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狐の末社  作者: 坪原 衣音


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33/54

晴風side①

私は、木崎晴風。

引っ込み思案な性格だけど、今までは、特に問題も無く、楽しくやって来た。

中学2年のクラス替えがあるまでは…。

中学2年で、初めて鮫川さんと、同じクラスになった。

特に、仲良く、喋った記憶もない。

挨拶を、交わした記憶もない。

でも2年生になって、2週間が過ぎた頃、急に周りが、余所余所しくなった。

小学校からの友達も、1年で仲が良かった子も、皆んなが、私を避けている。

挨拶をしても、気まずそうに、小声で返すか、聞こえない振りをするか。

目が合っても、逸らされてしまう。

何が起こってるのか、全く分からなかった。

そして、それを見て、クスクス笑う、鮫川さん達に気付いて、私がイジメのターゲットにされていることが、分かった。

一瞬にして、私の学校生活は変わり、愕然とした。

それからは、毎日、学校に行くのが、嫌になった。

でも、お母さんに言うのも、嫌だった。

家族に、知られたくなかった。

虐められてる惨めな自分を、大好きな家族に、見られたくなかった。

お母さんにも、悲しい思いを、させたくなかった。

だから、学校に行った。

少しでも、誰とも顔を合わせなくて良いように、早く学校に行き、早く帰るようにした。

元々、読書が好きだったから、休み時間は、大体、図書室に居た。

日に日に、エスカレートしていく虐めに、耐えるしかなかった。

いつか、終わる日が来る。

その日が来るのを、ただただ、待っていた。


虐めは、無視だけでは、なかった。

悪口、陰口、私に聞こえるように、大きな声で言ってくる。

最初の頃は、胸が張り裂けそうな思いでいた。

唇を噛み締めて、俯いていないと、涙がこぼれ落ちそうだった。

周りも、絶対に、聞こえているだろうけど、何も言わない。

この状況だったら、誰も、何も言えないのも、分かる。

苦しくて、悲しくて、一人ぼっちの自分が、惨めだった。

夏休みは、学校に行かなくていいので、最高の気分だった。

今までなら、友達と遊んだり、一緒に宿題をやったりして、過ごしていたけれど、1学期にこんな事があったから、誰にも、声を掛けられなかった。

誰かを誘って、断られるのも、怖かった。

友達からの誘いも、もちろん、なかった。

時間が沢山出来たので、学校や図書館から、お菓子のレシピ本を借りて、お菓子作りを始めた。

これが思いの外、楽しくて、集中してる時は、嫌なことも忘れられて、ハマってしまった。

でも、楽しい時間は、あっという間で、嫌でも現実に引き戻される。

夏休みが終わり、2学期が始まった。

1学期は、悪口がメインだった虐めも、2学期になると、酷くなっていった。

変な手紙が、下駄箱に入っていて、行ってみると、そこには鮫川さん達がいて、「自意識過剰」と言われたり、、、。

物が無くなったり、隠されたりした。

ノートに、いたずら書きもあった。

毎日が、嫌で嫌で、仕方なかったある日、

学校の帰りに、寄り道して帰っていると、狐に出会った。

まさかこんな所で、狐に会うなんて思わなかったので、ビックリと嬉しさで、気が付いたら、追いかけていた。

そしたら、2度ビックリ!!

神社の中に入って行った。

覗くと鍵があったので、開けて入ってみる事にした。

中は、薄暗くて、冷んやりして、なんか今の自分の気持ちにピッタリだなって、感じがした。

それからも、なんとなく、気になって、毎日、学校帰りに、神社に来ていた。

ここに来ると、なんだか、落ち着く。

1日、誰とも話さないから、ここに来ては、狐相手に話をした。

返事はしないけど、なんか、聞いてくれてるみたいな気がして…

話すだけでも、楽になるとは、良く言ったもので、狐に話すだけでも、なんとなく、気持ちが楽になった気がした。

最初は、冷んやりした、薄暗かったこの場所も、

気がつくと、草原のような、穏やかな場所に、変わっていた。

この神社では、秋祭りがある。

去年は行かなかったお祭りも、今年は行ってみた。

誘う人も居なかったから、一人で行った。

皆んながいる時に、あの末社は、どうなっているのか、どうしても、気になったから。

秋祭りに来ている中学生は、少ない。

でも、一人だけ、見つけた。

同じ小学校だったお友達。

声を掛けたかったけど、困った顔されるのも、嫌だった。

だから、気付かない振りをして、やり過ごした。


それから、秋が深まっていた、ある日、

ここで、村田美優ちゃんに、あった。

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