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おい異世界!商売舐めるなよ!  作者: クロアリ
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第29話 後悔と悔い


その後、レオさんから一般的に食用に用いられる魔物を聞く。


猪の魔物、ワイルドボア。

熊の魔物、グリズリー。

牛の魔物、ワイルドカウ。

鳥の魔物、コカトリス。


鳥だけやたら難易度が高い。レオさん曰く、強いが石化さえ気をつければなんとかなるレベルらしい。

しかし、レオさん自体が国王なのに冒険者Aランクの強さを持っていると聞いた。それ、俺じゃ無理じゃないかな?卵どうしよう?


この世界の冒険者にはランクがあり最低がFで最高がSだ。Sになると単騎で小国と戦争出来るレベルらしい。ご来店は拒否させて頂きたい。


話を戻すが、魔物を家畜にするには力で魔物を制圧するか、魔物からマスターについていきたいと思わなくてはいけないらしい。

そうすると食用肉として魔物を家畜にするのは難しいかもしれない。牛乳と卵は欲しいから狙うは鳥と牛だな。他は家畜と言うかもう一階層作って放牧しよう。拉致って繁殖出来る場所を作ればいいだろう。うん、なんとか見えてきたかな?


そんなんで今は営業終了し、全員で食堂にいる。



「と、言う経緯でウチで勇者を預かる事になった。直ぐに仲良くしろとは言わないが、此奴の行動を見て、評価はしてやってほしい」


「皆様、この度は大変申し訳御座いませんでした。私の犯した罪は到底許されるものでは御座いません。私を罵倒し貶す事で少しでも気が晴れるのであればそうして下さい。誠心誠意、皆様の力となれるよう精進してまいります」



ヒビキが土下座しながら話をする。



「そんな謝罪はいりません。私達は貴方を許さない」


「お前がいなけりゃ父ちゃんは……」


「あんたのせいで村が!」



獣人達が想いをぶちまける。



「みんなやめとけ」



ゲッコーが喋る。



「勇者さんよ。罵倒されれば多少は気が軽くなるんだろうが、楽にはさせないぜ」



大きなミスをした時、責められない方が精神的にこたえるものがあるもんだ。ヒビキの場合は今まさにいっそ殺してくれって気分だろう。



「ヒビキはミッシェルと警備の仕事をして貰う。仲良くはしなくてもいいが、業務に支障は出さないように」


「えぇー私の所ですか⁉︎」


「バカが多いからな。勇者のネームバリューは防犯に役立つだろう。あと腕もある」



ヒビキは正直強い。1人で村を壊滅させる力がある。全魔法適正があり、身体能力も高い。極め付けはギフト…… 気配察知と言うかマップ?なんとなく、周囲の様子が分かってしまうらしい。ヒビキに奇襲は出来ないだろう。罠には掛かったが、アレは時空間トラップだからマップに写らなかったらしい。ある意味助かった。マトモに戦えば全従業員でなんとかなるかならないかレベルだったな……



「まぁ甘んじて受けろヒビキ」


「はいっす…」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー



それからヒビキは馬車馬のように働いた。バカな冒険者達を相手に孤軍奮闘の日々を過ごしていた。


献身的な働きに従業員一同少しづつ会話をするようになって言った。会話と言っても業務内容だったり、上から罵倒されるだけなんだが、ヒビキから声をかけるのではなく、従業員からヒビキに声をかけるようになって来たのは前進じゃないだろうか。



「どうだミッシェル、ヒビキは」


「うー正直見くびっていました。私よりかなり働いてます。指示にも素直従いますし、疑問があれば進言してきますね」


「まぁアレには昔から散々指導してきたからな」


「店長が直接指導してたなら納得です」


「俺も若い頃だったから今より荒かったし、アレがものになってホッとしてるよ」



2人でヒビキの映るモニターを眺めていると、ヒビキが急に走り出した。

モニターには獣人の男の子、ヒノキに向かって魔法を放とうとしている男が映っている。



「危ない!」



俺が叫ぶと男が魔法をヒノキに放つ!

が、間一髪ヒビキが盾になりヒノキへの着弾は逃れた。

魔法の直撃を受け、その場に膝をつくヒビキ。



「イヴ!三階レジカウンター前!射撃を許可する!」


「はい!」



ウィーン


ガガガガガガガガガ!



壁から出てきたのはガトリングガン。魔法を放った男は蜂の巣となり息絶えた。

銃を用意したとは言ったけど何とは言ってなかったよね?



「イヴ!グロいから男は吸収しちゃって!ミッシェルは引き続きモニター監視、俺は三階に向かう」



その頃三階では



「おい!勇者!なんで!」


「よかった…無事だったっすね。怪我はないっすか?」


「あ?あぁ…お前の方が重症だろう!早く手当を!」


「心配してくれるっすか?嬉しいっすね」



笑顔を見せるヒビキ



「なんで…なんでそこまでするんだ?お前は父ちゃんを……」


「……後悔したくないからっすかね?」


「後悔?」


「後悔っす。今回の事、俺は凄く後悔してるっす。騙されたって言うのは言い訳にしかならないっすし、騙されないようにも出来たはずっす」


「………」


「でも、起こした事はもう戻らないっす。だから凄く後悔してるっす」


「言い訳だ……」


「言い訳っすね。だから、今回の事で更に後悔しないようにしたいんすよ。昔から先輩に散々言われてるっすから。後悔先に立たずだ。起きちまったもんは仕方ねぇだが、人生に悔いを残すな。後悔した事すら良かったと思えるくらい立派な人生にしろって」


「良かったと思えるのか⁉︎」


「流石に今回は完全リカバリは無理っすね。でも、後悔する事が悪かったとならないよう行動するっす。それこそ命賭けるっすよ。命と人生賭けてここの皆んなを守るっす」



あぁ本当に此奴は素直だな。まだまだ若くて生言ってた俺のセリフを覚えていやがる。俺の人生観だからお前がそうならなくてもいいんだが…憎めねぇ後輩だな。



「大丈夫かヒビキ?」


「あっ先輩。死にかけたっす」


「大丈夫そうだな。一応リリスにポーション貰いにいけ。ヒノキは人数集めて売り場を直してくれ」



ガトリングのせいで売り場がめちゃくちゃだ。他にお客様がいなかったから良かったが、後で威力考えなおそうかな…



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



その後、バカどもはかなり減った。どうやら殺されないからとタカを括っていたらしい。今回の件はレオさんに伝えて公表してある。バカどもには容赦はしないと警告になったのだろう。


ヒビキは相変わらずだがバカが減ったので仕事が減った為、家電コーナーで接客もさせている。元の世界の商品だから彼奴もやり易いだろう。



「冷蔵庫、洗濯機、電子レンジって先輩、異世界をどこに導きたいんすか?って全部魔道具なんすよね?うぉパソコンもある⁉︎若干引きますよこれ!」



などと抜かしていたが、有無言わずやらせればちゃんと仕事をする奴なのだ。


さぁイベントの日も近いしもう一頑張りしますかね。

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