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推しと異世界召喚    作者: 安寿
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6-1回想4

会場に着くとそこはもう長蛇の列だった。

「凄いなあ、やっぱり。」

たくさんの人の姿を見ると、やはり彼らの人気に驚愕し感動を覚える。アドレナリンとドーパミンとセレトニンともうなんだかわからない物質が脳内ホルモンが頭の中にぐちゃぐちゃに沸いてきて脳内をいっぱいにしている感じ。意味もなくドキドキしてくる。これがライブなんだよなあ。この高揚感。そして不安感。

お席はどうなんだろう。仕事休んできては見たものの、昨日はよかったから、今日は天井でゆっくり全体を観る感じかなあ。特攻とかレーザーとか、ペンライトの揺れる光とか。はあ、ドキドキ過ぎて死にそうだよ。

会場の入場列に並ぶ。スマホの充電確認。充電残量はOK。バーコード表示画面を出して、っていうか、ログインできなかったらアウトだから、電車に乗る前からずっとログインして表示していたんだけど、タイムアウトしたりしていたら怖いから最終確認、オッケー。前の人がだらだらモタモタしていてなかなか前に進まない。もうまな板の上の鯉の状態なんだから早くしてほしい。早くうって気持ちである。

はあはあ言いそうな気持ちだけど、何でもない顔をしてすまして立っているが心臓がバクバクして破裂しそうである。通称デジチケは心臓に悪い。既に発券して、席番号をチェックして、がっかりした顔、キャーって、叫んで手を取り合って喜んでいる人等、係の人の先に進んだ人の悲喜こもごもが見える。

怖い。怖すぎる。


「スマホをかざして下さい。」

やっと私の番が来た。そして、係の人がバーコードを読み取り、レシートのようなものが機械からブーっと音を出し発券された。レシートのようなペラペラの紙切れが裏返した状態で私に渡された。チラッと見えてしまったのか、ふっと笑顔が浮かんだのを目の端に映しながら私はチケットを受け取った。手に持ったまま、、見ることもできず、先にいる手荷物の確認ブースの係の人にバッグの中を開けて見せる。

「中に手を入れてよろしいですか?」

「はい。」

今考えると、知らない人のバッグの中に手とか入れたくないよなあ。本当におかしな人とかいて、ナイフとか包丁とか裸で入れてあったら不用意に手とか突っ込んだら手袋とかしててもケガしてしまうだろう。

バイトなんだろうけど大変だよなあ。労災も下りないだろうし。などとその時は考えてる余裕はなかったが。今思うと危ないよなと思ったりする。

が、形式だけの手荷物確認が終わり、チケットを入場口のチケット拝見しますの係の人に見せて、ここでもまだ怖くてチケットをみることはできなかった。小心者である。また係の人がにこっとしたようなきがしたが。

回転扉を係の人に通してもらい、やっと会場に入場することができた。


ここでやっと私はチケットを裏返し

表面の印字を見てお席の確認をすることになる。

見ないことには席に行けないからだ。


えーい、っとばかりに見ようとするが

怖い、怖すぎる、怖いよお。


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