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5話-王からの要求-

遅くなりました。

 国王から何故私を呼び出したのかは大方聞いた。

『成績の良い娘がいると聞いたので、逢いたくなってしまった。』

のだとか・・・。そんな理由で・・・。貴重な勉強の時間がぁぁぁぁ!!!こんな理由のせいで消えたぁぁぁぁ!!!この、髭ジジィ!!!時間を・・・返せぇぇぇ!!!

「そのような理由で、私をお呼びになったのですか?なら、私は、さっさと、帰らせて頂きたいのですが。」

この部屋。応接室内に居る人は、私と私のクラスの担任、学年主任、校長、学園長、国王のお付2名、国王の8人。私を連れてきたマイリーは、教室戻ったので居ない。

「はははっ!!流石は田舎者じゃ。肝が据わっておる。」

いきなり、笑い出した・・・!田舎者!?田舎者だけど・・・肝とか据わってないし。

「・・・・。」

返す言葉が無いので、あえての無言。

「言っておくが、先ほどの理由だけで君に会いに来たわけでは無い。」

「・・・・・?」

「君のその頭脳で、してもらいたいことが有るのじゃ。」

してほしいこと?

「なんですか?」

「体の弱い我が娘、ミリーのお付じゃ。」

「お断りします。」

即答、当たり前だ。王の娘のお付?体の弱い?私は、そんなに優しくないよ。なんたって今は、自分の事で手一杯だというのに。

辺りはざわついた。

「どうしても、駄目か?」

「はい。私は自分の目的を果たす為、おじさん・・・私を育ててくれた養父に恩返しをする為にここに入ったんです。ここなら、難しい事だって学べる。その知識を使って良い仕事について、仕送りできるくらい稼いで。村の皆とおじさんに白いご飯とか美味しい、栄養のある食事採らせてあげるためにここに入学したのに、姫様の為に働く余裕はございません!」

あぁ・・・めんど・・・。

「目的?とはなんじゃ?あぁ、過去・・・のことが知りたいのか?自分の。」

!?何故それを?

「わしは、国王じゃ。いくらでも、過去のことは調べさせてやろう。」

「この学校には、大きな図書室があります。ここの図書館は広い上、沢山部類の本や資料があると聞きました。私は、昼に行きましたが、十分な資料が集められましたが?」

「ほう・・・。ここの書籍の量では不十分だと思うのだが?」

「と、いいますと?」

「ここの本・資料などの書籍はわしが提供しておる。が、1/3程しか提供しておらん。」

はい?1/3ですと?あの、何億冊もある書籍の1/3ですと?ありえん・・・!なら残りの2/3は、王の下にあるという事か?

「何が言いたいか、解るか?」

「もっと調べたいなら、城に来い。姫のお付をしろと言いたのですか?」

「ほぅ・・・回転が速い。そのとうりじゃ。どうする?」

迷う・・・。姫のお付をすれば、過去をもっと詳しく調べられるかもしれない。でも、お付をやったとしても、お金は稼げない?ロクに学校にも行けなくなるかもしれない。そうなったらどうする?村への仕送りは?白いご飯は?

「これだけでは、駄目か・・・。では、こうしよう。お付になれば、1万ガル。いや、働きによれば10万ガルの報酬をやろう。」

10万ガル・・・。村への仕送りは2万ガルあれば、なんとかできる。しかし、学校はどうなるのだろうか?

「学校は?」

「何故学校に行く?オヌシのレベルならば、貴族並みの仕事ができても支障は無いはずだが?」

「学校をやめろと?できませんね。養父と約束したんで。」

「養父?あぁ、グレイか。あいつは今拘束してある。」

はい!?今なんて?

「何故!?拘束など。」

「オヌシが絶対にどんな要求にも首を縦に振らぬからな。一応、お前の養父を拘束しておいたのだ。」

「もし、私がこれでも首を縦に振らなければ?」

「・・・グレイの命を賭ける。」

はいぃぃぃい!!何それ!?は?命を賭ける?何いってんの?この人。冷静に考えれば、そこまでする事無いんじゃん?

「そこまで、する理由が解りません!」

「あぁ、言い忘れていたが、グレイは「カリンの意思に従う。」と言っていたぞ?」

あぁそうですか、やっと思考回路か正常に働きだした。

「時間を下さい。」

「どれだけ?」

「一月。」

「一月は断る。時間をやってもいいが、せいぜい2週間じゃ。」

「解りました。」

私は、その後席を立ち。部屋を出た。



「王様からの話はなんだったんだ?」

教室に戻ると、私は席に突っ伏した。そんな私を見たロンはなんかそう聞いてきた。

「・・・・知らない。」

「知らない!?お前話に言って来たんだろ?知らないってこたぁねぇだろ?」

答えるの面倒臭いんだよ・・・。

「姫のお付か?」

「は!?なんで解ったの!?」

「なんとなくな~。あの王ならお前を選びそうでさ。」

「じじ・・・王様と知り合い?なの?」

「ん?あぁ~えっと、俺の父親が宰相でさ。」

「宰相に子供は居ません。」

「隠し子だ!」

「隠し子も居ません。奥さんも居ません。」

なんか怪しいけど・・・。と思ったら、ロンが付け足した。

「あ、忘れてた。元宰相。」

「ふぅ~ん。」

「それで、何回か王と姫に逢ったんだ。姫、病弱だし。」

「そなの?」

姫が病弱・・・?

「あぁ。んで、人見知りが激しくてさ。王も王子も困ってるんだと。」

「へぇ、で?」

「でって!おま・・・!?」

「それよりさぁ、なんで私だったんでしょうね?」

「そんなん、決まってんだろ?」

「決まってる?何がですか?」

「お前なら、やれるから?」

しばしの沈黙。どうゆう根拠だ・・・?話が見えなくなってきた・・・(汗

「だからぁ~、お前、田舎もんだろ?勉強出来るだろ?」

「田舎者ですけど、田舎者って関係なくないですか?」

「それがあるんだよ、姫が唯一人見知りをしないのが、田舎者。んで、勉強のできる田舎者がお前。」

彼が言うには、こうらしい。


1.田舎者でないと心を開かない

2.そのせいで、沢山の家庭教師を雇っても、使用人を使っても拒否した為勉強が出来てない


「だから、何だというのですか?」

「さぁな、俺にもよく分からねぇ。」

「そう・・・、いろいろ教えてくれてありごとうございます。」


その後学校が終わり、寮へ帰る。

昼間の事、王様の頼み事、聞いてあげようかな?

「まぁ、もう一度話してみるか・・・。」

ちょうど、明日午前授業だし。午後は空いてる、先生に付き合ってもらおうかな?


「ったく、親父は何えお考えて居やがる・・・。」

俺は、そう思いながら寮へ戻った。



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