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おい異世界!商売舐めるなよ!  作者: クロアリ
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第18話 魔道具作成


「イヴ、聞きたい事あるんだけど」


「はい、何でしょうかマスター」


「アイテムポーチって作れるの?」



先日、リリスに魔法について聞いた時に気になった事を聞く。アイテムポーチが作れるなら大型の商品を置いても配送があっても楽だ。


更にアイテムポーチ自体売ってもいい。結構ダンジョンから産出されるらしくて珍しい物でもないようだ。珍しくないからと言って安い物でもない。冒険者がダンジョンから命懸けで獲得してきた物なのだから。



「はい、材料さえあれば可能です」


「材料は何が必要なんだ?」


「アイテムポーチだけではありませんが、魔道具を作るには魔力結晶石、略して魔石が必要です」


「魔石?」


「はい、大気中の魔力が結晶化した石です。外部から与えられた魔力と属性を持つ性質があります。使用する事で魔力を消費しますが、大気中の魔力を蓄積し再度使用可能になります。また直接魔力を込める事も可能です。基本的には一度与えた属性は変更する事ができません。なので属性が与えられたあとの魔石は火魔石や水魔石などと呼ばれます。ダンジョンコアが作れるの魔道具にはマスターの適正属性が付与できます」


「まてまて、それだとアイテムポーチは作れないんじゃないか?俺の適正属性は雷と無属性だぞ?」


「どちらかで測定されたのですね?ですが、時空間は失われた属性です。測る術も失われております。マスターはコアと一心同体。コアはダンジョン作成の為、時空間属性は標準装備ですのでマスターに作成可能です」



おぉ!だからダンジョンからアイテムポーチの産出が多いのか!全てのダンジョンマスターが作れるって事だもんな。


ってか……



「雷もイヴが持ってた属性だったりする?」


「はい、マスターの端末を吸収した時に獲得しました」



やっぱり……スマホも家電ですものね…って事は俺って無属性しか使えなかったんだ。魔法の才能はなさそうだな……


しかし、まだ気になる事があるな



「ダンジョンコアが時空間標準装備ってダンジョンって亜空間だったりするの?」


「はい。その通りです。出なければ塔の形で見かけ8階くらいしかないダンジョンが100階層とか作れませんから」



考えたらそうですよね。


土地の割に妙に中が広いと思ってたんだよな…


無理に三階建とかしなくてよかったかな?いや、中に入って無いはずの三階があったらまずいだろ。店舗の面積だけお客様に見せてればバレないはず。



「しかし魔石に雷を付与すればパソコンや家電類も売り出せそうだな……できるか?」


「構造まで理解出来ている物であれば可能です。ウチで使用している家電類、及びパソコン、POSではないレジスターなどです」



家電販売が出来る!アイテムポーチを作ろうとして思わぬ商品が出来そうだ!パソコンが出来たら最初に宰相さんに教えよう!……ダジャレではない。



「じゃあ、魔石買ってくるよ。店よろしくな」


「行ってらっしゃいませマスター」



俺は店を出てある商会を目指す。理由は他に商会のつてがないからだ。



「こんにちは」


「これはこれはトール殿、よくいらっしゃいました」



着いたのはアテナの服を定期的に買っていくあの恰幅のよい男の商会だ。


あれから他の街でアテナの服を売り始め成功を収めたらしい。俺が後で王都ならもっと安く買えると宣伝させているが、何分にも魔物のいる世界だ、そうそう街と街の間を行ったり来たりは出来ないから男の所で服を買う人は少なくない。


あっ何時迄も名前で呼ばないのは失礼か。男の名前はエドガー。商会はエドガー商会と言うらしい。



「エドガーさんお邪魔しますよ」


「えぇ何時迄もいらして下さい。トール殿のお陰で我が商会は繁盛しておりますから」



エドガーには俺の商売に対する熱意や在り方を伝えてある。取引相手が他の街であんなんじゃウチの品格も問われてしまうからだ。そのお陰かかなりマシにはなった。



「本日はどのようなご用件でしょうか?」


「魔石を扱ってないかと思いまして」


「魔石ですか?」


「はい、未加工の物がいいんですが、ありますか?」


「はい、取り扱っております。未加工よりも属性が付与されたものの方が需要はありますが良いのですか?」


「自分で付与出来るつてがありますので、未加工が欲しいのです。量は揃えられますか?」


「そうですね……月に50は集めれるかと」


「うん、いいですね。では毎月50個売っていただきたい。定期的に購入しますから勉強して頂けませんか?」


「はっはぁいつもお世話になってますからね。そうですね……一つ銀貨一枚でいかがですか?」



しまった……魔石の相場が分からない。駆け引きどころじゃないなこれは



「申し訳ない。魔石の相場が分からないのですが、どうなのでしょう?」


「取り扱いのない物なら仕方ないですな。魔石は加工済みなら銀貨二枚〜五枚。未加工なら銀貨一枚〜三枚と言うところでしょうか。当商会では加工済みを三枚、未加工を二枚で販売しておりますが、トール殿ですか奮発させて頂きます」


「それはありがたい。その条件で契約いたしましょう。しかし、貰ってばかりでは此方も面目が立たない。次回からエドガーさんにはアテナの服を三割引で販売しましょう」


「おぉありがたいでも良いのですか?」


「なにタダより高いものはありませんよ。今後もお互い切磋琢磨いたしましょう」


「そうですな。では後で今月分の魔石を届けさせましょう」


「ありがとうございます。では此方が代金です。確認をお願いします」



アイテムポーチから銀貨50枚を出しエドガーに渡す。



「はい、確かに。今後もご贔屓にお願いしますよ」


「こちらこそ」



そう言ってエドガーの商会を後にする。


エドガーはああ言ってたが意味分かってないなあれ。


タダより高いものはない。


物をタダ、無料で貰い受ける事は相手に借りを作る事だ。借りは返さなくてはならない。それはどんな無茶振りをされたとしても返さなくてはいけない。特に商人は。商売は信用だ。商人同士の約束は血の盟約より重い。借りを返さないなんて噂がたてば、その商人は終わってしまう。信用がなければ商売は成り立たない。


タダより高いものはない。


言い換えれば


お前に借りは作りたくない。


ちゃんと皮肉は分かってくれないと困る。信用してないって伝えてるんだから。

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