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1話‐旅立ち‐

ごく平凡な木作り2階建ての家に2人の親子が住んでいた。

「おぉ~い、カリン!朝だぞ!」

いつもの朝、おじさんの声は2階に居る私の部屋まで聞こえていた。

「は~い!分かってるしもう起きてる~!!」

「早く降りてこいよぉ!!入学式に遅れるぞ!!」

そう、今日は念願の学校の入学式3日前。私はそのための準備をしていた。

準備が終わった私は、部屋を出で階段をものすごいスピードで下って行った。

「おじさん!おはよう。」

「おう!おはようカリン。似合ってるじゃねぇか。」

毎朝一番に見る、この髭もじゃのおじさん。この人こそが、私の養父 グレイ・イレーガー。歳は55歳。厳しいけど優しい人だ。

「ありがと、おじさん。」

にっこり、笑ってお礼を言う。

「って!おじさん!何この朝ごはんの量!」

「おめぇ、今日から中学1年生。初めての学校だ。気にせず食え。」

この国、この世界の政治は、学校に行く行かないは個人の自由で、中学校に行こうが小学校に行こうが、なんでもいい。中には、9歳で中学に入学する子もいるから、小学生の中に幼児や大人もいる。年代はバラバラだ。

ちなみに私は13歳。中学生の平均ぐらいの年だ。

「おじさん・・・。」

「それに、もうあまり会えなくなっちまうんだ。」

「その前に、おじさん・・・。時間!時間がないから、あまり食べられないよ!?」

「じゃあ、残りは弁当箱に詰め込んどく。絶対もってけよ。」

朝ご飯なのに、お昼ご飯並みの量のご飯。もともと小食の私とっては、かなりの量だ。でも、これからは寮生活で、おじさんと会えるのは数少ないお休みしか会えなくなる。

それに、過去のことも調べたい。最近よく見るあの夢。見たことがある、そんな気がする。


―沢山の人と獣の骸―

―赤々と燃える炎―


私がおじさんに拾われたのは10年も昔のこと、拾われる前の事など皆その時にはもう覚えたいなかった。


「いけない!時間!!おじさん!行ってくるね!」

「荷物!忘れんなよ!」

「は~い!」

そして、私はおじさんが見送る中、学校行きの馬車に乗り込んだ。

「おじさん!行ってきます。」

「ぜってー、帰ってこいよ!まってるからな!」

おじさんが見えなくなるまで私は馬車から顔を出し手を振りつずけた。おじさんが見えなくなて来たころ、私は馬車の中に、乗り出していた体を戻し新たな決意を胸に学校のある王都ルビルーズに向かった。

「おじさん、なけなしのお金をあんなに使って学校の入学許してくれたんだから、がんばんないと!」

その時の私は、これから自分の身に降りかかる出来事を想像すらできていなかった。


もう

―おじさんとは会えなくなってしまうかのしれない―

私の中の歯車が狂いだす3日前の、タベ立ちの日。

短くてすみません。どうでしょうか?

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