表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デュアルライフ  作者: しき
最終章
29/39

手駒

 カイルはアランの屋敷で数日を過ごした。アランの屋敷はそこそこ大きく。使用人が数名いて身の世話をしてくれたりと至れり尽くせりであった。そして言葉が話せない呪いもアランがあっさり解いてしまった。

 カイルは疲れもとれたので本題について切り出すこととした。

「私がいない間に何が起こったんですか。」

「あの戦いの後から魔界からの侵略者の討伐に明け暮れていた。それがかつての仲間に報いることでもあったからな。」

 アランは話し始める。

「だが、依然として世の中はよくならなかった。貴族たちやお前たちも知っている宗教団体の中に裏切り者がいたからだ。」

「さすがにこの私でも内部からの腐敗は止められなかった。しかし、元滅びの魔女が王の座に君臨し、世の中は一変した。」

「奴は貴族制を廃止し、納税に苦しんでいた小市民を解放した。そして、防衛と統治を少人数で行うことで市民の負担が減り生活が豊かになった。」

「そんなことが可能でしょうか。」

 カイルは貴族出身のためこのような状況になっていたことが信じられなかった。王のみでこの広い全土を統治できるはずがないと思っていた。

「奴には「秩序」をつかさどる天井人シンが協力している。貴族の反乱も奴の手先王ノ手駒(ロイヤルナイツ)によって一瞬で粛清された。」

「そして、この私もその手駒として任命された。お前がこの屋敷を出ようとするなら相手しよう。」

 いつの間に屋敷は変化し大きな修練場のように広い空間となっていた。どうやら逃げ場はないようだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ