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おい異世界!商売舐めるなよ!  作者: クロアリ
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第11話 ロール・プレイング


ウチのPOSレジは預かり金を投入すると自動でお釣りが出てくるタイプだ。スーパーなんかで使われてるアレだ。欠点は預かってから釣り銭が出るまで遅い事だけど、イヴがこの世界の計算能力は高くないと言っていたので、これなら釣り銭を間違える事は殆どない。


釣り銭ミスの過不足は良くない。単に合わないってだけで良くないが、お客様の心象に響く。多く貰ってしまった場合は店に不信感が募る。少なく貰ってしまった場合でも、お客様に罪悪感が生まれて客足が遠のくのだ。


ただ、このPOSレジ…かなりドロアが大きくなってしまった。ドロアとはレジのお金を入れておく所なんだけど、此れから高額品も扱うかも知れないから白金貨に対応するお釣りが出るようにしたからだ。白金貨で銀貨一枚の買い物をすればお釣りは金貨と銀貨が99枚づつ。そうそうある事じゃないだろうけど対応してないのは良くない。


なのでドロアに金貨が500枚、銀貨と銅貨が800枚、鉄貨と石貨が1000枚入るようにした。白金貨はレジ下の金庫に直接落ちるようになっている。で釣り銭準備金に金貨200枚、銀貨と銅貨が300枚、鉄貨と石貨を400枚用意した。紙幣が羨ましい。一億や100万硬貨って必要なんだろうか?


因みに売り上げの累計計算はバックヤードのパソコンに石貨を一円として表示するようにした。だって見辛い。金貨50枚、銀貨300枚とか表示されると金貨53枚と一緒だろ?面倒なんだよホント。だったら5300万とか最初から表示してくれたほう見やすいよね?この世界にもそう言うの出来ないかな〜出来ても今更だが。


あとレジにはそれぞれの貨幣単位で品物の値段が表示するようにしてる。銅貨10枚の商品を10個買うなら銀貨一枚と表示する感じだ。千円が10点で一万円ですって言っても伝わらないからね。あくまで円表記は数字分析する俺の為だけでいい。


まぁ置いといて、レジの練習をする。



「では二人ともレジの練習をします。って言ってもこのレジは凄く簡単です。この線がいっぱいついてるバーコードと言うものに、このバーコードリーダーと言う赤い光が出ている物を当てれば、ピッ!っと言う音ともに品物の名前と金額がレジに表示されます」



レジにはポーション 一個 銅貨50枚と表示されている…はずだ。


しまった!俺文字読めないじゃん!一番勉強しなきゃいけないの俺じゃね?


この場はノリで乗り切るか……シャレではない。



「おぉー凄いです。商品値段をいちいち覚えなくてもいいんですね」



サリアが言う。えっ?この世界ってそんな感じ?値札って無いの?いや、昨日回った店にはあったから、きっとサリアのお母さんが優秀だったんだ。覚えきれるもんじゃ無いだろ品数にもよるけど。



「続けるよ?で、お客様から代金を預かってここに投入する。すると預かり金と釣り銭が表示される」



銀貨一枚を投入して画面にはお釣り 銅貨 50枚と書かれている…はずだ!



「で、現金ボタンを押すとお釣りが出て来ます!」



一際大きいこのボタンがそうだろう……そうであってくれ!


トレイに銅貨50枚のお釣りがでてくる。俺はお釣りを手渡ししたい派だが、硬貨を、何十枚も渡すのは不可能なのでお釣りトレイを使う事にした。


このトレイ、よく預かり金を乗せる店が多いが元は釣り銭の金種、枚数をお客様が確認し易いようにと旅館で生まれた物だったはず。だからまたぁ釣り銭に使う事自体に不快感はないのだけど…


手渡しは手渡しの良さと言うか温かみがあると思っている。お客様の手を包み込むように渡す。男にやられてもキモいが女性にやられて惚れてしまうDTも多いのじゃないだろうか?因みに男性店員はあまりお客様に触れないようにしつつ手渡しするのがいいと思ってる。


あっ!手の平は基本上ね。手の甲を見せるのは失礼だ。


おっと、また脱線してしまった。



「これが基本的な操作だよ。次は流れでやってみよう。俺が店員やるからイリムがお客様やってくれ」


「畏まりました」



ロール・プレイング。役割演技だ。実際を想定して役割を決め実演する練習方法だ。RPGは役割演技ゲームだな。



「では、こちらを下さい」



イリムがポーションを持ってくる。


「はい、ありがとうございます。ポーション一点ですね」



俺はポーションをバーコードでスキャンする。画面に金額、個数が表示されてる…はず。



「ポーション一点、銅貨50枚でございます」


「ではこれで」



イリムから銀貨一枚受け取る。



「銀貨一枚お預かりいたします」



銀貨を投入口に入れると画面には釣り銭が表示されてる…はず。

トレイに銅貨50枚が出てくる。



「銀貨一枚お預かりしましたので、銅貨50枚お返しでございます。ご確認下さい」



トレイをイリムの前に置く。


イリムが銅貨を袋に入れる間に、俺はポーションを麻袋に入れる。ビニール袋がないので、麻袋を買い物袋として大量に買って来た。レジテープも用意してある。シールが何から出来てるかは分からないが、この世界にものりはあったので、のりと紙でテープ擬きを作った。バーコードも似た原理で貼れるようにしてある。


ついでにポーションの瓶は世界共通の物があるって言うからそれも買って来た。初期投資は金がかかるもんだ。


イリムが銅貨をしまい終えるタイミングで麻袋に入れたポーションを渡す。そして



「ありがとうございました。またのご利用お待ちしております」



イリムがそのまま外にでそうになったところで止める。



「とまぁこんな感じだよ。定型文だから硬い感じがするけど、常連さんとか仲良くなったお客さんがいたら、もっと砕けた喋り方でいいよ。そのほうがもっと仲良くなれるからね」



常連さん相手にいつまでも定型文の敬語じゃ距離とってると思われてしまうからな。近すぎてもあまり良くないけど、遠いよりはいい。



「それじゃ2人でお客様役とレジ役で別れて練習してくれ」


「「はい」」



2人でロープレさせる。なんども練習するほど難しいレジじゃないけど、対応は何度もやって体で覚えるのが大事だ。突発的な事態でも決まった動作は間違いなく出来る必要がある。


このレジには他に返品、買取、出金、入金の機能をつけた。考えられる事態には対応出来るだろう。


さて、2人のロープレを見ているが、敬語がうまい。よくあるバイト言葉は使っていないようだ。


よく考えたらそうだよな。俺には日本語に聞こえるが2人が喋ってるのはこの世界の言葉だ。映画の吹き替えのようなものだ。バイト言葉なんかに変換されないよな普通。


ありがたい反面、少し寂しい。以外と教える内容多いからやり甲斐あるんだよ言葉遣いって。



「ただいまー」


「戻りました」



リリスとアテナが帰って来た。彼女らは冒険者とは別に魔物狩りや薬草採取をしたいと言って郊外にでていたのだ。


奴隷が単独行動してもいいのか?と聞いたが、信頼されてる奴隷なら当たり前にしてるとの事だったので許可した。危険があったら帰ってくるように言って。



「お帰り。その後ろの人は?」



アテナの背中?蜘蛛の部分の上に緑色の髪の女性が横たわっていた。



「森で魔物に襲われてたから持って来たんだ」


「いや、持って来たって…」


「では、ほっとけばよかったのか?」


「そうは言わないけど…ドリアードだろその娘?」


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