神ロスディアを座らせ、俺の後ろにヒビキ、シルヴァ、それとアテナにリリスがいる。



「粗茶ですが……」


「ありがとう。警戒しなくても今は何もしないわよ」



イリムがお茶を出す。イリムの神様はシルヴァなので神を名乗るロスディアは警戒の対象みたいだ。


しかし………



「今は、と言うと今後は何かすると?」


「貴方次第よ」



ふむ、話を聞かないと何も判断出来ないか……



「では、改めてご用件を……いえ、失礼いたしました。名乗らせておいて私どもが自己紹介をしておりませんでした。私は店主のトールと申します。此方は部下のイリム、リリス、アテナ、ヒビキです。と、従魔のシルヴァです」


「知ってるけどね。わざわざありがとう」


「では、ご用件を」


「えぇ、まず私の説明からするわね。分かってると思うけど、私は混沌を司る神よ」



カオスはギリシャ神話の原初の神。説明だけ見れば宇宙そのものと考えられる。ロキは北欧神話の悪戯の神。男神とされるが、変身出来るので定かでない。悪戯の神とされ北欧神話の問題児、フェンリルの父でもある………



「私がフェンリルを産んだ訳じゃないわよ」


「承知しております」



この世界のフェンリルは名付け勇者が言っただけで単一の存在ではない。まぁ個体数はほぼないらしいが、長生きなので繁殖は困らないらしい。そもそも、魔物は進化するらしいからフェンリルになる者もいるのだろう。



「それなんだけど、進化するのは魔物だけじゃないわよ?」


「それなんだけどと言われましても、私の周りの者に伝わりませんよ?」


「貴方が分かれば私はいいのよ」



ちっ、自由な神め。皆んなには後で説明しよう。



「凄いわね。表情と内面が全然違うわ」


「……話を続けましょう」


「そうね。それでダンジョンは私の管轄なのよ」


「ダンジョンが管轄とは?」


「不思議に思わなかったかしら?ダンジョンは生物と言いながら繁殖能力がないのよ?ではダンジョンコアは何処から生まれるのかしら?」


「………貴方が作っていると?」


「その通りよ。ダンジョンコアは私が作っているの」


「なんの為に?」


「ダンジョンは生物を進化させる為に存在するのよ」


「魔物の進化ですか。………人間も進化すると言うことですか?」


「理解が早くて助かるわ」



先程、進化するのは魔物だけじゃないと言った。って事は人間も進化するのだろう。そもそも人間も猿の獣人と言っても間違ってないと思うし。尻尾はないが。



「ヴルキュリアやワルキューレがそれですかね?」


「大正解〜貴方流石ね。わざわざ召喚した甲斐があったわ」


「ちょっと待ってください⁉︎貴方が私を召喚した?」


「そうよ。私が貴方を召喚して、ダンジョンコアを差し向けたの。スマホと融合したゃったのは予想外だったけどね」


「はぁ〜こっちに来て大分たったけど、やっと自分が何故ここに来たか知りましたよ……」


「楽しかったでしょ?」


「………えぇまぁ……」



不満はある。目が覚めたら森の中とか、グリズリーに追われたとか、説明が何もなかったとか。


だがまぁ、それがあったからイリム達に出会えたし、レオさんと仲良くなったし、ヒビキを回収できてシルヴァと会えた。


過去があったから今がある。俺はそう言う考え方をする。



「貴方……尊敬するわ。私がその扱いされたらキレるわよ」



じゃーするなよ!



「だって普通じゃ楽しくないじゃない。それで予定外な事になっちゃったんだけど」



この混沌の神が!



「しかし、予定外ですか?私がなにかしましたか?」


「本当に表情と内面が全然違うわね。話を戻すわよ。ダンジョンは生物進化を促すの。ダンジョンでは通常よりも成長が早くて進化しやすのよ」


「それがなにか?」


「分からないかしら?生物成長を促すダンジョンがお店なんかしてたら困るのよ。生き物と戦って進化させてくれないと!貴方昨日お祈りに来てたでしょ?信仰されてた神からダンジョンマスターが祈りに来たとか言われて何事かと思ったわよ!今日一日様子を見てたら何やってるの貴方!お店?前代未聞じゃない!私恥をかかせる気⁉︎」


「恥をかかせる気はないのですが……ロスディア様は私に普通のダンジョンをしろと?」


「そうね」


「良いのですか?」


「何がかしら?」


「普通ですよ?」


「ゔっ、、、」


「嫌ですよね。普通」


「……嫌ね」


「いいじゃないですか前代未聞。そちらの方がお好みでしょう?笑いたい奴は笑わせておけば良いのです。そんな奴は大した事出来やしないのですから。それにロスディア様の言う事では戦う人や生き物は進化しますが、戦わない人々は進化しないのではないですか?」


「そうね。それが普通だもの……普通……」


「ダンジョンで接客業務をしたり、物を作る経験の成長は補正されないのですか?」


「⁉︎」


「どうやら分からないようですね?」


「えぇ……今まででそんな事した事ないから…」


「では試してみましょう。私のギフトもあるので効果はイマイチ分からないかも知れませんが……」


「あら?分かるわよ?」


「へ?」


「貴方のギフトは貴方が信頼する人の身体能力、魔力、成長補正のアップよ。信頼の度合いによって最大20倍までひきあげるわ。後ろの3人と1匹はもう最大みたいね」



へ〜ギフトの詳細がやっと分かったよ。眷属強化じゃなくて信頼の証とでも呼ぼうかな?



「俺は最大じゃないんすね……」



落ち込むなヒビキ。補正されてるんだから信頼はしてるよ。



「あはは、勇者もまだまだね」


「煽らないで下さい。補正はされてますから信頼してる証拠でしょ?」


「そうね。肉体関係持った娘や大好きなモフモフと比べちゃ可哀想ね」



いやいや、暴露しないでくれますか?みんな知ってるだろうけど。



「僕最近大人しかったから自信なかったけど、ありがとうご主人様!」



アテナは寒いの苦手なだけだろ?



「話を戻しましょう。で、このままウチで検証しませんか?上手く行けば非戦闘員も進化しますよ?進化も戦闘じゃありませんから未知の種族になるかも知れません」


「面白うそうね。これは普通のダンジョンじゃつまらないわね。貴方に任せるわ」


「ありがとうございます」


「じゃー私は帰るわ。何かあればダンジョンコアでメール頂戴。アドレスは入れてあるから」



神からメールとかアドレスなんて聞くと思わなかった。



「地球って便利でいいわよね〜あら、このお店が頑張れば近いうちに同じ事出来るようになるかしら?期待してるわ」


「ご期待に添えますよう精進いたします」


「あとそうね。貴方のギフトが及ばない従業員に気をつけなさい。それじゃぁね」



そう言い残すとロスディアは輝き消えた。


最後に不穏なセリフ残すな!ってかギフトが及ばないってどう見分ければいいんだ!

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